「絶対別れないなんて保証はない、だけどもし別れた時、その人にとって忘れられない女になっているよう努力してるんだ」 女友達に、こう話したことがある。 午前中、自分…
タイトルは、 とある曲の歌詞 きっとこのふたつの一日は、 心臓の鼓動が聞こえそうなくらい ドキドキして、幸せだったあの日 心臓が張り裂けそうなくらい かなしくて…
「君は強いから、俺がいなくても一人で生きていける。」 そう別れを告げられたことがある。 16歳の、春だった。 「けれど、あの子は俺がいなくちゃダメなんだ。」 16歳の…
「すごく懐かしい」 あなたがそう呟いた いくつもの季節を この街で過ごしてきたのだから たくさんの思い出があるにちがいない 何も言わずとも伝わる 今私の隣にいる…
「俺たち、もう10年だぜ?」 そういって、はじめての彼氏が笑った。 気づいたら一緒にいて、気づいたら側にいなくて、気づいたら大人になっていた。 時は経ち、気づいた…
時刻は午後七時をとうに過ぎていた ようやく仕事を終わらせ 寂れた商店街の中を歩く 屋根があるとは言えど 真冬の風が私の頬をさす マフラーに顔を埋めながら 明かりの…
日が暮れていくのを 横目に見ながらふと考える 私が好きなのは たとえば、 豪華客船のクルージングに 招待してくれる人じゃなくて 公園のボートを一緒に漕いでくれる人…
kana
2019年4月21日 18:39
「絶対別れないなんて保証はない、だけどもし別れた時、その人にとって忘れられない女になっているよう努力してるんだ」女友達に、こう話したことがある。午前中、自分に用事がなくとも、彼氏が早く起きなきゃいけない時は、それより早く起きて朝食を作った。勉強や仕事が辛い時は傍らで励まし、人間関係で悩んでいる時はゆっくり話を聞いて、いつだって味方でいた。どんな時だってスキンシップは忘れないし、愛を
2019年4月19日 18:34
タイトルは、とある曲の歌詞 きっとこのふたつの一日は、 心臓の鼓動が聞こえそうなくらいドキドキして、幸せだったあの日 心臓が張り裂けそうなくらいかなしくて、辛かったあの日 幸せと悲しみが一つのフレーズに同居しているなんだか、この歌詞が頭から離れない 自分のことのように遠い日の記憶が鮮明に蘇る*****初めて手を繋いだ日は部活の帰り道あたりはもう真っ
2019年4月19日 18:19
「君は強いから、俺がいなくても一人で生きていける。」そう別れを告げられたことがある。16歳の、春だった。「けれど、あの子は俺がいなくちゃダメなんだ。」16歳の少女に、一人で生きていけるなんて、あんまりだ。けれど私は妙に納得して、さようならを言った。*****「ほんとにしっかりしているね。」どれだけ年齢が上がっても、言われることは同じだった。常に、中身と年齢が釣り合わ
2019年4月19日 17:54
「すごく懐かしい」あなたがそう呟いたいくつもの季節をこの街で過ごしてきたのだからたくさんの思い出があるにちがいない 何も言わずとも伝わる 今私の隣にいる人の心の中はきっととてもセンチメンタル 私のいない春はどんな春だったのだろう聞いてはいけない気がして「すごく、いい街だよね」そう答えるのが精一杯私との春はたった一度かもしれないけれどもしあなたが何年かあ
2019年4月19日 16:08
「俺たち、もう10年だぜ?」そういって、はじめての彼氏が笑った。気づいたら一緒にいて、気づいたら側にいなくて、気づいたら大人になっていた。時は経ち、気づいたら母が私を産んだ歳になっていた。10年前のあの時と同じ季節に、引き寄せられるように再会した。彼と会うと、青春真っ只中の当時に感じていたむず痒くて苦しい、純粋な乙女心が鮮明に蘇ってしまう。側にいたのはほんの一瞬だったのに、離れて
2019年4月19日 10:22
時刻は午後七時をとうに過ぎていたようやく仕事を終わらせ寂れた商店街の中を歩く屋根があるとは言えど真冬の風が私の頬をさすマフラーに顔を埋めながら明かりの灯る場所へと駆け寄った そこに君は立っていて目があって、はっとした はじまりは、そんな冬のある日*****コンビニの温かい飲み物で冷えた手を温めたあの日 もう随分昔からある古い喫茶店の窓から降る雪を眺めた
2019年4月19日 10:19
日が暮れていくのを横目に見ながらふと考える 私が好きなのは たとえば、豪華客船のクルージングに招待してくれる人じゃなくて公園のボートを一緒に漕いでくれる人だし 海外の美術館に連れてってくれる人ではなくて地元の海に沈む美しい夕日を一緒に見てくれる人だし 廻らない寿司をご馳走してくれる人じゃなくて100円寿司を一貫ずつ分け合って楽しんでくれる人だし 108本の薔