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記事一覧

学校行きますか、人生やめますか(高校時代の話③ – 留年)

あの時ほど、自分が未成年であるということをひどく恨んだことはなかった。

とりあえず抑うつも少し落ち着いたということで、高校2年生の秋に精神科思春期病棟を退院したのですが、
長い間入院していたため出席日数が足りず、もう進級できないと学校側からの連絡がありました。

わたしに与えられた選択は2つ、留年するか中退するか、

ではなかったんです。

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パパ活女子と、わたしと。(精神科思春期病棟に入院した話)

パパ活。最近になって、ネットやニュースでよく取り上げられる話になった気がする。

人生の時間をピアノと勉強にしか使ってこなかったわたしは、高校2年生の当時に至るまでパパ活(援助交際)という概念を全く知らなかった。

自分が縛りつけられもがき続けてきた受験戦争の世界は、この世の中の本当に狭い一部分でしかなかったことを、思春期病棟で思い知らされた。

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数千錠の薬が、体を襲う。(高校時代の話② - 不登校)

高校2年生になったばかりの4月の終わり。
その日もいつも通り、数十錠の薬が回った頭で真夜中までかかって課題を片付け、ベッドに横になりました。

朝まであと数時間しかありませんでした。
吐き気がいつもより酷いような気がしたが、まあ、うとうとできればそれで良かった。
また朝になったら学校への道中で薬を飲むのだから。
そう思って目を閉じました。

母親がわたしの名を呼んでいる声で気がつきました。
辺りは

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秀才に紛れたOD依存者。(高校時代の話① - 学校生活)

地味な髪型に黒縁メガネ。制服のボタンを1番上まできっちりと留め、一切の私語をせずに参考書を読んで休み時間を過ごす。

そんな絵に描いた秀才の集団の中に、わたしは紛れていました。

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偏差値75の進学校へ(高校受験の話)

手首は傷だらけだった。
今誰かに抱きしめられたら、泣き崩れて二度と立てなくなるだろうなと思ってた。

でも、もう引き下がれなかった。

中学受験に落ちた償いをしなければいけなかった。
県で1番の公立高校に合格したら、母親はわたしを許してくれる。

だから、死ぬ気で勉強した。
実際、落ちたら死のうと思ってた。

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生まれて12年、もう死にたい。(中学時代の話)

入学式の直前になって、地元の制服屋さんに駆け込み採寸をした。
まさか中学受験に全落ちして、地元の公立高校に通うなんて、
わたしも、家族も身内も、誰1人想像していなかっただろうから。

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優等生の大転落(中学受験をした話②)

勉強しようねって言われたから、勉強してた。
この私立中学に行こうねって言われたから、受験生になった。
塾に通おうねって言われたから、塾に通った。
宿題は2周はやるんだよって言われたから、2周やって提出してた。
板書以外のこともノートに取ろうねって言われたから、たくさんノートを取った。
この日この時間にテストを受けてねって言われたから、受験した。
この私立中学に入学するんだよって言われた

けど、

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地元一の優等生(中学受験をした話①)

塾長の社会の先生は懇談で、その生徒の成績表を見ながら言った。

「お子さんの学力なら、どの私立中学でも余裕ですよ。」

自分の校舎に模試の成績が1位の生徒がいることが、嬉しくてたまらなかった。

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トイレだけが居場所。(幼少期の話②)

10分前にトイレに行ったはずなのに、その間に水も飲んでいないのに、
またトイレに行きたくなる。

そんな経験を、みなさんはしたことがありますか。

とても緊張する出来事に直面した時に、感じたことがある人もいるかもしれませんね。

それが、わたしの幼少期でした。

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優等生の仮面を被ったサイコパス。(幼少期の話)

生まれた場所は、何の変哲もない一般家庭だと思います。
専業主婦の母と、会社員の父のもとに生まれた、一人娘です。

少し厳しいけどしっかりした妻と、頼りないけど温厚な夫、この2人ならきっと大丈夫だろうと思って、神様も子どもを2人に授けたのかな、なんて思う。

幼いわたしは、典型的な「お利口さん」でした。
静かにしなさいと言われたら口を閉じ、宿題をしなさいと言われたらすぐにテレビを消し、いつしか、何も

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【ひつじにっき。】僕は何もない。

【ひつじにっき。】僕は何もない。

僕は空っぽだ。
自分の中から、苦しくなるものをどんどん切り離していった。

心があるから辛いんだ
感情があるから辛いんだ
僕が僕であるから辛いんだ
思考がこんがらがるから辛いんだ
「こうであらねばならない」から辛いんだ。

いつのまにか、ほとんどがなくなっていた。
まっさらになった。
今は少しの思考と感性を握りしめて、ただ「基本人格である」というだけで息をしている。

考える事が大好きだった。友人

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僕が思う“多重人格”と“DID”。

僕が思う“多重人格”と“DID”。

お疲れ様です。僕。です。最近は薬を飲んでも夜寝られず、耐え切れなくて昼寝をし、昼夜逆転で心身ともに厳しい状態が続いております。主治医に「昼寝を我慢して」と言われたとの事でしたので、珈琲を4人分淹れ、タイピングで指を動かしております。今回は、僕が「多重人格」と「解離性同一性障害」は≒だと考えている、という話をしたいと思います。要は「“多重人格”と多重人格“障害”はちょっと違うものとして認識している」

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ひとの数だけ、しらない自分がいきている。

ひとの数だけ、しらない自分がいきている。

ちいさいころから「みんなだれのはなしをしているの?」とおもっていた。
わたしのはなしをしているのに、みんながはなすわたしはわたしじゃなかった。
だからだれかさんは「みんなこの身体だけいきていれば満足なんだ」「わたしの精神がしんでいてもみんなにはみえない」「この人間性だけしねばいい」とかいいだしたんだとおもう。

もしかしたらみんな、姉のはなしをしていたのかも。あのころから。
姉が本人としてちゃんと

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