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徒然なるままに、ソロ活の記録をチラホラと。 モットーは「広く浅く、時々沼」

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青井町役場戸籍係の日常【3】

【登場人物】 私 :主人公。戸籍係歴3年。30歳を目前に控えた女性。 係長 :戸籍係の係長。冷静で頭が切れる。 先輩 :戸籍係歴5年。クール。 戸籍係にとって、最も忙しいのは何月か。 これは役所内部の人からも町民からも、稀に聞かれる質問だ。 とはいえ、戸籍係は毎日が煩雑なわけでは決してない。 戸籍係が忙しいというのは、イコール戸籍に関する客足が多いという事なのだが、こんな田舎の町役場ではそうそう届出がない。 生まれたり無くなったり、そういう自然の摂理的な理由の届出が数件ある

    • 青井町役場戸籍係の日常【2】

      【登場人物】 私 :主人公。戸籍係歴3年。30歳を目前に控えた女性。 東本さん:証明発行窓口担当。 夏木圭三:亡くなった父の戸籍を取りに来た 夏木舞衣:圭三の妻 夏木晋三:圭三の父。故人。 「すみません、ちょっとヘルプをお願いしたいんですが……」 眉をハの字に下げて、東本さんが声をかけてきた。 東本さんは、今年の4月から入ってもらっている窓口専門の職員だ。2か月の研修期間を経て、窓口に独り立ちして早3か月。基本的な窓口業務はほぼ一人で任せられるようにな

      • 青井町役場戸籍係の日常【1】

        【登場人物】 私 :主人公。戸籍係歴3年。30歳を目前に控えた女性。 係長 :戸籍係の係長。冷静で頭が切れる。 先輩 :戸籍係歴5年。クール。 西村さん:証明発行窓口担当。おしゃべり好き。 松井昇一:来庁者 役所には、毎日様々な人がやってくる。 若者からお年寄りまで、年齢も来庁する理由も十人十色。怒り狂いながら来る人もいれば、何を考えているかわからない無表情な人もいる。しかしそれでいい。一般的な商店と異なり、基本役所に毎日来

        • 推しの映画を鑑賞してみた🎬「変な家」

          待ちに待っていたこの日が、とうとうやってきました。 推しが書いた小説が映画化した!!!オモコロのライターであり、Youtuber(?)であり、ホラー作家でもある雨穴さんのデビュー作、『変な家』。 主人公の元に寄せられた1つの間取り図。一見普通の家に見えるが、よく見てみると不可解な点がいくつか見つかり、やがて間取りに秘められた、恐ろしい秘密が明らかになっていく……というストーリー。 雨穴さんのことはオモコロで初めて知って、その後たまたまYoutubeで再会。そこからどんどん

        青井町役場戸籍係の日常【3】

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          2023年 映画鑑賞まとめ

          今年もたくさんの素晴らしい映画との出会いがありました。 ということで、今年1年間みた映画と個人的なランキングをまとめてみました。 劇場鑑賞映画(新作)アバター ウェイオブウォーター エゴイスト シン仮面ライダー フェイブルマンズ 名探偵コナン 黒鉄の魚影 ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー TAR ウーマン・トーキング 岸辺露伴ルーブルへ行く 怪物 リトルマーメイド インディ・ジョーンズと運命のダイアル 君たちはどう生きるか(2回) CLOSE ホーンテッドマンション

          2023年 映画鑑賞まとめ

          大人の修学旅行〜一人旅 奈良編②〜

          大分時間が空いてしまいましたが、奈良旅行記録2日目行ってみよう! ホテルを出る前に、腹ごしらえ。 朝ごはんは前日の夜、近鉄奈良駅近くのシャトードールで購入しておいたパン。 名物の大仏あんぱんはめちゃくちゃデカくて食べ応え抜群! 朝から満腹で大満足。 さて、朝ごはんが済んだらさっさと駅へ。 電車を乗り継ぎ乗り継ぎ向かった先は…… 飛鳥駅〜! 駅近くの明日香レンタサイクルで自転車を借り、飛鳥を1日まわります! レンタサイクルの方が丁寧に近隣のお寺や遺跡の場所やルートを

          大人の修学旅行〜一人旅 奈良編②〜

          大人の修学旅行〜一人旅 奈良編①〜

          大分前の話だけど、余っていた夏季休暇を使って、9月末に奈良へ一人旅に行ってきた。2日分の休みが取れたので、土曜にくっつけて木金土の二泊三日の旅。 新幹線で京都駅に向い、近鉄線へ乗り換え。 初めての1人近鉄線。 とりあえず奈良までの特急券を買いに窓口へ。 そこで対応してくれたお兄さんがとても親切な方で、キャリーを携えた私を見て、大型荷物を置きやすい一番後ろの席を取ってくれた。 平日なこともあって、車内の人はまばら。しかもそのほとんどが外国人観光客。 そんなこんなで近鉄奈良駅

          大人の修学旅行〜一人旅 奈良編①〜

          いつから夢を追うことを忘れたんだろう|ロスト・キング 500年越しの運命

          9月22日に公開された映画「ロスト・キング 500年越しの運命」を観てきました。 シェイクスピアが描いた邪悪な王「リチャード三世」の遺骨を見つけるアマチュア歴史家女性の実話をもとにしたストーリ―。 病を理由に職場でも思ったようにいかず、苦悩する主人公の世界に突如として現れたリチャード三世。自身の境遇とリチャード三世を重ね、彼をもっと知りたい、本当の姿をみんなにも知ってほしい、そんな思いで始めた遺骨探し。周囲の様々な人を巻き込みながら、彼女の目指す先は――みたいなお話。 主人

          いつから夢を追うことを忘れたんだろう|ロスト・キング 500年越しの運命

          光り続けていて、あの星のように。

          ある日の帰り道。 残業でヘトヘトな体に鞭打って、近所のコンビニへ。 夕飯を求めて店の前に立った私の目に飛び込んできた1枚のポスター。 蘇る、若かりし日の記憶。 懐かしい声、耳に触れる三線の音色。 気付けば夕飯も買わず家に帰り、記憶が薄れないうちにスマホを開いた。 ネットにつながるのが、いつもより遅く感じる。 急いた気持ちを押し殺しながら、震える指で目的のサイトを探す。 ”Double Circle" …… というわけで。 ORANGE RANGE LIVE TOUR 0

          光り続けていて、あの星のように。

          一人旅日記~心残り完全制覇(イルミネーション編)~

          前回、前々回はこちら↓ 12月のハウステンボスといえば、目玉はやっぱりイルミネーション!とは言っても、ハウステンボスは年中何かしらのイルミネーションやってるけど、やっぱり12月は特別だよね。 前回は夜ワイン祭り会場でひたすらワインを嗜んでいたので、ほろ酔いで早々にホテルに戻ってしまい、イルミネーションを楽しむ余裕がなかったのよ。 というわけで、まずは白銀の点灯式へ。 一人旅のいいところは、自分の都合で好きなように行動できるところ。 この点灯式は絶対いい場所で見たかったか

          一人旅日記~心残り完全制覇(イルミネーション編)~

          一人旅日記~心残り完全制覇(アトラクション編)~

          前回の記事はこちら↓ さて。 次の心残りはタイトルどおり、アトラクション。 今回の目標は ①大好きなアトラクションを堪能する ②新しいアトラクションに行ってみる ③探偵テンボスをやりつくす この3点。 最近ではアスレチックやVRなど、アクティブなアトラクションも増えてきたけど、昔ながらのアトラクションにも良さがある。 私の大好きなアトラクション『ホライゾンアドベンチャー+』。 初めてハウステンボスに来た時から欠かさず来ているここ。 折角の一人旅、どこに何度行こうと自分

          一人旅日記~心残り完全制覇(アトラクション編)~

          一人旅日記~心残り完全制覇(食事編)~

          ハウステンボスに、二ヶ月ぶりに行ってきた。 そう、たった二ヶ月ぶりなのよ。 実は10月にも私の誕生日祝いと称して母と2人で行ってきたばかり。 とても充実した旅行だったけど、どうしても心残り、というかやり残したことがあって、急遽一人で行くことにしたの。 一人旅は何度か経験してきたけど、所謂テーマパークというものに一人で行くのは初めての経験。 少しの不安と大きな期待をもって向かった結果、想像以上に楽しめたので、思い出としてここに残しておこうと思う。 心残り① 食事前回の旅行で

          一人旅日記~心残り完全制覇(食事編)~

          私の好みは、私が1番知ってるの。

          久しぶりに映画館で映画を観た。 月に一回は映画館に行きたいと思ってはいたものの、最近仕事が忙しすぎて、平日はレイトショーにすら間に合わない。休日も最近はずっと出勤してて、たまに休めても外に出るのが億劫で、一日中ダラダラしていた。 選んだ映画はなかなか良くて、原作とはまた違ったいいところがたくさんあった。 いい映画を観た後は、欲張ってもう一本観たくなるところだけど、何となく余韻に浸りたくてそのまま帰路に着く。こういう時に、映画を観るのってやっぱ好きだなぁって感じる。 最近S

          私の好みは、私が1番知ってるの。

          たくさんある中から、それでも貴方たちを選んだの

          子供のころ読んだ本は、その後の人格形成に大きく関わっていると思う。 魔女や妖精が出てきたり、人形や動物が喋ったり、この世とは違う少し不気味な世界へ行ってみたり……そんな物語が「好き」だった私は、今でもファンタジーの世界に漠然とした憧れを持っている。幽霊や妖精は見えないだけでどこかに存在していればいいなと思っているし、いつかは魔法が使えるようになりたいと思っている。 夢見がちな少女だった幼い日の私は、『気に入ったものは飽きるまで繰り返す』という性質を持っていた(それは今日に至る

          たくさんある中から、それでも貴方たちを選んだの

          夜空が綺麗なのは、涙で星明りが滲むから

          ある週末。 職場を出る直前まで、帰りに観る映画を決めあぐねる。二本で迷い、先に公開された方を選ぶ。もう一本もどうせすぐ観に行くし。 そう思いながら映画館に到着。金曜の夜、いつもよりほんの少し人が多い 「ただいま全てのお席が空いております」 チケットカウンターの笑顔が素敵なお姉さんに座席表を見せられながら言われる。いつもと変わらない後ろから二列目の通路側を選ぶ。私の指定席。 劇場に入ると誰もいない。まあマイナーっぽい映画だし、公開から1週間たってるし、と誰に言い訳するでも

          夜空が綺麗なのは、涙で星明りが滲むから

          今日も一人、明日もまたひとり。

          ある金曜日のこと。 定時で仕事を切り上げ、急ぎ足で職場を出る。 映画は夜に観るのが好きだ。取り立てて理由はない、ただ何となく。 けれどレイトショーを見て翌朝仕事に行くのはちょっと億劫だから、金曜の夜、次の日が間違いなく休みの日に映画を観に行く。 先月も、シンウルトラマンを観たくて公開初日に急いで職場を出ようとしたら、同僚に何か用事?って聞かれた。 「映画観に行く」って言ったら、「へぇ、誰と?」だって。 映画を観る=誰かと一緒って方程式、まだ健在なんだ。 「一人!お疲れ

          今日も一人、明日もまたひとり。