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【講義一日目No.1】ダイヤモンドを判断する最終要素とは
ダイヤモンドは、周知の通り奥が深いものであります。天然の産物であり、その希少性ゆえ、例えば大きさから考えると、これ程高価なものはないと言えるでしょう。
しかも、ダントツに、です。
その為、このダイヤモンドを扱う人間、会社、市場といった背景にさまざまな仕組みや裏社会があるのも事実です。しかし、本連載ではそういった背景を追求してゆくものではありません。
では、その世界一高価なダイヤモンドをどうや
【講義一日目No.2】選ぶ際の材料
ダイヤモンドを選ぶ際の材料なのですが、まず予算が必要となります(言うまでもありません)。当然、お金をかけられればより綺麗なダイヤモンドも選べるという選択肢が増えて参ります。
ここでは感覚的な予算ともうひとつ、「限界」の予算も決めておくと良いでしょう。
実際に現場で輝くダイヤモンドを見ていると、「もう少しだったら出しても大丈夫かな」と思うことになるかも知れません。
また、お店の営業戦略として「
【講義一日目No.3】ダイヤモンドの4Cとは
さて本章の要となってくる4Cですが、ダイヤモンドを評価する際の基準として定めたものです。これは米国宝石学協会(GIA=Gemological Institute of America)がダイヤモンドを評価する際の基準として定めたものです。
4つの視点から評価をするもので、今日では世界規模で通用される評価として定着しております。
ベルギーやイスラエル、近年ではインド等世界のダイヤモンドマーケット
【講義一日目No.4】ジュエリー店員の立場
店員さんといえば、立場上のこともあります。消費者から見れば高級な良いイメージのジュエリー店も、営利を目的としたひとつの会社であります。
当然、売上を上げなければなりませんので、「売りたい」という“立場”にいます。もちろん、これは善い悪いではなく健全な立場上の現実があります。
会社によって無論さまざまですが、オープン前に朝礼を行い日々のノルマを大声で連呼しているところや、そのノルマを店員である“
【講義一日目No.5】店員さんが教えてくれない4C、ひとつ目は重さ
ひとつ目のCは重さ、つまりキャラット(Carat)です。キャラットは時々「大きさ」と勘違いされますが重さであり、1ctは0.2gに相当します。
ただ重さが重くなればそれに伴い大きさも大きくなります。それでは大体の重さと大きさを見てみましょう。
上記の表はあくまで大体の目安となります。カットにより面の大きさも変わってくるためです。
さて、ジュエリー店の店員さんが教えてくれない4Cを解説するのに
【講義二日目No.2】“キャラ落ち”ダイヤモンドのもう一つの秘密
矛盾するようですが、かといって0.99ctのダイヤモンドがジュエリー店でそうあるということでもありません。ほとんど置いていないといってもいいでしょう。
この仕組みが消費者の方に知られていないというのもありますが、単純に、需要自体は1.00ct以上にあります。特に日本国内では。それ以外にも0.49ctよりは、人は0.50ctを求めるでしょう。
【講義二日目No.3】店員さんが教えてくれない4C、ふたつ目は色
ふたつ目のCは色、つまりカラー(Color)です。
ダイヤモンドは色で大別すると無色透明のものと、カラーダイヤモンドに分けられます。ここではまず、一般にも出回っている無色透明のものから触れていきたいと思います。
百聞は一見にしかず、ここでもまずそのグレード内容を見てまいりましょう。
ご覧のようにカラーをDからZまで評価し、Zにいけばいくほど黄色味を帯びて参ります。
ひとつだけを見ても非常に
【講義二日目No.5】具体的なカラーの指標
さて、本来が信用の塊であるはずの鑑定機関がこのようなことですから、さらにこのようにグレードに境界線がない色(Color)でありますから、ジュエリー店の店員さんの言うことすべてをやはり鵜呑みにはできません。
もっとみる【講義三日目No.1】カラーダイヤモンドについて
ダイヤモンドで色、というとカラーダイヤモンドというものがあります。
映画「タイタニック」でもモデルとして使われた碧洋のハート、ホープ・ダイヤモンド。これは呪われた宝石として有名なブルーダイヤですが、その他にもレッド、ピンク、オレンジ、グリーン、パープルなどがあり、中でもブラウン、イエロー系はカラーのみで言うと評価はそれだけで低くなります。
ここではAGTジェムラボラトリーより引用してカラーダイ
【講義三日目No.2】カラーダイヤモンドの知識その2
簡単にカラーダイヤモンドと言いましても、例えばピンクダイヤモンドなどでは、採掘されるのは無色透明のせいぜい0.01%程度ですからその希少性は推して計れるものです。
ブライダル店などでよく脇石として使われていますが着色したものがほとんどであり、天然色のピンクダイヤでは2mm程度でも数万円はします。
カラーダイヤモンドをお求めになるには後述する透明度(Clarity)やカット(Cut)よりもまずこ
【講義三日目No.3】店員さんが教えてくれない4C、みっつ目は透明度
みっつ目のCは透明度、つまりクラリティ(Clarity)です。
ジュエリー店でダイヤモンドを見られた方はこんな経験はありませんか?
「こちらが、VS1です」
「こちらが、VVS2です」
とダイヤモンドをひとつひとつ目の前に出されます。
当然、この実物のダイヤモンドを見せる前に、(ダイヤモンドをあまり知らない方には特に)4Cがどんなものかの解説があります。
その解説の後ですから、あるいは4
【講義三日目No.4】境界線が全くないクラリティ
私は世界のダイヤモンドマーケットであるイスラエルでダイヤモンドを学びました。
イスラエルのダイヤモンドマーケットは4つのビルから成っており、そこには600を越えるダイヤモンド企業のみが入っています。ここに、スーパーブランドを含む世界中のバイヤーが集まってきます。
中は一種治外法権のような感があり、内部での税率や通貨、その他規則が外とは違います。一般の人は中には入れなく、すぐ近くの現地弁護士と話
【講義三日目No.5】クラリティ(透明度)について
それでは透明度のグレード内容ですが、図面をご覧ください。
左が透明、右に向かってインクルージョンが多くなり、透明度が落ちていきます。
インクルージョンとは、地中深くダイヤモンドが形成される過程の中で内部に取り込まれるキズや内包物の総称です。
キズ、内包物 共にそれぞれ種類はありますがここでも購入者目線でのポイントだけ挙げていきます。
また、クラリティのグレーディングとしてはその外部特徴(ブ