マガジンのカバー画像

鎌倉暮らし日記〈2022〜2023〉

49
鎌倉のちょっと古い家に住んでいます。 Cover Photo : Kurumi Hamanaka / Yanaka, Tokyo
運営しているクリエイター

記事一覧

年の瀬あちこち日記

 2023.12.12(火)  山梨からとどいた夏みかんほどもあるゆずで、きのうと今日、…

72

師走だけどはしらない日記

2023.12.1 金  東京の書店さんまわり。未来都市みたいになった渋谷から三茶にむかうとちゅう…

107

あの街の本屋さんに、はじめて書いた本がならんだ日

2023.11.29 水  新宿行きの電車にのる。東京行きの電車は読書時間と決めている。買ったばかり…

143

牡蠣南蛮、塩むすび、鍋の残りでつくる朝のおじや

2023.11.9 木  鳩サブレの大きな袋をさげた中年の男の人が、午後の光のなかをむこうから音も…

80

森のなかでだけ人は

2023.10.29 日 満月  六十年に一度の洪鐘祭をみに、家から北鎌倉まで歩いた。澄んだ秋空、う…

101

きいろは未来のいろ

2023.10.21 土  東京で四日間の仕事をして昨夜帰る。最終日は顔ぜんたいにじんましんがでた。…

94

どうして木を植えたのですか

2023.10.10 火  お向かいのTさんに高枝ばさみをお借りし、庭の柿をどっさり収穫。四十五個くらいあった。鳥のためにすこしはのこしておく。どれも小ぶりで、傷もあったり、つぶれていたり、ひとつとしておなじ見た目はなく、それぞれがいくつもの色のグラデーションをもっている。  さっそく切ってみると、甘すぎず、実が締まっていて、丈夫な種もちゃんとある。いのちとしての矜持のようなものをひしと感じるたべものを、いただくことのありがたさと大切さを思う。こういうものを、人間の小細工で種

昼は詩をよみ、夜は星をよむ

  2023.9.17 日  昨日、じょじょまるでおかゆをたべて、八幡宮に流鏑馬をみにいった。人が…

144

長袖をきて、くつしたをはいた

2023.8.25 金  Yの両親の誕生日が近いので、町屋の団地にふたりを迎えに行き、上野でごはん…

114

夏にだけ日記を書けない理由

2023.7.2 日  自由が丘ベーカリーでグルテンフリーパンを買い込む。近くで昼ごはんをたべる。…

118

夏の頂点

白い龍  鎌倉の海のそばに住んでいる。海まで散歩に行くのが日課だが、大暑を過ぎてからはあ…

121

生きてるだけで

2023.6.9 金  大雨。昨日遅かったので起きたら九時半。パートナーの両親がふらっとあそびに…

107

この世界で、我が家はどこに

2023.5.26 金  昨夜尾道から帰ってきた。といっても、二週間の滞在のあとに我が家だと思って…

68

空がまだ地上を歩いていたとき

2023.5.4 木 漢方薬局へ漢方相談に。先生が鎌倉山の菜園で育てた茎の太い立派なスペアミントで淹れたフレッシュミントティーをだしてくださった。とてもきれいな黄金色。そしてまだたくさんあるからと、テーブルに置いてあったスペアミントをどっさり花束にしてくださった。帰り道、葉の束になんども顔をうずめては、すばらしい香りを肺いっぱいに吸い込みながら、森のなかを帰った。そういえば森の入り口にさしかかったとき、すぐ上でヘリコプターがずっと旋回していた。景色のなにもかもが、きらきらし