ノイ村

主に海外のポップ/ダンスミュージックについてnoteやSNSで発信中。 noteでの活…

ノイ村

主に海外のポップ/ダンスミュージックについてnoteやSNSで発信中。 noteでの活動をきっかけに、シーン全体を俯瞰する視点などが評価され、2019年よりライターとしての活動を開始。 連絡先 : neu_mura@outlook.com

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ノイ村について。これまでに執筆してきた記事一覧

[Biography] 主に海外のポップ/ダンスミュージックを好み、普段は一般企業に務めつつ、シーン全体を俯瞰する視点などが評価され、2019年よりライターとしての活動を開始。RealSound、RealSound Tech、ロッキン・ライフにて寄稿中。 [Works] これまでに書いてきた記事はこちら。約50本近く執筆しております。 [得意ジャンル] 音楽 : US・UKを中心としたメインストリーム、ラップ/ヒップホップ、ダンス・ミュージック、R&B。 ゲーム

    • Wrong City, Wrong People. ー『サイバーパンク2077』と個人的な「まだ抗いたい」という感情について

      ちょうど去年の今頃、お気に入りのゲームメディアだったFanbyte(https://www.fanbyte.com/)で従業員のほとんどを対象とした大規模なレイオフ(親会社であるテンセントによるものだ)が突如として発生し、SNSのタイムラインに所属するライターや編集部の方々の悲鳴や困惑が流れ込んできた。その中の一人がKenneth Shepardさんで、この人は他にもGayming Magazine(https://gaymingmag.com/author/kenneths

      • マイ・ケミカル・ロマンス、約9年ぶりの新曲"The Foundation of Decay"に寄せて。-「それでも生きていて良い」と叫んでくれた、生きづらさを抱える人々にとってのヒーローの帰還

        我らの身体を横たえよ この心臓が守られる限り 我らの血に犯されるのだ いっそ無駄死にするくらいならば 今となっては、貴方の持つ想いが既に過ぎ去っていたのだとしても その灰は朝日を浴びながら川を流れていくことだろう そして、まるで害虫が這うように これから腐敗していくだろう基盤の上に我々は横たわっているのだ ("The Foundation of Decay"より) 2013年の解散から約9年という長い年月が経ち、彼らは相変わらず過剰で、退廃的で、どこか自惚れていて、そして何

        • Ye (Kanye West) "City of Gods"についての走り書き(何故、The Chainsmokersをサンプリングしたのかについての妄想

          Fivio Foreignがリリースしたデビュー・アルバム、「B.I.B.L.E.」の中にも収録されていたので、改めて"City of Gods"という曲について考えていた。 「ニューヨークシティ、今夜は私に優しくして」 アリシア・キーズがニューヨークについて歌い上げるフックの存在は、かつて彼女が2009年にJay-Zと共にリリースした名曲、"Empire State of Mind"を否が応でも想起させる。 ニューヨークという街で生まれ育ったJay-Zがこれまでの人生

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        • Wrong City, Wrong People. ー『サイバーパンク2077』と個人的な「まだ抗いたい」という感情について

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          【和訳】8名の死亡者と多数の負傷者を生んだ、Travis Scott『Astroworld』コンサート参加者による現場レポート

          11月5日に開催されたTravis Scottによるコンサート『Astroworld』にて、参加者のうち8名が死亡、17名が救急搬送、他多数の負傷者を生むという悲劇が起きた。 事件の原因はステージに向かって観客が殺到したことによるもので、気絶者が続出し、パニックが起きていたと報じられている。詳細な原因や経緯については現在も調査中だが、現地にいたファンの一人がその状況をまとめた投稿が話題となっている。その内容を見て思うところがあったので、勝手ながら筆者の拙い英語力で和訳してみ

          【和訳】8名の死亡者と多数の負傷者を生んだ、Travis Scott『Astroworld』コンサート参加者による現場レポート

          新たな物語の語り手、オリヴィア・ロドリゴ『drivers license』を読み解く

          まずは、公開されたばかりのこちらの記事にて、もしかしたら2021年最大のヒット曲となるかもしれないオリヴィア・ロドリゴの『drivers license』について、オリヴィア自身のキャリアと衝撃的なヒットがどういう流れで起きたのかをまとめておりますので御覧ください。 オリヴィア・ロドリゴはなぜ“たった1曲”で偉業を成し遂げられたのか? 若者の関心掴む、新たなヒットの在り方を考察(RealSound) そして、このnoteはこちらの記事の続きとして書いているものです。前述の

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          新曲が滅茶苦茶カッコよかったので、改めてBring Me The Horizonというバンドをオススメしたい(ロッキン・ライフ)

          私も愛読している、邦ロックをメインとした音楽ブログ「ロッキン・ライフ」を運営し、RealsoundやAWAにも参加されている"ロッキン・ライフの中の人"さん( https://twitter.com/rockkinlife )からお誘い頂きまして、なんと「ロッキン・ライフ」に私の文章が掲載されることとなりました! というわけで、上記の記事を寄稿させていただき、リリースされたばかりの新曲「Obey」を軸に、大好きなバンドであるBring Me The Horizonについて語

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          Noname "Song 33" 和訳

          前回の記事で、J. Coleの新曲"Snow On Tha Bluff"の和訳を行いました。この楽曲、Nonameへのディスが含まれているのではないかと推測されておりましたが、この楽曲のリリースを受けて、Nonameがアンサーとも言える楽曲"Song 33"を本日リリース。勿論、こちらの楽曲についても和訳を行いたいと思います。前回同様にスピード優先で行いますので、誤りなどありましたらご指摘ください。 [Intro] Oh, I have ambitions, dreams

          Noname "Song 33" 和訳

          J. Cole "Snow On Tha Bluff" 和訳

          2020年6月16日リリース。今のヒップホップ・シーンにおけるトップに君臨する一方で、政治や社会の問題についてあくまで冷静な視点を投げかけるというスタンスが評価されているJ. Coleの新曲です。Black Lives Matterの状況に対して投げかける一曲であり、同時にNonameへのディスではないかと推測、そしてその内容が一部から批判されている本楽曲について、考えを深めるために和訳してみました。 スピード優先で和訳したので、誤りなどありましたらご指摘頂けますと幸いです

          J. Cole "Snow On Tha Bluff" 和訳

          ノイ村的2010年代の5枚(+1枚)について

          前回の記事で告知した対談の後編がアップされました。後編では参加メンバー4名がそれぞれ事前に選んだ「2010年代の5枚」を紹介する流れとなっております。締めくくりには「で、2010年代ってどういう変化があったの?」というところを雑談の中で振り返っておりまして、主に草野さんが語っているのですがここが面白い!是非ご一読下さい。 ただ、個人的にはこの対談は反省点が多くてですね。特に肝心のアルバムを紹介する時に僕は一番手として登場したのですが、「全員がアルバムを言い終わってから、各ア

          ノイ村的2010年代の5枚(+1枚)について

          2017年に起きた"Calvin Harrisサマソニ事件"とは何だったのか。そしてそこから始まった"分断"とは。

          先日、音楽ライターの草野さんにお声がけ頂きまして、僕を含めた4名で「2010年代の音楽シーンを語ろうじゃないか」という事で3時間ほど語ってまいりました。ちょうどその記事の前編がアップされたので、是非ご一読頂ければと思います。 前編は挨拶ということで、自己紹介&この10年の音楽の聴き方の変化を語っておりまして、僕も「最近はダンス・ミュージック&ヒップホップ中心ですけど、元々はピッチフォーク読者でインディー主義でしたよ」という話をしました。そして草野さんとの出会いのきっかけとし

          2017年に起きた"Calvin Harrisサマソニ事件"とは何だったのか。そしてそこから始まった"分断"とは。

          2 0 1 9 → 2 0 2 0

          いざ、「信仰」の時代へ 先日、「パラサイト 半地下の家族」を見て参りまして、 まぁハチャメチャに面白かったんですよ。元々身分を偽って就職するところから始まるので、スパイ映画的な緊張感もあったり、一方でタイトルの通りファミリードラマ感もあったり、詳しくは書けないですが、もはやメタルギアソリッドかな?な場面もあったり、とにかく面白い映画で。 ただ、どうしても脳裏によぎるのは、今の時代を残酷なほどに切り取っていた、あの「ジョーカー」なんですよね。 ネタバレにならない程度に触

          2 0 1 9 → 2 0 2 0

          混乱と分断の時代の中で、正気を保つための唯一の方法 -Kanye Westの場合-

          日々、インターネット上を猛烈な速度で飛び交う様々な人々の様々な言葉。 左も右も、上も下も常に混乱状態が続いていて、お互いを罵り合う状態が続いている。加害者と被害者が常に入れ替わり、常に昨日まで名前も知らなかった新たな人物が私刑を受けている。まぁ、どうでもいいやと思って自分の好きな娯楽にうつつを抜かそうとしても、容赦なく得体の知れない何かがこちらに手を伸ばしてくる。 「少なくとも、どうもこの先の未来は明るくなさそうだぞ」という感覚は確かだけれど、何か不満を述べようとすると、

          混乱と分断の時代の中で、正気を保つための唯一の方法 -Kanye Westの場合-

          さぁ、当日券を買いに行こう。-自己肯定感の時代におけるヒーロー、Marshmelloについて-

          最初に結論から書きますね。 「このnoteを読むのに、まだMarshmelloの来日公演のチケットを買ってない人は、当日券を買え。そして踊れ。」 3月22日(金) : 幕張メッセ、23日(土) : 神戸ワールド記念ホール 以上!(予定がある人はしょうがない) -- 以下、本編です。 1. 現実とは違う、「もう一つの世界」を肯定するMarshmello 今やカンヌやアカデミー賞が露骨に敵視するようになるほど、映像コンテンツにおいて大きな影響力を持つようになったNe

          さぁ、当日券を買いに行こう。-自己肯定感の時代におけるヒーロー、Marshmelloについて-

          我々は上手くやれているのか? -サマソニと、2018年の「洋楽」シーン-

           今年のサマソニの動員が微妙だったことは、既に誰もが語る通りで、今回のnoteもそれを前提に書いていきます。実際の数字としては、合計で138000人とのことで、完売時が約20万人だと考えるとかなりしんどい数字でしたね。  今回は三段階に掘り下げて考えていこうと思うのですが、長いので結論だけ先に書いておきます。 Step.1 フジやULTRAのように、サマソニをブランド化する→サマソニの構造自体が変わらない限り無理。Step.2 洋楽シーン自体をブランド化する→ガイド役

          我々は上手くやれているのか? -サマソニと、2018年の「洋楽」シーン-

          もうとりあえず売れてるやつから見てけばいいんじゃないかな。 -SUMMER SONIC 2018出演アーティスト Spotify再生回数ランキングベスト12-

          はい。タイトルそのまんまです。「今年のサマソニは豪華!」とか「注目の若手が大集合!」とか「Chance the Rapperを観ないなんてどうかしてる!」とか色々な人が色々な事を言っている今年のサマソニですが、知らない人からすれば「???」だと思うんです。だったら、実際売れてる人がたくさん出てるんだから、いっそ売れてる人を見れば良いと思うんですよね。というわけで、人気の指標としてSpotifyの再生回数を使ったランキングを作ってみました。観るものに迷っている人は、このランキン

          もうとりあえず売れてるやつから見てけばいいんじゃないかな。 -SUMMER SONIC 2018出演アーティスト Spotify再生回数ランキングベスト12-