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ヨガインストラクターのための指導ポイント

ヨガ指導におけるヒントや有益な知識情報をお伝えします。特にヨガの解剖学や安全安心な指導への情報を中心にお送りします。
ヨガの解剖学の第一人者直伝のヨガ指導のポイントをお伝えします。他ではあまり伝えない内容もここではお… もっと詳しく
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【マガジン】ヨガで医療ごっこをしたい人のために、医療とは何かを考えてみた

【マガジン】ヨガで医療ごっこをしたい人のために、医療とは何かを考えてみた

医療とは何か?
ある講座の宣伝動画で「ヨガを運動療法として医療に導入する時代がやってきます!」という発言を目にしてこれはしっかりとヨガと医療の関係について考えないと、勘違いヨガイントラが暴走して大変なことになるなと強い危機感を感じました。
医療とは何か?
当たり前に理解しているようなことだけれど、今一度しっかりと医療について考えてみたい。

僕の意見は単純で、医療をしたければ医療資格を取得すればい

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【マガジン】インド大使館での講演内容のシェア

【マガジン】インド大使館での講演内容のシェア

先日インド大使館でAYUSH省主催のホリスティックヘルスの講演会に登壇してきました。

https://www.indembassy-tokyo.gov.in

登壇者はヨーガ療法学会の木村慧心先生、僕、そして東海大学の新倉直樹先生の3名でした。
それぞれ20分という短い時間の中で、ぎゅっとまとめて講演をしました。

木村先生は「アーユルヴェーダの健康」について、新倉先生は「乳がんとヨガ」というお

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【マガジン】「脳の進化とヨガ」講座資料と解説(その2)

【マガジン】「脳の進化とヨガ」講座資料と解説(その2)

前回に引き続き、オンライ講座で行った内容を資料をシェアしつつ解説したいと思います。
脳科学の視点からヨガの実践などの紐解くと、比較的クリアに捉えることができると思います。

3つの脳とヨガ時間軸やヒトとしての社会性、また原始的な部分から宗教的な部分まで、概ね3つの層に分けると、脳の3つの役割と部位と関連させやすくなります。
まず、①身体や脳幹という実体のある今に着目した視点で、本能的で原始的です。

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【マガジン】「脳の進化とヨガ」講座資料と解説(その1)

【マガジン】「脳の進化とヨガ」講座資料と解説(その1)

先日オーガニックライフ東京のプレイベントとして行った、オンライン講義の資料を軽く解説しながらシェアします。
元々60分の講座で、解説すると長いので2回に分けて解説します。

関連するサイトやおすすめ書籍もところどころで紹介しますので、参考にして下さい。

脳の大きさまず脳の大きさはヒトは体重補正(脳化指数)してもデカいですね。
「脳がデカい=頭がいい」とは何を持って「いい」とするのか定義の問題でい

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【マガジン】人格について

【マガジン】人格について

ヨガは人格の向上を目的としているとインドのある研究施設では断言しています。
自分もまだまだそんな理想的な人格かといえば問題はありますが、それでも若い時よりも成長したなと思います。
もちろん人生経験が自然と向上させてくれていると思いますが、ヨガの影響は結構あると思います。

人生経験は、失敗をしてその中から試行錯誤で見つけていくものだと思いますが、ヨガの場合は、それを叙事詩や哲学などで言語化して、ま

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【マガジン】アーサナ指導において知っておくべき医学的検査

【マガジン】アーサナ指導において知っておくべき医学的検査

ヨガのクラスにおいて、生徒さんから自身の疾患について聞かれることは少なくないと思います。
その時に、〇〇病院でなんともないと言われたのだけれど参加していいか?とか、どのアーサナに注意が必要か?など具体的に助言を求められることもあります。

基本的に医学的なことに関して、ヨガのインストラクターという立場では断言するようなものの言い方は避けていただきたいのが本音です。
しかし、医療サイドの説明が不十分

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【マガジン】ぶらりヨガ教室巡り第3回「Under the Light Yoga School」

【マガジン】ぶらりヨガ教室巡り第3回「Under the Light Yoga School」

気の向くままにヨガスタジオを巡る旅の第三弾は、もう長年お世話になっているアンダーザライトヨガスクール(UTL)さんです。

UTLが誕生したのは2006年。
僕がヨガを始めた年と近く、開設当時から生徒としてそして講師としてお世話になっています。
色々な思い出があるスタジオで、僕にとっては良きパートナーであり、出会いの場所であり、気の知れた仲間のいる場所です。

久々に僕がヨガを始めたばかりの時から

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【マガジン】ぶらりヨガ教室巡り第2回「TRAM」

【マガジン】ぶらりヨガ教室巡り第2回「TRAM」

ヨガスタジオを巡るコラム第2回目は、僕がヨガイントラになった時のスクール同期の鈴木まゆみさんが主宰しているTRAM yoga studioです。
もう17年くらいの付き合いです。
スタジオは2019年からですのでまだ新しいスタジオですが、講師の質は僕の同期ですから折り紙つきです。

他のインストラクターの方々も、しっかりとトレーニングを積んだ方々です。

世田谷の松陰神社前から徒歩約3分のヨガスタ

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【マガジン】ぶらりヨガ教室巡り第1回「友永ヨーガ学院」

【マガジン】ぶらりヨガ教室巡り第1回「友永ヨーガ学院」

これから一つの企画として、ヨガ教室を巡ってその魅力や特徴などを独断と偏見ですがまとめてみたいと思います。
ヨガ教室に行ってみたい方、ヨガ教室やスタジオを運営している人、これから運営したい方などの参考になるかなと思います。

また、ヨガ教室を通して、ヨガの多様性を感じられると思いますので、肯定的に捉えていいところを吸収できるようにしたいと思っています。

第1弾は40年以上の歴史を持つ、日本のヨガ教

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【マガジン】ヨガ講師とヨーガ行者

【マガジン】ヨガ講師とヨーガ行者

ヨガ関係者であればご存知な方は多いと思いますが、日本のヨガ界のレジェンドといえば成瀬雅治先生です。
その先生が、近著を出されました。
その名も「ヨーガ奥義書」!

この題名でこの内容を書ける方は僕の存じている方だと成瀬先生と川上光正先生しか日本にはいないのではないでしょうか。
一般の方が読んだら驚く内容ですし、正直引く内容です。

ヨガといえば、綺麗なヨガウェアに身を包み、綺麗な女性がしなやかにポ

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【マガジン】ヨガを正しく伝えるための実践における注意点③

【マガジン】ヨガを正しく伝えるための実践における注意点③

ヨガを正しく伝えるための実践法の最終回は調気法と瞑想法に関してになります。
今まで見てきた、哲学・倫理からクリアそしてアーサナと続いて、いよいよ調気法からは何もしないという観察のみの段階に入る入り口になります。
日常の中では常に何かをしている自分に対して、逆に何もしない、手放すという難しい段階ともいえます。

ただ難しいからこそヨガの実践の本質であり、ヨガの実践によって苦しみから解放されるための必

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【マガジン】ヨガを正しく伝えるための実践における注意点②

【マガジン】ヨガを正しく伝えるための実践における注意点②

前回は、ヤマ・ニヤマそして浄化法に関して、ヨガを伝えるために必要な事を考察しました。
今回は、アーサナの実践法と、クラスの構成について考察し、生き方、考え方が変容する本来のヨガの効果を伝えるために必要なポイントを見ていきます。

【マガジン】ヨガを正しく伝えるための実践における注意点①

【マガジン】ヨガを正しく伝えるための実践における注意点①

どうやったらヨガの素晴らしさを多くの方に伝えられるかをずっと考えています。
〇〇ヨガが乱立している中で、その主張するものはほとんどがアーサナの取り方や深め方についてです。
本来は考え方、生き方こそがヨガであり、ヨガという実践を通して、その生き方が変容することがその価値なはずなのですが、、、。

最近見えてきたのは、ヨガを提供しているクラスの、項目のアンバランス性です。
ヨガの実践法は、哲学・倫理、

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【マガジン】何かを得たから満足する、のではない満足

【マガジン】何かを得たから満足する、のではない満足

ヨガの目標とする状態は調和であり静寂ですが、満ち足りた状態とも言えます。
この状態の逆は満ち足りていない状態ですから、欠乏状態、枯渇状態、欲求状態ですね。
欲求というのは、何かを欲している状態ですから。今足りないものを欲していると考えられます。
ヨガでは道徳的な部門に、サントーシャ(知足)という教えがあります。

足るを知る:もっともっとと足りないことを必要に求めるのではなく、すでに自分は十分に満

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