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消せない街の記憶:書評 Louisa Lim 『Indelible City: Dispossession and Defiance in Hong Kong』
いい本に出会えた気がするので、まだ精読の途中だけれども、紹介したい。
2022年に出版されたルイーザ・リムの『Indelible City: Dispossession and Defiance in Hong Kong』(消えない街:香港における奪取と反抗)という本だ。
タイトルや表紙を見て「なるほど香港デモの本がまた出たのね」と思ったあなた、ちょっと待ってほしい。私自身、本屋で見かけたとき
パロディソングで振り返る香港の2022年(後編) 【晴天林 SunnyLamまとめ】
前編からの続き
7月 最後の信仰2022年7月1日は、1997年7月1日に香港がイギリスから中国に返還されてから25周年の記念日で、各種の式典が行われた。この日には、習近平国家主席も香港を訪れ、李家超の行政長官就任式にも立ち会った。
市民たちに一層の愛国心の表明が求められる中、著名人たちの態度も注目された。
https://note.com/sasaleut/n/nee6978c4afe9
香港にみる歌手と政治協力のジレンマ 【2022年上半期の香港カントポップ 番外編】
前回、前々回の記事では、2022年上半期の香港のヒットソング、注目曲を取り上げてきたが、やはり気になるのは、昨今の香港の政治情勢との関わりだろう。
ここのところ、香港では「国家安全」を理由にメディアの統制が強められており、エンタメ業界も影響を受けている。そこで、今回の記事では、政府が主導する政治キャンペーンに歌手たちがどのように協力しているかを見ていこうと思う。
キャンペーンソングへの参加歌手
2022年上半期の香港カントポップ(2):注目の新曲と新人
前回の記事では、2022年の上半期、とりわけ4〜6月の間に香港でよく聴かれていた歌をSpotifyの再生数データに基づいてまとめた。
今回の記事では、同じ4〜6月にリリースされた曲の中で、再生数データは前回取り上げた楽曲には及ばないけれども、個人的に気に入ったものをいくつか挙げる。
完全に主観に基づくものなので好みだ。というわけで「なんでアレが入ってない」というのもたくさんあるかもしれないが、
2022年上半期の香港カントポップ(1):再生数データ編
早いもので2022年も半分以上が過ぎたということで、この半年間の香港のカントポップ(広東語ポップス)シーンの動向を簡単にまとめておこうと思う。
2022年の1月〜3月については、4月に投稿した記事でまとめたので、詳しくはそちらをみてほしい。
この記事では、Spotifyが公開している週ごとのチャートを集計し、香港での再生数が多かった曲を分析した。1月〜3月の再生数ランキングトップ20は以下のよ