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【創作小説】剣と盾の怪奇録「迎えに」
※前話「シキの駅」https://note.com/subaru9010/n/nd1b0eb496376?sub_rt=share_pw とセットの話です。 「甥君が幽世に向かわれておりますよ」 「は?」 宵の口。 弥命は…
【創作小説】剣と盾の怪奇録「シキの駅」
※次話「迎えに」https://note.com/subaru9010/n/n303cc7b563a1?sub_rt=share_pw とセットの話です。 外出からの帰り。 電車で最寄り駅に降り立った瞬間、目が眩んだ。 …
【創作小説】剣と盾の怪奇録「迎えに」
※前話「シキの駅」https://note.com/subaru9010/n/nd1b0eb496376?sub_rt=share_pw
とセットの話です。
「甥君が幽世に向かわれておりますよ」
「は?」
宵の口。
弥命は、自宅の縁側で煙草を吸っている。見るともなしに庭を見ていると、和服姿の女が夜気へ滲むように現れた。鮮やかな青い着物に、紅い珊瑚の簪を挿した黒髪の女は、目を伏したまま、微笑んで
【創作小説】剣と盾の怪奇録「シキの駅」
※次話「迎えに」https://note.com/subaru9010/n/n303cc7b563a1?sub_rt=share_pw
とセットの話です。
外出からの帰り。
電車で最寄り駅に降り立った瞬間、目が眩んだ。
「あれ……?」
目に痛いほどの日差し。花が咲き乱れ、あざやかな緑が覆い茂っている。知らない駅のホームだった。理解が追いつかず、僕は立ち尽くしたまま、瞬きをする。外に面したホーム