Nagayama Naoki

仕事はしていますが、仕事よりも写真。仕事は写真を撮るためにしています。育ちも生まれも沖…

Nagayama Naoki

仕事はしていますが、仕事よりも写真。仕事は写真を撮るためにしています。育ちも生まれも沖縄。現在、過去と沖縄にいるので、県内で写真を撮って楽しんでいます。写真を通して何かできればと思っています。

最近の記事

ホンマタカシ「即興」

少し前ですが、東京都写真美術館でのホンマタカシの写真展「即興」を見てきました。  もう多くの人が見いますが、ピンホールカメラでした。それよりはカメラオブスキュラでした  それを知らずに、同時に行われていた「日本の新進作家Vol21」を見るついでに見にいったんだが、ちょっと面食らいました。なんでピンホールなんだろう、なんでカメラオブスキュラなんだろうと。 ホンマタカシは、絵の心得があって、オブスキュラにしたのかなと考えたんですが、時間が経って考えると違う考えが浮かんできました。

    • 王たちの肖像 鬼海弘雄写真展

      interfaceにて待望の鬼海弘雄さんの写真展「王たちの肖像」が始まり、初日に見てきた。 写真集を見て、プリントが素晴らしい事は写真集「王たちの肖像」を見てわかっていた。 実際に素晴らしい写真達と出会う事ができた。  プリントの美しさもさることながら、それと同じかそれ以上に胸をうったのは、鬼海さんと写真に写っている人の距離感。写真の人の声が聞こえるような、何を話してくるのか想像できるような、語りかけられるような写真には驚きと歓喜を覚えた。  ポスターにもなっている迫力のあ

      • 『残滓』(山口郁子写真展)

        時間がたってしまったけど、那覇プロードウェイで5月20日、21日と行われていた山口郁子さんの「残滓」を見てきた感想です。 ラット&シープで教えてもらい足を運びました。 レンズのカビではなく、センサーについたカビにこだわった作品を展示していると聞き、興味が湧いた。 いただいたDMの写真は雰囲気のある素敵な写真、そこには話に出てきたカビは見つけられず、どこにカビを活かしておるのか興味が湧いたし、カメラにとってカビは大敵。そのカビを味方にしようとする発想力、まるで戦国の軍師のような

        • ジミー大西 「POP OUT」

          ジミーちゃん、ジミー大西は明石家さんまの付き人として、明石家さんまにいじられ、面白い人のしてお茶の間の人気を博していた。それが、ある日、画家になると言ってテレビに出なくなった。その時には画家でやっていけるのかと驚いた。 あれから30年近く経ち、風の噂で画伯とした人気があると聞いていた。その彼の絵を初めて見ることになった。 彼の絵は、色遣いからポップアートのように見えるが、今回の彼のフライヤーの絵を見てアウトサイダーアートだと思った。 色こそ、明るくポップな印象を受けるが、色

        ホンマタカシ「即興」

          写真集「光の国へ」

          りぼん舎から昨年の夏に出版されていた松田洋子の写真集「光の国へ」 南仏といえば、20世紀初頭に印象派の画家が魅了され、柔らかく美しい光が描かれた多くの作品が残されている。彼らはを魅了した南仏、そこに溢れている光はどんなものなのだろう。光、写真家が興味を持つのは当然。写真家の松田が興味を抱き、その地を訪れるのは当然である。 写真集のページをめくっていくと美しい光に溢れていたことがわかる。南国の光のような、全てのものを圧倒するように降り注ぐ白い光ではなく、光は強いがどこか柔らか

          写真集「光の国へ」

          記憶と忘却、想起と想像  ロマ、ウクライナ戦争の見えざる犠牲者

          愛楽園で行われている、小原一真写真展、「記憶と忘却、想起と想像 ロマ、ウクライナ戦争の見えざる犠牲者」を見てきた。 その帰りの車の中では、endrlessloveがかかっていた。 この展示、ウクライナ戦争の戦場がみれると思って行ったのだが、全く違っていた。戦争の見えない面に光をあてる展示でした。 タイトルある「ロマ」とは? この文からロマ=ジプシーでいいのかな。しかもジプシーが差別的な言葉として使われなくなってきている。まず思ったのが、好きなミュージシャン、ジプシーキ

          記憶と忘却、想起と想像  ロマ、ウクライナ戦争の見えざる犠牲者

          "cent mento tent" in daphnegallery

          DaphnegalleryKOZA(ダフネギャラリーコザ)に初めて行けた。沖縄市に新しいギャラリーができたのは、知っていたがタイミンクがあわず、やっと行くことができました。 ギャラリーは広く、外光が綺麗に入る気持ちの良い明るいギャラリーでした。 ダフネギャラリーでは、”cent mento tent”の展示最終日でした。 めんどうくさがりで緊張しいの写真家大屋玲奈さんと、中古品リサイクル品回収に一生懸命のtatottanさんによる展示でした。 外光が気持ちよい、展示スペー

          "cent mento tent" in daphnegallery

          1985-1990 赤瀬川原平のまなざしから

          お世話になっているりぼん舎から赤瀬川源平さんの写真集がでた。昨年から出ることは聞いていて楽しみにしていたので購入した。 「トマソン」 久しぶりに聞いたこの言葉。思い出すのに少し時間がかかったが、懐かしい。この言葉が溢れていた頃の自分は、変な物=トマソンだと幼い頭で考え、雑誌に載る変な風景や物、変な名前の看板などを見て心躍らせていた。何かを見つけて、「あれはトマソンだ」と知った顔で友達に自慢げに言っていたが、「デュシャンからトマソン」なんて、アートに対する新たな取り組みであ

          1985-1990 赤瀬川原平のまなざしから

          「眠る木」 上原沙也加

          の瀬も住まった昨年の12月28日フォトスペース(RAGO)で、上原さやかさんの「眠る木」を見てきた。今回の展示は、年末に赤々舎から出た同名の写真集の出版に合わせて、東京のニコンギャラリーでの展示、そして沖縄での展示と行われているものでした。個人的には、年末に東京に行く機会があったが、上原さんの展示まで行けなかった。というか、知らなかったのですが、これは心残りです。東京のニコンギャラリーでも見てみたかったというのが正直な感想でした。しかし、RAGOでの展示が見ることができたのは

          「眠る木」 上原沙也加

          喜屋武綾菜 「裸足でなぞる。」を観てきた

          喜屋武綾菜は、触感型のフォトグラファーです。 「裸足でなぞる」は昨年の夏に東京品川のキャノンギャラリーでの展示があり、それを一部新しく大判プリントを足して、INTERFACEで昨年末に展示が行われた。幸いなことに両方を観ることができました。 両方を見比べて、同じ写真でも展示する壁の色やライト、展示のスペースのレイアウトでこんなにも印象が変わるのかと驚いた。仮に俺の写真を展示した場合を想定しても、ここまで印象が変わるとは思えない。この展示スペースの違いで印象が大きく変わるの

          喜屋武綾菜 「裸足でなぞる。」を観てきた

          野口里佳「不思議な力」を観てきました

          東京写真美術館で2023年1月22日まで開催されている野口理佳さんの展示「不思議な力」を観てきました。 印象に残ったのは、父のアルバムを見た時、胸が締め付けられるような感覚を覚えた。撮る方と撮られる方から感じられる、お互いを想いあうような雰囲気に。この写真を見ていると人を撮るって何だろうと思った。ポートレートの一つの高みにあるようなきごする。しかし、写真自体は、彼女のお父さんが撮ったもので、彼女自身がシャッターを切った訳ではない。お父さんの写真は上手いと思うが、なぜかこれは野

          野口里佳「不思議な力」を観てきました

          豊里友行展 パッチワークオキナワ50

          11月20日まで画廊沖縄で行われている豊里友行展〜パッチワークオキナワ50を見てきました。 その感想です。 モノクロームにこだわり、沖縄と基地を軸に写真集で作品を作り続けてきた豊里の新たな1歩にチャレンジした展示でした。  沖縄と基地は、戦後の沖縄のアイデンティティーを構成するものである。基地の現状を現場写真を通して社会に知らせるというのは大切なことであり、それを継続している彼の活動には、畏敬の念を拭えないし、今後も続けていってもらいたいと願う。  沖縄の基地の関わり

          豊里友行展 パッチワークオキナワ50

          Ultraviolet Raysを見てきました。

          現在、ギャラリーラファイエットで開催しているUltraviolet Raysを見てきました。 まず、最初に謝らないといけないことがあります。フライヤーを見て私は、写真をPhotoshopの絵画調の機能を使ったものが展示されているのだと、大きな思い込みをしていました。実際には素晴らしい絵画の展示でした。 すいませんでした。 今回の展示はちょっと不思議だったんですね。 題材が、車と看板なんですよ。 最初に見た絵がそこら辺にあるHONDAの看板なんです。その他にもボーリングとか、

          Ultraviolet Raysを見てきました。

          見てきました 加藤ゆか「君が袖ふる」

          『君が袖振る』は、万葉集の 「足柄の 御坂に立して 袖振らば 家なる妹は さやに見もかも」 「色深く せなが衣は 染めましを 御坂たばらば まさやかに見む」 という和歌を詠んだ「防人に出る夫」と「残された妻」の二人に贈る作品です。 その時代の避けられない「運命」を受け入れ、数少ない言葉に深い愛をこめた歌に心を打たれ、 この夫婦の再会、幸福な結末を願って制作しました。 確か、読み人知らずの有名な短歌から刺激を受けて、作成された作品だそうです。 短歌の情景や情動が、ギャラリー

          見てきました 加藤ゆか「君が袖ふる」

          北島清隆作品展「Ishigaki Is.」

          先日、銀座のソニーイメージングギャラリーで行われている北島清隆さんの写真展を見てきました。 沖縄にいる私が、なぜ東京の個展を見ているのかというと、実は今月末からこのソニーイメージングギャラリーで自分の個展が行われるので、会場を一度見てみようと思い行ってきたのです。 その時にやっていたのが北島清隆さんの個展でした。写真は、石垣島のきれいな風景の写真でした。 やはり石垣は綺麗ですね。見て、誰もがそう思う写真ですが、一つ一つよく見ると、ほんとこの瞬間によくシャッターを切ったな

          北島清隆作品展「Ishigaki Is.」

          3人展を見て

          久しぶりのノートです。 ちょっと時間が経ったんだけど、INTERFACEで行われた3人展について語りたいと思います。 東松素子さんのレタッチ教室に参加した3人の発表会でした。 最初聞いたとき、レタッチ教室の成果と言うことなので、県内の人かなぁと思ってたんだけど、オンラインでのレタッチ教室ということで、3人はそれぞれ、宮城、神奈川、静岡でした。 オンラインでのレタッチ教室もコロナの影響で、実際にCP+に行くなどができないことから始めたようです。 オンラインでのレタッチ教室があ

          3人展を見て