マガジン

  • サッカークラブ図鑑

    • 1本

    サッカークラブを戦術的に紐解いていきます。

最近の記事

南葛SCの本拠地・葛飾区を、地元在住ラッパーの「歌詞」と共に巡る。

 最近、サッカー界で話題を呼んでいる南葛SC。  『男はつらいよ』や『こち亀』の舞台となった東京の下町・葛飾区からJリーグ参入を目指す社会人サッカークラブです。  代表を務めるのは、世界的サッカー漫画『キャプテン翼』の作者である高橋陽一先生。そして南葛SCという名前は、主人公・大空翼が所属するサッカークラブと同じ。”リアルキャプテン翼”としても知られています。  小学生の頃、近くの図書館でキャプテン翼を読んで夢中になっていた自分にとっては、いつか試合を見てみたいと思って

    • マラドーナの2ゴールに思うこと〜「サッカーの神」が見せる人間味〜

      「昔ワールドカップで、手を使って得点した選手がいたんだよ。神様みたいな存在だった」  その選手を知ったきっかけは、たしか小学校低学年のときに交わした父親との会話だった。名前を教えてもらい、数年後にYouTubeでその試合のハイライトを見た記憶がある。  あまりにも有名なその得点が決まったのは、1986年のメキシコW杯準々決勝、アルゼンチン対イングランドの一戦。51分、イングランドGKの眼前にボールが浮かぶと、アルゼンチンの10番も反応してペナルティエリア中央で競り合いにな

      • タマクロー氏に届け、この想い!初めてのチョコ作りと格闘した6時間30分

         2月11日、ある人物に思いを馳せてチョコレートを作ることとなった。  事の発端は、1月に開かれたOWL Magazineのオンライン飲み会。初参加&最年少ということもあって少し緊張していたが、皆さんがすごく優しく接してくれたおかげで、思っていたよりもすんなり会話に入ることができた。 ※ちなみに、この2日後には20歳のAC長野パルセイロサポーター、のんちゃんさんがメンバーに加わった。若い……!  そして、メンバーの方たちと次の記事のネタについて話していると、突然代表の中

        • 彼女に振られた23歳、「全力坂」へ挑戦し、高校サッカーに魅せられる。

           僕は失恋への鬱憤を晴らすために強く、強く、強く地面を蹴りつけた。出だしは順調だ。あまりにも気持ち良いスタートが切れて、「瞬足」を初めて履いた小3の運動会をふと思い出したーー。  OWL magazineの読者の皆さんは、「全力坂」というテレビ番組をご存じだろうか。  全力坂とは、毎週火曜~金曜日の深夜1:20から、テレビ朝日で約2分間放送されている番組。  東京に存在する坂道を売り出し中のタレントが全力で駆け上がるだけという、シンプルかつ迫力のある珍企画で知られている

        南葛SCの本拠地・葛飾区を、地元在住ラッパーの「歌詞」と共に巡る。

        • マラドーナの2ゴールに思うこと〜「サッカーの神」が見せる人間味〜

        • タマクロー氏に届け、この想い!初めてのチョコ作りと格闘した6時間30分

        • 彼女に振られた23歳、「全力坂」へ挑戦し、高校サッカーに魅せられる。

        マガジン

        • サッカークラブ図鑑
          1本

        記事

          GU

          GUの服はシンプルでカッコいいのに、安い。最高だ。長年お世話になっている。 でも、最近気付いたことがある。 GUで買った同じものを着た人とすれ違うときは、かなり恥ずかしい。 なぜだろう。理由を考えてみた。 多分、「うわ、あの人と服被ってる」というタイプの恥ずかしさではない気がする。 もちろんそれもあるけど、大きな要因ではない。 まず、GUの服を買う際には、「安く手に入れたい」という考えが前提として存在する。 GUに行く人に「なぜ数あるアパレルショップのなかでGU

          埼スタから駅のベンチ、銭湯まで。浦和はサッカーに覆われた街だった。

           サッカーのまちと聞いて、あなたはどこを思い浮かべるだろうかーー。  サッカー王国と呼ばれる静岡や海外強豪クラブの所在地、はたまた自分が応援するクラブのホームタウンを思い浮かべた人もいるはずだが、「浦和」と答えた人も多いはずだ。  浦和にはJリーグ屈指の熱狂的なサポーター擁する浦和レッズの存在がある。それに、冬の選手権において浦和の高校は過去に何度も優勝している。ネットで「サッカーのまち」と打つと検索候補として浦和が最初に表示されるほど、サッカーの地として有名だ。  さ

          埼スタから駅のベンチ、銭湯まで。浦和はサッカーに覆われた街だった。

          日産スタジアムで、記憶にも記録にも残る試合を観てきました。

           まさか、こんな歴史的な試合を目撃することになるとは。 初の日産スタジアム。でも…… 11月6日、J1リーグ第35節横浜F・マリノスvsFC東京を観に日産スタジアムまで行ってきました。日産スタジアムと言えば、2002年の日韓ワールドカップ決勝の舞台。そして2019シーズン、Jリーグ新記録となる6万3854人の観客数を記録したスタジアムでもあります。そのときも今回と同じ対戦カードでした。  個人的に今シーズンのJリーグはマリノスの試合を沢山見ていたし、こんな立派なスタジアム

          日産スタジアムで、記憶にも記録にも残る試合を観てきました。

          調布市で味わった、現地観戦の魅力と深大寺そば

           起きた。いい天気だ。  今日は日曜日。  J2第30節・東京ヴェルディvsアルビレックス新潟が調布市にある味の素スタジアムで行われる。そう、サッカーを見に行く日。  この試合を選んだ何か特別な理由があるのかと言われると、特にない、というのが正直なところだ。  自分の休みの日とか、家から日帰りで行ける距離とかを考えた結果、今回は味の素スタジアムに足を運ぶことにした。ただ、両チームともに今季数試合ずつチェックしているので、どういうサッカーを志向しているか、どんな選手がいるか

          調布市で味わった、現地観戦の魅力と深大寺そば

          カタールW杯欧州予選 グループF 第6節まとめ

          デンマークvsイスラエル  イスラエルの2トップは右寄りで、デンマークのアンデルセンに比較的ボールを持たせることを許容しつつプレッシング。  デンマークはWBのヴァス(本職はCH)がハーフスペースに入って、相手のIH周辺でホイビュルクとともに2vs1を作る。そしてこれはシャドーへのパスコースを空けるための移動だろう。イスラエルのM.ソロモンはCBにヴァスを受け渡す方を選んだ。  これによってイスラエルのエルハメドはヴァスによってピン留めされ、A.S.オルセンはイスラエル

          カタールW杯欧州予選 グループF 第6節まとめ

          「先手」20-21プレミアリーグ第5節 トッテナムvsチェルシー マッチレビュー

           さて、ヌーノ体制になった新生トッテナムと、安定感抜群のトゥヘル'sチェルシーの試合を見ていく。  トッテナムはここまでチラ見程度だったが、ヌーノ監督が得意とする3バックを採用していないのが気になっている。開幕節のシティ戦ではプレッシング時に3トップの間を極端に狭くしているのも印象的だった。  一方のチェルシーは、最前線にルカクを補強したことでもう1段階完成度が上がった感がある。アーセナル戦の縦パスを収める姿は見ていて爽快感を覚えるほどだった。あれは昨季CFのポジションを

          「先手」20-21プレミアリーグ第5節 トッテナムvsチェルシー マッチレビュー

          カタールW杯欧州予選 グループF 第5節 スコットランドvsモルドバ & イスラエルvsオーストリア

          第5節の残り2試合はまとめることにしたぜ。 マッチレビュー(スコットランドvsモルドバ) スタメンはこちら。 スコットランドは前節と違って、最初からロバートソンが左WB。 モルドバは前節4-4-2だけど今節は3-5-2。スコットランドのフォーメーションに噛み合わせてきた可能性が高い。 スコットランドは今節も左サイドから攻める。3-1ビルドアップで、その1はCHのギルモア。相手CHを引きつけてワンタッチでライン間に縦パスを差し込むなど、ビルドアップのキーマンはやはりこ

          カタールW杯欧州予選 グループF 第5節 スコットランドvsモルドバ & イスラエルvsオーストリア

          サッカー旅のきっかけはHIP HOP~旅に出るための助走~

          どうも、僕です。 所信表明でも言った通り、僕はOWL magazineの皆さんの記事を見て、サッカー旅に出たくなりました。でも、いろいろな所にサッカーを見に行こうと思ったきっかけはもう1つあります。  それはHIP HOPです。 突然ですが、読者の皆さんは、HIP HOPやラッパーにどんなイメージをお持ちでしょうか。 刺青を入れて、高級ジュエリーを身に付けた恐い人たちの音楽でしょうか。あるいは、バチバチにディスり合うMCバトルを思い浮かべるかもしれません。もしくは、今

          サッカー旅のきっかけはHIP HOP~旅に出るための助走~

          「おいでよフェロー諸島Ver.2」 カタールW杯欧州予選 グループF 第5節 フェロー諸島vsデンマーク

           前節のイスラエル戦のレビューに反応してくれた「おいでよフェロー諸島」さん。今回はデンマーク戦のレビューになります。  ちなみに、フェロー諸島はデンマークの一部であるものの、自治領とのこと。やはりサッカーは社会勉強にもなるぜ。 マッチレビュー  スタメンはこちら。  序盤から予想通り、デンマークが保持してフェロー諸島がミドルプレスをかける展開に。  フェロー諸島は[4-5-1]の配置から相手CBの横パスをスイッチにIHがプレッシングに出て行く「4-4-2変形守備」。

          「おいでよフェロー諸島Ver.2」 カタールW杯欧州予選 グループF 第5節 フェロー諸島vsデンマーク

          「摩と墺」 カタールW杯欧州予選 グループF 第4節 モルドバvsオーストリア

          W杯欧州予選グループF全部見るマン、第4節最後の試合。モルドバvsオーストリア。 知ってる選手がたくさんいるだけでこの安心感。最高です。 それではレッツゴー。 マッチレビュー  試合が始まってすぐに「オーストリアの保持vsモルドバの[4-4-2]ミドルプレス」という構図に。  モルドバは最終ラインへのプレッシャーはほとんどなしで、監視程度。[4-4]のブロック内に入ってきたところに強く行く守備。  オーストリアはCFの片割れであるアルナウトヴィッチがライン間の住人

          「摩と墺」 カタールW杯欧州予選 グループF 第4節 モルドバvsオーストリア

          「おいでよフェロー諸島」 カタールW杯欧州予選 グループF 第4節 フェロー諸島vsイスラエル

          W杯欧州予選グループF全部見るマン、第2弾。 おそらく世界初の、フェロー諸島vsイスラエルのマッチレビュー。 名前も聞いたことない選手がたくさん並んでる… が第一印象。とりあえず、試合内容を見ていきましょう。 マッチレビュー  キックオフしてからお互いの保持する様子を観察したところ、遅攻からの得点は期待できそうになかった。  イスラエルのHVが前に運ばない限り、フェロー諸島は誰もいかない。多分一生ポゼッションできる。  それに対してイスラエルはなかなかボールが前に進

          「おいでよフェロー諸島」 カタールW杯欧州予選 グループF 第4節 フェロー諸島vsイスラエル

          「己を知れば」 カタールW杯欧州予選 グループF 第4節 デンマークvsスコットランド

          さて、突然ですが、カタールW杯の欧州予選グループFのマッチレビュー全試合を担当することになりました。 誘っていただいて光栄です…!と同時に、僕の担当するグループはA~Eと比べてチーム数が多いので、試合数が多くなります。強い気持ちで。 4試合を消化した現在の順位はこんな感じです↓ 今回のマッチレビューは、デンマークvsスコットランド。 スタメンは上の通り。気になるのは、左利きのロバートソンが右のWBに配置されていること。 リヴァプールではもちろん左SBとして躍動してい

          「己を知れば」 カタールW杯欧州予選 グループF 第4節 デンマークvsスコットランド