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アスペルガー症候群について

【精神科の先生と話してみた】

先日、精神科の先生にお話を聞いてもらう機会がありました。病院ではない場所で軽くお話しした程度なので正式な診察ではありませんが、結果としては、やはりパーソナリティ障害やアスペルガー症候群らしいとのこと。

そして、いくつか助言をいただきました(以下は特にアスペルガーについて)。

・対人関係が苦手。

・興味のある一つの領域に特化し、その分野においては記憶力も優れている。

・日々書いている日記の終わりは、嘘でもいいからポジティブな言葉で締めくくるように。

・無理に辛いことを続けるよりも、自身の得意分野で好きなことを突き詰めた方が人生が豊かになる。

・大企業の経営者等、成功者も多い。

自分でも何となく認識していたことでしたが、改めて精神科医に言われると重みがあります。

今日は、その「アスペルガー症候群」について書こうと思います。というのも、自覚がなく裏で苦しんでいる人は多くいると思いますし、未だ社会的には「悪いこと」「人として欠けている」という風潮が充満しているように感じるからです。

私自身、学生時代には度々「お前アスペだろ」と言われており、当時は冗談や悪口として認識しておりました。なので、私の返事は「違うし!やめろや!笑」だったのですが、自覚している今は「やっぱりそう思う?そうなんですよ〜」と、すんなり受け入れます(まあ、歳を重ねるとそう言ってくる人はそうそう居ませんが)。

前回の記事でもアスペルガーについては軽く紹介しましたが、今回はもう少し詳しく書こうと思います。職業などについても触れたいと思っています。

【アスペルガー症候群の特徴】

アスペルガー症候群には大きく分けて「コミュニケーションの困難」「対人関係の困難」「こだわりが強い」という3つの困難があります。

<コミュニケーションの困難>
会話は表面上問題なくできるが、行間を読むことが苦手。言葉をそのままの意味で鵜呑みにしてしまう傾向があるため、人の発言を勘違いしやすく、傷つきやすい。
具体的な特徴としては、曖昧なコミュニケーションが苦手だったり、言い方のキツい不適切な表現をしてしまうことがあります。また複数の人がいる場面だと誰に対して発言しているのか分からなかったり、相手や環境の変化に気づかないことがあります。耳から入ってくる情報の処理が苦手なため、会話についていけないといった症状もあります。

<対人関係の困難>
場の空気を読むことや相手の気持ちの理解やそれに寄り添った言動が苦手。そのため、場にそぐわなかったり、自己中心的と思われたり、相手を傷つけたりするような発言をして、周囲の人から顰蹙をかうことがあります。そのような理由から対人関係を上手に築くことが難しくなることがあります。

<こだわりが強い>
一旦興味を持つと過剰といえるほど熱中し、他のことが目に入らなくなったり、自分の興味のあることをずっと喋り続けるといった傾向があります。また、法則性や規則性のあるものを好み、異常なほどのこだわりを見せることがあります。その法則や規則が崩れることを極端に嫌うので、マイルールにこだわって、自分が決めた予定が変更になったりすると混乱します。物事の一部分にこだわり過ぎるあまり全体像を把握することが困難な人もいます。一方、この特性は逆に強みとして活かすこともでき、興味のある物事に関しては、多くの情報を記憶したり、説明したりすることができます。

このような症状により、人付き合いを避け、自分ひとりで好きなことに没頭することを好む人が多いこともアスペルガー症候群の特徴の一つです。

障害により、アスペルガー症候群の人たちの中には生きづらさを感じ、うつ病や不安障害などの二次障害を引き起こすことがあります。二次障害からさらにパニック障害や社会不安障害、統合失調症などを発症する恐れもあります。二次障害は時間の経過とともに悪化することが多いため、できるだけ早く対応することが望ましいとされています。二次障害への治療としては、薬物療法のほか、必要に応じてカウンセリングや認知行動療法がおこなわれることがあります。

【アスペルガー症候群の人の強み】

アスペルガー症候群には、こだわりが強い、急な物事の変更に対して臨機応変に対応することができない、要領が悪いなどの特徴があります。一見、悪くとらえがちなこれら特徴ですが見方を変えるとその強みが明らかになってきます。例えば、こだわりの強さは、納得ができるまで物事に取り組んだり、ルールや時間などを厳格に守るといった長所として見ることもできます。

障害のない人に比べて、非常に記憶力が良いという特徴を持つ人もいます。この記憶力の良さも、こだわりの強さから過去への執着もまた強く、感覚が過敏であるため物事の印象が残りやすいため、アスペルガー症候群の特徴として現れることもあるのです。アスペルガー症候群の子どもが駅名や地名などを詳細に記憶できるのも、この特徴の現れ方の一つと言えるでしょう。

物事に強いこだわりを持つことで、興味を持った事柄に対しては強い集中力を発揮します。興味を持った事柄に対してはとことんまで追求するため、深い知識を持っている人がいることも少なくありません。

アスペルガー症候群の特徴の中には、感覚過敏があり、聴覚や視覚が鋭敏であるため日常生活に支障をきたすこともあります。しかし、この特徴も見方を変えれば「独自の感性や想像力を持っている」と捉えることもできます。そのため、アスペルガー症候群の人の中には、音楽や芸術、文学などクリエイティブな分野で自分の感性を生かした仕事をしている人もいます。

このように、アスペルガー症候群の人の特性は、日常生活を送るのには不便であることが多いものの、その特性を上手に利用することで、仕事などの面においてほかの人以上の成果を上げることが可能です。

【アスペルガー症候群の人に向いている仕事】

アスペルガー症候群の特性を生かすことができる仕事は、このような特徴でまとめられます。

・作業工程の全てまたはほとんどを一人で行う仕事

・論理的分析と事実に関する強い記憶力を生かすことができる仕事

・強い集中力を生かすことができる単純作業の繰り返しを行う仕事

具体的には、プログラマーやデザイナー、建物などの整備管理、校正者などです。
また、研究者や技術者、学者などもアスペルガー症候群の人が向いてる職業であるといえます。

しかし、全てのアスペルガー症候群の人がこれらの仕事に向いているというわけではありません。アスペルガー症候群の人が持つこだわりや集中力を良い方向に向けるには、その人本人が「興味が持てる」分野であることが重要だからです。
アスペルガー症候群の人が興味を持てる分野で、上記のような特徴を持つ作業を行う仕事であれば、その人に向いている仕事であると言えるでしょう。

【向いていない仕事や発生しやすいトラブル】

アスペルガー症候群の人は、3つの障害により、言葉の裏にある相手の真意を推し量ったり、お世辞を言ったり言われたり、急な予定変更に対する臨機応変な対応が不得意。それ以外にも、身だしなみに気を配ったり、集団行動、マルチタスクが苦手。そのため、柔軟な対人スキルが必要な接客業や、短時間で多くの業務を行う必要があるレジ業務、複数の注文を同時進行でこなす必要がある料理人や配膳などの仕事は、アスペルガー症候群の人には向いていない職業であるといえます。

アスペルガー症候群の人は、強いこだわりを持つため、先輩や他の社員のアドバイスや意見を受け入れず、自分の中のルール(こだわり)を優先したり、自分のミスを認められなかったり、綺麗好きが高じすぎて職場の整理整頓や掃除に没頭してしまい、本来の仕事が手につかなくなってしまったりといったことがあります。

それ以外にも身だしなみを整えることに無頓着であるため、同じ服を着続けたり、季節外れの服装で出社したりすることもあります。

また、皮肉や冗談が通じない、会社内の暗黙のルールを理解できない、相手の発言を言葉通りに受け取ってしまうといった人間関係のトラブルも考えられます。さらに、仕事のプロセスが変更になった場合にも、新しい方法になじみにくいという傾向もあります。

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いかがでしたか。ご自身に当てはまっていたでしょうか。この記事を最後まで読んでいる皆さんは、これまで色々と困難を感じられてきたと思います。

私もこうして色々調べてまとめていますが、医者ではないので責任を持てません。一度精神科に行ってみるのも一つの手段かもしれませんね。自分で自分を理解してあげることが、はじめの一歩と思います。


【参考記事】



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