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読書日記~「こんなマンガがあったのか!」編。

 昨日、「この最終回がすごい!」と「いきなり最終回」を読んでいて思い出したのがこの本でした。
思い出したらすぐ読みたくなるのが私の悪い癖でして、部屋の中になるコミック袋をひっくり返したわけです。
ちょっと時間はかかりましたが、見つかったからこうして書いているんですが。

 そんな感じの前置きはいつものことで。。
もう少しお付き合いください。

・「こんなマンガがあったのか!」(メディア・ファクトリー)

 この本のコンセプトはINTRODUCTIONによると「(有名長編マンガの)100作品について調査したところ、なんと65作品に続編・外伝が存在したのだ。調査が行き届いていない面もあるだろうから、この率はさらに増えるはずだ。名作と呼ばれるようなマンガの7割ほどは、連載分の『本編』以外にもその世界を発展させているものなのだ。(略)『知っているマンガ』の『知らない部分』までを紹介するマンガのガイドブックは作れないものか(略)」というものです。

 単行本に入っていない番外編は確かに読むことができないわけだし、連載記事にあった例えば「包丁人味平」のレシピみたいに単行本では省略されたものも同様なわけです。

 それに週刊少年マガジンの連載陣による合作あたりは、既に亡くなっている漫画家さんもいるから権利関係の問題がまずあるし、その作品だけ単行本化するにしてもページが足りないとか、無知な私にもこんな問題点が挙げられるわけです。
電子署名化なら問題点のいくつかは解決するような気もしますが、やはり権利関係が一番のネックになりそうですね。

 で、この本の目玉である(と思う)「巨人の星」の読み切り前編ですが、まだ少年時代の星飛雄馬のエピソードですね。
後のオズマとのエピソードにつながる感じもあって、川崎のぼるさんのインタビュー含めて興味深い内容です。
川崎さんが交通事故が原因で後半が描かれなかったゆえの未収録作品ということでした。

 「宇宙戦艦ヤマト」の絵物語と松本零士さんインタビューに、松本零士さん作品の考察も素晴らしい!内容です。
特に松本零士さんによる(脚本家の)藤川桂介さんとの関係や作品が出来上がるまでの過程はヤマトファンなら必読ですね。

 木原敏江さんと大島弓子さんに吾妻ひでおさんと萩尾望都さんの合作は両方素晴らしいです。
吾妻さんインタビューは「失踪日記」発表前の時点なのですが「お宝ワイドショー」の連載にも触れてますね。これまた素晴らしい。

 永井豪さん作品の考察も素晴らしい!現在では作品化されている部分の推測が興味深いですね。

 他にも「ガラスの仮面」や「スケバン刑事」に「仮面ライダー」、「まんが道」、柔道一直線」などなどの作品に対する解説がとにかく面白いですねー。
この本、複数のライターによって書かれているんですが、竹熊健太郎さんや夏目房之介さんなど納得の顔ぶれです。

 いやー、これはこんなに濃い内容だったんですね。ある程度漫画好きなら絶対おすすめです。
これを読んで、更に漫画を買いたくなってしまった私でした。

 明日も読書日記の予定ですが、漫画に関する資料本を読むと更に沼に入りそうなので、全く違った関係の本にします。それだけは決まりました。

 ではまたー。




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