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こんにちは。エムエムです。 長い年月の間、創作から離れていました。 最近、また書きたい…

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こんにちは。エムエムです。 長い年月の間、創作から離れていました。 最近、また書きたいと思うことが増えてきて、noteを始めることにしました。 日々のあれこれを綴りながら、物語の続きをまた書きたいと思っています。

マガジン

  • Book review

    過去に書いた書評を順に公開していきます。 私自身、何冊分あるのか把握できていないので、ファイリングするつもりでやってみようと思っています。 過去20年分、いや、もっと以前のものもあるかもしれません‥ 書いたことさえ忘れているものや、掲載誌だけでテキストデーターが見当たらないものもありそうなので、少しづつまとめていけたらいいなと思っています。 こんなことなら、データーをきちんとまとめておけばよかったと反省しきり‥

  • 日々のあれこれ

    何気ない日常のひとこまを、言葉にできればと思っています。

  • ヒヤシンス・プロジェクト

    毎週金曜日の17:00に配信される番組『OVER THE SUN』のプロジェクト記録です。 全世界のリスナーがヒヤシンス栽培にチャレンジ中!

  • diary

    なんでもないコトを、気が向くままに。

  • about books

    本に関わること、 読んだ本の感想や、気になる本、内容だけでなく、挿絵、装丁も含めて、etc.;

最近の記事

友情物語の続編  book review

『ルーム・ルーム』 コルビー・ロドースキー・作 金原瑞人・訳 長崎訓子・絵 金の星社  失ったモノが大きくて、閉じてしまった心が、ゆっくりと開いてゆく。そんな物語だった。  たった一人の家族、母のアルシーアを病気で亡くしたリビィ(小学校の五年生)は、母の学生時代の友人、ジェシー・バーンズと暮らすことになった。  弁護士のフレッドさんに連れられ、ニューヨークからメリーランド州、ボルチモアにやってくる。面識もなく、生前の母の口から名前も聞いたことのない人と、これから一緒に暮

    • 1冊の本に書けること  book review

      『HOOT』 カール・ハイアセン・作 千葉茂樹・訳 理論社  すべてのパズルのピースが、あるべき場所にピタリとおさまったような読後感だった。その隙のなさも嫌味がなく爽快だった。とにかく中味が詰まっている。ミステリー、自然保護、金と政治、友達、親子、学校関係に至るまで、それに加え少年の日の澄んだ世界と冒険までもが描かれている。一人の少年の、成長物語としても読めると思う。  舞台になったのは、フロリダ州のココナッツコープ。主人公の少年ロイは、モンタナから引っ越してきたばかり。

      • 大人の行為と存在  book review

        『あの空の下で』 フランシスコ・ヒメネス・著 千葉 茂樹・訳 小峰書店 2005  メキシコからの移民労働者家族を描いた物語だ。前作『この道のむこうに』の続編で、主人公の少年パンチートは著者自身でもある。  パンチート、兄ロベルト、両親の四人家族は、学校もないようなメキシコの小さな村から貧しさを逃れるため、アメリカのカリフォルニアにやってくる。国境警備隊の目を逃れ有刺鉄線をもぐっての不法入国だ。以来、彼らは十年間、作物の収穫の時期に追われるよう移民労働者たちと共にカリフォ

        • 『老舗ミニシアター 第二章へ着々』 no.5

          先月半ばにオープンしたばかりの『ナゴヤキネマ・ノイ』に行ってきた。 ドキュメンタリー『その鼓動に耳をあてよ』は、夕方からの上映だった。 自ら選ばない類の作品だけど、オープニングにここが選んだ作品なので楽しみでもあった。 『シネマテーク』が閉館してから、このビルに来たのははじめてだ。 何も変わってないことに些か驚きながら、まあこのビルはそうだよねと、ひとり頷きながら階段を上がる。 ニューオープンと言うべきか、リニューアルの言葉が当てはまるのか、入口には『ナゴヤキネマ・ノイ』の

        友情物語の続編  book review

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        記事

          ポール・ヤングとジュークボックスと

          何かの拍子にふと聞こえてきて、途端に時がとまってしまう瞬間がある。 そんな曲がいくつかあるけど、タイトルも歌手も普段は忘れている。 あの頃は、何時どこへ行っても音楽が鳴っていた。 ニューヨークのレストランやバーには、よくジュークボックが置かれていた。 1990年前後の頃だ。 『フレディ・マーキュリー』の映画を見て、あの頃のことを思い出した。 当時の音楽シーンは明らかに今とは違った。 ジャンルや好みに関係なく、私のまわりには常に音楽があった。 それは、同じ時代を生きた人たちに

          ポール・ヤングとジュークボックスと

          『老舗ミニシアター 第二章へ着々』 no.4

          以前、私の購読している朝刊の紙面には、近隣映画館の上映作品一覧が掲載されていた。 テレビ番組表の1〜2時間分ほどの細くてとても小さいスペースに、上映館と上映作品、上映時間だけが載っていた。 その一覧を見るだけで、普段、私が気に留めていない映画情報を得ることができた。 詳しい作品の内容や広告もなく、最低限の情報だった。 テレビの番組表と似ているけれど、より情報は少ない。 でも、私にとってこれで充分だった。 毎朝、新聞をめくってこの一覧の文字だけざっと目で追う。 気になるタイトル

          『老舗ミニシアター 第二章へ着々』 no.4

          映画『フレディ・マーキュリー』を観る

          上映を知ったのは書店のポスターだった。 この書店は通勤途中の地下街から直通で勤務先から徒歩2分ほどと、私にとってこの上なく便利で都合の良いロケーションにある。 本来なら毎日立ち寄ってもおかしくない。 でも、立ち寄る、立ち寄れるのは月に数回と数えられてしまうほどしかない。 残業が多い職場というか、職種なので、閉店時間に間に合わない。 本と映画の共通点は何だろう? 本屋に行く人は映画を観る人が多いのだろうか? この本屋では映画のポスターやチラシをよく見かける。 私は地上階まで映

          映画『フレディ・マーキュリー』を観る

          自分を見つけるために  book review

          『シェイクスピアを盗め!』 『シェイクスピアを代筆せよ!』 ゲアリー・ブラックウッド・著 安達まみ・訳 白水社  たとえば、欲しいモノがある。  たとえば、それが、野球のポジションで、ピッチャーだとしたら。「背番号1」のエースナンバーだとしたら。どうすれば手に入れられるのか?  やりたい。なりたい。欲しいと、思うだけでは手に入らない。黙っていても手に入らないけれど、口に出しても同じだと思う。「ほしい」と言うためには、プロセスが必要で「ほしい」とだけ言うのは、ただのわがままだ

          自分を見つけるために  book review

          映画 『燈火(ネオン)は消えず』を観る

          この映画は去年から観ようと決めていた。 1月の中旬あたりから、ずっと体調不良で外出を控えていたので、ふと気がつくと上映が終盤にさしかかっている。 もう1日1回の上映しかない…それも夕方の、18:50 スタート。 夕方からの外出はまったく気が進まないけれど、この映画は見逃したくなかった。 華やかなネオンサインは、香港の夜景の象徴だった。 こんな夜の街並みを、確かにどこかで、何かで見た記憶がある。 香港とネオンサインは深く結びついていた。 香港を知る人なら、100万ドルの夜景と

          映画 『燈火(ネオン)は消えず』を観る

          『老舗ミニシアター 第二章へ着々』 no.3

          『ナゴヤキネマ・ノイ』のピンクのフライヤーに目が止まり、思わず立ち止まって見入ってしまう。 そういえば、この本屋には映画のポスターがやたら貼ってあったのを思い出した。 すぐ横にはフレディー・マーキュリーが拳を突き上げている。 彼も応援してくれているような気がするのは、私だけだろうか… この映画も見たいなあと思っていたのだ。 『ナゴヤキネマ・ノイ』の情報がアップデートされるたび、CFのニュースレターが送られてくる。 チラシの掲示や配布の記事も読んだ記憶があった。 本と映画は明

          『老舗ミニシアター 第二章へ着々』 no.3

          映画『FIRST COW』を観る

          2023年最後に、ケリー・ライカート監督作品を観た。 公開前からこの映画は楽しみにしていた。 その日は友人と会う約束もしていたので、 ランチ後のコーヒーを飲みなら「行く?」と聞いてみた。 チケット予約時には席の大半が空いていた。 まだ空席があるはずだ。 どんな映画? と、聞かれ一瞬言葉につまる。説明が難しい。 予告を見ただけで、私もあまり知らない。 「アメリカの西部開拓時代が舞台の、友情物語?かなあ…」 これではさっぱりわからない。 予想通り、彼は次の言葉を待っている。 私

          映画『FIRST COW』を観る

          『フランク・ロイド・ライト世界を結ぶ建築』

          この展覧会には行けないと半ばあきらめていた スケジュールが合わなかったからだ。 どうしても観たいわけではないのだしと、自身に言い聞かせながらも、頭の片隅に引っ掛かっていた。 なぜなのか自分でもよくわからない。 偶然、半日だけ時間ができた。 何が気になっているのか、やはり知りたかった。 急遽、前日に行くことを決めたので、展示会の概要をチェックできなかった。 どんな内容かくらい、いつもは確認しておくのだけれど、白紙状態で現地に向かった。 展示の内容は大半が図面や模型で『帝国ホ

          『フランク・ロイド・ライト世界を結ぶ建築』

          『老舗ミニシアター 第二章へ着々』 no.2

          シネマテークに続く『ナゴヤキネマ・ノイ』のCFが始まって一週間が過ぎた。 サイトをチェックすると、目標の達成率150%、1500万円を超えている。 アップデートのコメントでは、2日ほどで目標金額を達成したとあった。 こんなにたくさんの人たちが応援している。 その理由はそれぞれが違っても、誰しも根底に同じ想いがあるのだとも思う。 共同代表の方たちは、この成り行きを予想できただろうか? もしかしたら、集まらないかもしれないと不安だったかもしれない。 喜びと同時に、責任の重さを感

          『老舗ミニシアター 第二章へ着々』 no.2

          『老舗ミニシアター 第二章へ着々』 no.1

          朝刊の見出しに、目が釘付けになった。 夏に閉館したミニシアターが、新たに始まる記事だった。 いつか誰かがと、ずっとずっと思っていた。 その日がこんなに早く来るなんて… 紙面の文字を追いながら、目の前がぼやけてきた。 本当に嬉しかった。 足繁く通ったわけではない。 ただ、私が見たい映画の上映館はここしかなかったのだ。 閉館してから、胸の中に空洞ができてしまったような気がしていた。 他の映画館に行くたび、なぜか淋しさがつのる。 あの場所はもうないのだと、思い出してしまうから…

          『老舗ミニシアター 第二章へ着々』 no.1

          それぞれが向かうところ  book review

          『ほとばしる夏』 J・L・コンリー・作 尾崎愛子・訳 福音館書店 2008  人がよりよく生きるために何が重要かと訊かれれば、私は迷わず『決めること』と答えると思う。自分の言動を自分で決める。そのため自分を知り、自分に正直であること。でも、自分一人だけでは決められない物事は多い。どうにもならないことは、人生にはつきものかもしれない。  この物語の語り手、シャーナは作家を夢みる十三歳。両親、十二歳の弟コーディーとヴァージニア州、ウォーレンスバーグに住んでいた。祖父母の代から

          それぞれが向かうところ  book review

          三年目のヒヤシンス no.2

          ヒヤシンスの水栽培をスタートした。 今年は黄色の花が咲く球根を、ふた月ほど前に購入した。 今朝までその球根は、冷蔵庫の野菜室に入れてあった。 三年目でようやく、水図栽培用の球根に巡りあった。 初めての水栽培は、12月になってから始めた記憶がある。 当時、初心者の私は水栽培の方法をあまりわかっていなかった。 水栽培用のポットもなく、出先で探してはみるものの、意外に売られていないことに気づいた。 それまでは、気にしたことがなかったのだ。 そもそも、どこに売っているのかもわからな

          三年目のヒヤシンス no.2