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友人で居て良かったと思った瞬間

中学からの付き合いでYという友人が居ます。前に記事に書いた大検の時教科書集めてくれて結婚式で号泣してくれた友人の1人ですね。


Yは当時で言うと見るからにギャル男という外見で車も昔で言うVIPカーと言われるような車に乗り、顔もイケメンで女の子を沢山連れているようなそんな男だったんです。いつも家に行くと金髪の髪の毛をアイロンでピンピンにしていました。


そんなYは何を隠そうある大物人物の教え子でもあるんです。母校に帰るってタイトルが付く書籍やドラマにもなったあの方です。Yは中学を卒業と同時に北海道の全寮制の高校に入りました。


「海覗くとタラバガニ普通に歩いててびっくりした!」



って言ってましたが、あれ絶対ウソやと思います。そんなん大阪でたこ焼きとお好み焼きが歩いてたって言うようなもんじゃないですか。ある訳ないですよ。


見た目も話し方もチャラチャラしているYですが、私は中1で出会った時から彼の真面目さにずっと気付いていました。


ある日、Yの車で彼が連れて来た女の子2人と夜の繁華街に出かけた事があるんです。夜の繁華街で車を路上に停めて4人で外で雑談をしていました。Yが連れて来た女の子2人は見た目はギャルで夜の仕事をしている女の子達でした。当時は私を含め18才ぐらいの年齢です。


雑談をしていると、車いすのおばあちゃんを押しているおじいちゃんが目の前を通り過ぎました。時間は夜10時ぐらいだったと思います。この時間に夜の繁華街ではあまり見ない光景だったので、私はおじいちゃん達の様子を目で追っていたんです。Yの方を見るとYも私と同じく目でおじいちゃんの様子を追っています。少しするとおじいちゃんが立ち止まりました。段差があって車いすが前に進めなくなってしまったんです。何度も何度も段差に車いすをぶつけています。その時私はYの方に目をやりますと、目が合い無言でお互い頷きます。私たちがおじいちゃんの方に向かおうとすると女の子2人が、


「え?何すんの?恥ずかしいんやけど」



っと言ってドン引きしていました。するとYが女の子達にこう言います。


「うるさい。」



その後も女の子達は色々と言っていましたが、私とYは無視しておじいちゃんの方に走って行きました。女の子達の方を見ると女の子達は怒りながらこちらに大声で何か言いながら帰っている姿が見えました。


おじいちゃんの所に着くとYが


「僕たち持ち上げるんで大丈夫ですよ。」



っとおじいちゃんに声をかけます。2人でかけ声をかけあって


「せーの!」



っと言っておばあちゃんが乗っている車いすを段差に持ち上げます。しかし、すぐそこに居るおじいちゃんは一向にこちらに歩いて来る様子がありません。すると、驚くべき光景が!何と車いすに乗っていたおばあちゃんが立ち上がりおじいちゃんの所に駆け寄ったんです。


おばあちゃん歩ける!!!



Yと2人でびっくりしているとおじいちゃんとおばあちゃんが笑いながらこう言います。



「ごめん。これおじいちゃんのリハビリやねん。笑」



車いすの持ち主はおじいちゃんの方やった!おじいちゃんのリハビリのためにおばあちゃんが付き添って車いすに乗ってたんです。私とYはおじいちゃんとおばあちゃんに


「なんかめっちゃすいません!」



っと平謝りしました。その後おじいちゃんとおばあちゃんにごめんな〜っと言われながら4人でめっちゃ笑いました。そして、4人で少し雑談をしてお二人をお見送りしました。


さっき女の子と4人で話していた時より全然おもろいな。私はその時そう思いました。その後もYと2人でびっくりしたな〜言いながら2人で家に帰りました。私がYが好きでずっと友人で居たいと思う理由は、彼が大切なことは何かをよく理解していてすぐに動ける所です。私も生きていく上でそうありたいと思っていて同じ気持ちなんです。人が真に動く時は見た目じゃなくて中身何だと私はそう思っています。人を動かすのは心であると私はそう信じています。



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