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国籍を認められない民族―ロヒンギャ族。世界で最も迫害されたマイノリティ。

9月は国連総会がありましたね!

そんな国連で「世界で最も迫害されたマイノリティー」とされているのが、ミャンマーの南西部に住んでいるロヒンギャの人々です。


私にはミャンマーの友人がいます。
その友人からミャンマー国内で使う身分証をみせてもらいました。
ミャンマー政府が発行する身分証があります。それは、顔写真付き、名前、生年月日、住所から、宗教、民族まで書かれています。
そして裏側には指紋まで。

ミャンマーでは全国民が指紋を登録するみたいです。
個人情報満載のこの身分証が無ければミャンマーでは就職や就学ができないばかりか、ホテルに泊まることさえできず、国内の移動もまったくできないそうです。


日本ではどうやって身分を証明するのかと聞かれたので、運転免許証とか健康保険証とか障害者手帳とかと答えました。
日本の場合は今は一つに決まっていませんし、日本人は国籍を証明する必要も国内ではほとんどありません。

外国人にことさら証明させることも差別であり、必要かどうか議論されています。

でも日本政府はこのように国民を管理したい。それがマイナンバーカードなのですね。
ちなみに管理したいのは日本に住んでる人であって、ミャンマーの友人もマイナンバーカードを持っていました。
就活の時に企業から求められたようです。


このミャンマーの身分証ですが、実はロヒンギャの人々には発行されないみたいなのです🥺



ミャンマーは多民族国家で多くの少数民族がいるのですが、ロヒンギャ族はそのひとつです。バングラデシュ国境近くに住んでいてイスラム教徒です。
住んでいるのは、ミャンマー国内。
にもかかわらずミャンマー政府は国民として認めないのです。(おそらく宗教が違うから)


1962年に国軍が実権を握ってから迫害を受けるようになり、82年の改正国籍法で国籍が剥奪されました。

2017年8月25日、ミャンマー国軍はロヒンギャ武装組織の掃討作戦を実施。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると約6年間で96万人以上がバングラデシュに逃れました。
その多くは難民キャンプに収容されて、移動を制限、食糧不足と劣悪な衛生状態におかれています。

国内の少数民族を国が迫害することはよくありますが、国民としても認めないとは酷すぎる。
そのためロヒンギャの人たちはどこの国の保護も受けられず、どこにも行けない状態です。
また、身分証を与えられないので、身分証必須のミャンマー国内では生活もままなりません。


日本には実は群馬県館林市を中心に約300人のロヒンギャの人々が暮らしています。
日本で生まれ育つ2世も増えてきているそうですが、無国籍となる子どもも少なくないそうです。

日本の難民認定は少ないですが、少しでもこのような迫害されている人たちの生活支援をしていってほしいものです。

そのミャンマーですが、食用油など生活必需品のインフレが深刻化して市民生活が窮地に追い込まれているそうです。
インフレの要因は政情不安による通貨の暴落です。対米ドルで公定レート(1ドル=2100チャット)と実勢レート(同約3000チャット以上)の二重相場になっています。
そこで国軍は強引に価格を下げさすために、経済政策に携わってきた幹部や企業の幹部を次々と拘束しています。


しかし、根本的な原因はクーデターを起こした軍事政権にあります。
ミャンマーでは国外に留学した人たちが国に戻らず他国で就職する傾向にあるそうです。

私の友人もその一人です。
ミャンマーに帰りたくても政情不安で帰れないという状態が一刻も早くなくなるよう、軍事政権が終わることを願っています。

そんなこんなで日本で働きたい、生活したいというミャンマーの方はどんどん増えているようです。
外国人はいると思って日本で暮らしていった方が良さそう!
置かれている状況や暮らしに目を向け、助け合っていきたいですね。


執筆者、ゆこりん、ハイサイ・オ・ジサン

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