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これは日本ならでは?

 モデルや芸能人だけでなく、「お洒落な」人のバッグやポーチの中身を見せたりするのを、雑誌でよく見かける。持ち物だけでなく、部屋のインテリアや日用品などを見せるのもあるが、よく特集を見るのは人気があるのだろうと思う。私も、興味はあるので見る。
 「見たい」と思う心理は、誰もが持っているもののように思える。日本の雑誌しか見たことがないから分からないけれど、他人の持ち物を紹介するのは、この国ならではものではないだろうか。持ち物を見て真似しようと思ったり、同じものを買おうと思う人が沢山いるように感じる。同じものを持ったら何故か『持っていて良いもの』のように思えてくるのではないか。広告ではないけれど、これはオススメ、これは最近のお気に入り、とコメントしてあったら、それだけでも立派な商品の宣伝になるだろう。
 自分は平均くらいだろうか。そう考えながら生活しているように思える。学生のころ、テストをすると平均点を知らされ、自分の成績がいいのか悪いのかを知る。身体測定や体力測定、部活での成績や、クラスでの所属グループなど。無意識に、自分の立ち位置のようなものを他人と比べることによって、落ち込んだり安心したりすることがあったように思う。自分を強くしっかり持っている人は揺らがないのだろうけど、学生時代の感覚は消えないままだ。大人になってからも、他人と同じようにしたいとか、知人と比べて憧れたり嫉妬したりする。こういう気持ちを持っている人は、なかなか人生のうちで変わらないように思う。比べても仕方ないことがあるのは分かっているが、周りに合わせた方が良いのではないか、と思う気持ちは、身についてしまっているのではないだろうか。
 お義母さんは近くにいすぎるからか、こちらの生活に干渉しようとしてくることがある。まだ大きな喧嘩にはなっていないが、ストレスには変わりがない。住んでいる家が古くなってきているので、塗装も考えないといけないと言ってきていた。この1、2年で子供の家を新築する家庭が近所で続いていて、その話を出してウチも、と言ってきたので驚いた。知っている人がしたら自分も、という考えが分かって、疲れた。周りがそうなってきているから、と言う話で焦りを誘うつもりだったのかもしれない。子供が物をねだるとき、クラスの皆が持っているからという理由をよく言った。その理由が『鉄板』なのだろう。
 学校などで、ある物が流行ったとする。最初に持っていた子は気に入ったから持っていたのだろうが、気付いたら他にも持っている子が沢山いる。自分の物が人気なのだと嬉しくなるか、みんなが持っているから嬉しくないと思うかは、その子次第だろう。
 欲しい物がある。欲しいと思う理由は何だろう。みんな持っているから、という理由を挙げるのは、大人になったら卒業したいものだ。

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