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【連載詩集】No.33 京都

 京都

 僕に踏まれた町

 京都

 僕が踏まれた町


 楽しくってさ

 いろいろと

 哀しくってさ

 いろいろと


 今頃あの子は何してる

 誰かと一緒にいるのかな

 今頃あの子は何してる

 今日も椿を眺めてるかな

 否、赤い椿は、夏咲かぬ


 夕暮れ、僕は何してる

 三条京阪、眺めてる

 夕暮れ、僕は何してる

 傷み抱えて、詩を詠う


 みんな、それぞれ、楽しかろ

 みんな、それぞれ、哀しかろ


 それでも、すっくと立っている

 それでも、てくてく歩いてる


 京都

 僕に踏まれた町

 京都

 僕が踏まれた町


 こころの奥には傷みを抱いて

 こころの奥では涙を流して

 何食わぬ顔して生きている

 にこにこ笑顔で生きている


 みんな、それぞれ、楽しかろ

 みんな、それぞれ、哀しかろ


 町行く人は、みな笑顔

 町行く人は、みな笑顔

 町行く人は、みな同じ

 町行く人は、みな知らぬ

 町行く人は、あなた、誰



 やさしいあの子にあいたいな

 やさしいあの子は何してる

 同じ夕焼け、みてるといいな






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