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フシギおしゃべりP-miちゃん

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フシギおしゃべりP-miちゃんのまとめ。 ジャンル・コメディ。ロボット好き向け。
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記事一覧

フシギおしゃべりP‐miちゃん(1)

フシギおしゃべりP‐miちゃん(1)

最近同棲していた彼女に別れを切り出され、出て行かれてしまった。何でも好きな人が出来たから別れてほしいんだとさ。…前からその男に乗り換えていたんだろうな。くそっ! 俺のどこがいけなかったと言うんだ!

俺は独り言を呟きながら、元カノが置いていきやがった荷物をまとめていた。こうなったら全て捨ててやる。
元カノの歯ブラシ、マグカップ…掃除はどんどん捗っていく。その時だった。
あ…。
これはアヤカが可愛が

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フシギおしゃべりP-miちゃん(2)

フシギおしゃべりP-miちゃん(2)

何分経ったのだろうか。
部屋の空気がしんと静まり返る。いきなり俺に禁句ワードを一発かました
ロボットは無機質な声で、
「フアアア」
と欠伸をしていた。いや、欠伸をしたような仕草をした。そんなロボットの様子を見て、ついに俺はキレた。
「……んだよ。お前…」
「ンン? ナンデスカ? ハッキリ イッテクダサイ」
ロボットは聞き返してきた。
本当むかつくな。
「だーかーら!! いきなりアヤカが出て行っただ

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フシギおしゃべりP-miちゃん(3)

フシギおしゃべりP-miちゃん(3)

「チュンチュン」
「チュンチュン」

う、うん…。うるせえな。
俺は、ぼうっとした頭で体を起こした。
「……ん? 今何時だ!?」
俺は焦ってスマホを見て時間を確認しようとした。あれ、スマホがない。
「ココニ アリマスヨ スマホ。チュンチュン」

机から無機質な音声が聞こえる。…というかお前、口調が元に戻ってねえか?
昨日ペラペラ喋っただろうが。色々ロボットに言いたいけど、今は一つに絞って突っ込んだ

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フシギおしゃべりP-miちゃん(4)

フシギおしゃべりP-miちゃん(4)

帰り道の、工場の間から見える夕焼け空が好きだ。

アヤカが出ていって2週間経った。
俺の悲しみはまだ癒えないままだ。仕事に専念している間はアヤカのことを忘れられるが、家に帰るときは否応なしにアヤカを思い出してしまう。あのピンクに染まる夕陽と雲さえも今の俺の心を癒すことは出来ない。

それに……。
家にはアイツがいる。

あの生意気ロボットが。

どこかに寄って時間を潰せればいいけど、何せ俺はあまり

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フシギおしゃべりP-miちゃん(5)

フシギおしゃべりP-miちゃん(5)

「ネットに夢中だね。何を一緒懸命やっているの?」
今日もうるせえな、このロボットは。
別にいいだろう。何をやろうがよ。
しかも今日は最初からペラペラじゃねえか。

俺は小うるさいロボットを無視して、某掲示板にアヤカに振られたことをカキコしていた。勿論名前は仮名にしておいた。だってこの悲しみを俺一人ではとてもじゃないが抱えきれないからさ。

あと元カノが置いていった生意気ロボットに苛められていること

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フシギおしゃべりP-miちゃん(6)

フシギおしゃべりP-miちゃん(6)

「ねぇユウマ。あんたいつアヤカちゃんと結婚するのよ?」

母ちゃんが電話越しで俺を急かした。
「えっと、いつか…」
俺はお茶を濁した。
「あんたね、結婚って勢いでするものなのよ。まだしなくていいと思っていると、あっという間に歳をとるんだから。アヤカちゃんだって、落ち着いて早く子供を産みたいかもしれないじゃない。あんたがリードしてやらないと…」
母ちゃんはくどくどと言う。
「あーはいはい。また今度ね

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フシギおしゃべりP-miちゃん(7)

フシギおしゃべりP-miちゃん(7)

「山田先輩どうしたんすか。最近暗いっすよ?」

後輩の川崎が、俺の向かい側に座って昼食のうどんを啜っている。
「んー。色々あってな」
俺はコンビニで買ったおにぎりを頬張りながら、一昨日の出来事を思い起こしていた。なんか疲れた。
「でも山田先輩には可愛い彼女さんがいるから大丈夫っすね♪」
「うん…。まあな」
川崎、今はその事について触れないでくれ。
「まあ俺にも彼女いますけどね♪」
お前の彼女って二

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フシギおしゃべりP-miちゃん(8)

フシギおしゃべりP-miちゃん(8)

俺はスマホを手に取った。
決断をするのに時間が掛かったが、ようやく現実を受け入れる気になったのだ。ーーもう早くアヤカの幻影から解放されたかった。

「ヤメロ ヤメロ」
P-miは壁の隅っこで俺の行動を制止しようとする。ああ、うるせえ。
「あ」
見つけた。

アヤカのアカウントーー。
指が震える。
おそるおそるその垢にタップしようとした。
「キズツク ダケ」
P-mi、それは俺の為を思ってアドバイス

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