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【過酷な環境(学校/職場など)で精神的に苦しくなるのは正常な反応であり、病ではないという話】

少し気掛かりで憂いていることを書きます(この後仕事に入りますので手短に書きます)。過酷な環境(学校/職場など)で精神的に苦しくなるのは正常な反応であり、病ではないのだ。という話をしたいと思います。
 例えば医療・福祉・教育の現場で働いていると身に染みて分かるのですが、人手不足と業務量の多さに圧倒されます。そしてシビアな状況の中で人間関係を良好に保つことは難しくなります。他にも物流や建設業、飲食業など同様の問題を抱えている業種は数えるとキリがありません。
 例えばあるワーカー(ここでは救命救急士とします)は多忙であり、その上夜間勤務をしなければなりません。夜勤をするだけでも長期で見ればかなりのダメージを負うことになります。当然のことながら、睡眠導入剤を使用しながら勤務をする人も多くいます。ここでそのワーカーが過労で働けなくなったとします。病院を受診すればもしかしたら不眠症とうつ病という診断も下すかもしれません。そのワーカーが退職せざるを得なかった場合、すぐに働くことは恐らく難しいと思われるので療養が必要になります。そしてそのワーカーは精神疾患・精神障害というステグマ(社会的なレッテル)を貼られて生きることになります。病院外来やクリックを受診したとしても、周りの人々は事情を知ることは出来ないので、与えられたそのレッテルから人を判断するようになります。これにはかなりの憤りを感じます。
 
 臨床家の中でもしばしば対立することがあるのですが(何故なら専門家がレッテル貼りに加担するため)、基本的に過労やうつ病、適応障害、不安障害といったものは環境からの作用によるものなので、個人の問題では無いのです。つまり上記のワーカーが精神障害というレッテルを貼られた場合、環境の問題を個人の問題にすり替えているといえます。
そして多くの場合、精神的に辛くなっている人々を責めます。何故でしょうか?学校でいじめが発生した場合、被害者に薬を投与して場合によっては思春期外来の閉鎖病棟に閉じ込めるのは何故でしょうか?
 『問うべきものは社会ではないのか?』と。

 学校の不登校者数(登校拒否)が過半数を超えると現在の教育システムは崩壊するだろうと言われていますが(個人的には十分崩壊していると思いますが)、恐らく上述したケースのような人々が増え続けると、大きな価値転換が起こるはずです。つまり、そこでようやく何が本当に問題だったのかと気づくことが出来るかもしれません。現行の社会保障・医療保障制度の中に自立支援という言葉がありますが、この『自立支援』という言葉もくせもので、自立支援制度を活用している人々の中には上述した、誠実に働いてきたワーカーも多分に含まれているからです。
 もしこの記事で何か気づくことがあれば幸いです。

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