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アメノ支店長の営業日誌【創作】

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アメノ支店長の営業日誌です。2022年8月に「ひかり堂 森の中の支店」がオープンしました。
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8月18日のこと【アメノ支店長営業日誌】

8月18日のこと【アメノ支店長営業日誌】

8月18日天候:小雨

来客:もぐら殿

売上:ミミズと花の種

「古本」の看板をみてふらりと来てくれるお客様が多い。

小雨の日は出したり出さなかったりしている。

扉が開いて「こんにちは、いらっしゃい」と挨拶するのも慣れてきたこの頃だが地面からのお客様には驚かされた。

地質調査で出張しているそうで、わざわざ寄ってくれたそう。

有難い話だ。

哲学の棚から『愛するということ』購入。

外は雨

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8月10日のこと【アメノ支店長営業日誌】

8月10日のこと【アメノ支店長営業日誌】

8月10日天候:晴のち曇

来客:ビーバー殿ほか

売上:木の皮やドングリの山

開店以来、
初の大台の売り上げ
が出たが素直に喜べずにいる。

閉店の頃合いになって、DIYで自宅を建てたいと建築の本を所望されたが正直明るくない分野だったので「この辺りに」と案内だけした。

お客様はフームと唸ったあと「じゃあ全部もらおう」と20冊近くを大きな前歯と小さな前足で抱えて行かれた。

対応にあやまりがな

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8月6日のこと【アメノ支店長営業日誌】

8月6日のこと【アメノ支店長営業日誌】

8月6日天候:晴天

来客:ウォンバッド殿

売上:リンゴと木の実

嵐が嘘のように過ぎ去った快晴。

初めてのお客様がいらした。

扉があいた瞬間は緊張の一言に尽きる。

もぞもぞした灰色の毛玉かと触ってみたら、ずいぶん堅い。

「やめてったら、そこはお尻だよ」とシッポが動いた。

なんと。お尻で挨拶を受けるとは。

そういう習性なのだと、照れて笑う。

店前の均一棚から萩原朔太郎『月に吠える』

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8月4日のこと【アメノ支店長営業日誌】

8月4日のこと【アメノ支店長営業日誌】

8月4日天候:雷雨

来客:なし

売上:なし

突然だが森の中で古本屋を開店させることになった。

「ひかり堂  森の中支店だ」支店長を私がつとめる。

オーナーとの出会いはまた今度記したいと思うが、本好きの私にとっては、願ったりかなったりの話。

だが、あまりにも急な事だで、きょうは準備でヘトヘトだ。

オーナーは「古本」の看板を掲げておけば客が来るから大丈夫だとニコニコして街中へ消えていった

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