タケノコ

詩やエッセイなどを書いています。 30代。静岡県に住んでいます。 一歩踏み出してダメ…

タケノコ

詩やエッセイなどを書いています。 30代。静岡県に住んでいます。 一歩踏み出してダメだったら一歩引き返せばいい。

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    詩 20230626-

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スタエフで「一緒に悩むお悩み相談」始めます

スタエフ(stand fm)にてチャンネルを開設しました。 題して 一緒に悩むタケノコのお悩み相談室 です! お悩みにズバッと回答するというより、「一緒に悩んでみる」をコ…

タケノコ
1か月前
25

詩:人生はどうしようもないことの積み重ね

人生はどうしようもないことの積み重ね。 だから積み重ねていくしかない。 自ら壊してはいけない。

タケノコ
20時間前
18

詩:読んでもらわなければ意味がない

どんなにすばらしいことを書いても どんなに美しいことを書いても どんなに人をメロメロにすることを書いても どんなにあの人を愛することを書いても 読んでもらわなけれ…

タケノコ
1日前
15

詩:波が足を攫う

波が男の足を攫う 人はなぜ生きなくてはいけないのだろう 男にはわからなかった 波が女の足を攫う 私はなぜ生きなくてはいけないのだろう 女にはわからなかった 波が子の…

タケノコ
2日前
19

GW中に六冊読む

このゴールデンウィーク中に六冊本を読んだ。 一日に二冊のペースで読んだ。 だが速読でもなんでもない。ほんとうの読書家だったら一日に二冊なんて当たり前だろう。 途中…

タケノコ
3日前
25

負けない力(著:橋本治) 読書感想文

負けない力(著:橋本治、大和書房、2015) 例えば学校の授業でも質問があったら遠慮なくと先生から言われても誰も手を挙げなかった。そして私は授業後こっそり先生に尋ねた…

タケノコ
3日前
22

思い出袋(著:鶴見俊輔)読書感想文

思い出袋(著:鶴見俊輔、岩波新書、2010) これは鶴見俊輔さんの遺言なのではないかと思った。 まず読んでいてあまりに鶴見さんの読書範囲が広く愕然とした。 2003年10月の…

タケノコ
3日前
18

詩:中原中也賞受賞作

中原中也賞受賞作の詩集を読んでみた わからなかった なんでこんな難しい詩が評価されるのか なんでこんな言い回しが評価されるのか なんでこんな詩が思いつくのか まるで…

タケノコ
3日前
18

「わからない」という方法(著:橋本治)読書感想文

「わからない」という方法(著:橋本治、集英社新書、2001) 本を読んで自分が思っていることを先回りされて既に書かれているという経験はないだろうか。 私はこの本を読んで…

タケノコ
4日前
30

詩:失恋した時はとびっきり悲しい音楽を聴く

失恋した時はとびっきり悲しい音楽を聴く 悲しい音楽を聴くと悲しんでいる顔が浮かんでくる ぼくは悲しんでいる音楽を抱きしめ慰める それはすなわち 悲しいぼく自身を慰め…

タケノコ
4日前
30

モーツァルトを聴く人(著:谷川俊太郎)読書感想文

モーツァルトを聴く人 谷川俊太郎詩集(著:谷川俊太郎、絵:堀内誠一、小学館文庫、2022) この本にはまず詩集『モーツァルトを聴く人』が掲載されている。 この詩集には、…

タケノコ
5日前
36

愛について/愛のパンセ(著:谷川俊太郎)読書感想文

愛について/愛のパンセ(著:谷川俊太郎、小学館文庫、2019) 『愛について』 詩:昼夜より4連から引用 時というものを見事に捉えた言葉だと思う。 『愛について』という詩…

タケノコ
5日前
14

詩:水筒

汗をぬぐいさりひたすら歩く 水筒にたくさん入れた氷がガラガラと音を立てる 君はとなりにいないがとなりにいることを想像して歩く 君が言う 〈わたしにも水筒わけてちょう…

タケノコ
5日前
19

人生相談 谷川俊太郎対談集(著:谷川俊太郎) 読書感想文

人生相談 谷川俊太郎対談集(著:谷川俊太郎、朝日文庫、2022) 谷川徹三さんの言葉、 こんな言葉親からもし言われたら絶対に嫌だ(笑)。 この谷川徹三さんの言葉が後の対…

タケノコ
6日前
23

詩:生きて生きて生きて

生きて生きて生きて 息きって行き来って生ききって もういっちょ 生きて生きて生きて もうひとふんばり 生きて生きて生きて

タケノコ
6日前
24

詩:心を守る

心は一人では守りきれないものだから 心をあなたといっしょに守りたい

タケノコ
7日前
17
スタエフで「一緒に悩むお悩み相談」始めます

スタエフで「一緒に悩むお悩み相談」始めます

スタエフ(stand fm)にてチャンネルを開設しました。

題して

一緒に悩むタケノコのお悩み相談室

です!
お悩みにズバッと回答するというより、「一緒に悩んでみる」をコンセプトに配信していければいいなと思います。
なにかお悩みがあれば是非コメントかスタエフのレターでお寄せください!
些細なことでも漠然としたお悩みでも構いません😊

詩:人生はどうしようもないことの積み重ね

詩:人生はどうしようもないことの積み重ね

人生はどうしようもないことの積み重ね。
だから積み重ねていくしかない。
自ら壊してはいけない。

詩:読んでもらわなければ意味がない

詩:読んでもらわなければ意味がない

どんなにすばらしいことを書いても
どんなに美しいことを書いても
どんなに人をメロメロにすることを書いても
どんなにあの人を愛することを書いても

読んでもらわなければ意味がない

そんなことはわかっているけれど
だからこそ書かないといけないのだけれど

〈そりゃ書かなきゃ読めないよ〉

書いている自分は虚しくなっていって
煙草がまた増えていく
ああもう嫌だ
勘弁してくれ
どうか読んでくれ

〈そう

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詩:波が足を攫う

詩:波が足を攫う

波が男の足を攫う
人はなぜ生きなくてはいけないのだろう
男にはわからなかった

波が女の足を攫う
私はなぜ生きなくてはいけないのだろう
女にはわからなかった

波が子の足を攫う
きゃっきゃと喜びはしゃぎまわる
大人の悩みなど子にはわからなかった

GW中に六冊読む

GW中に六冊読む

このゴールデンウィーク中に六冊本を読んだ。
一日に二冊のペースで読んだ。
だが速読でもなんでもない。ほんとうの読書家だったら一日に二冊なんて当たり前だろう。
途中挫折しそうになった本も(挫折した本も)あった。
読んでいてつらかった時もあった。
本以外のことで頭がいっぱいで本など読んでいる気にならない時もあった。
だから「本ばかり読んでいた」とは言い難い。元々集中力などない人間である。
しかし自分の

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負けない力(著:橋本治) 読書感想文

負けない力(著:橋本治) 読書感想文

負けない力(著:橋本治、大和書房、2015)

例えば学校の授業でも質問があったら遠慮なくと先生から言われても誰も手を挙げなかった。そして私は授業後こっそり先生に尋ねたものである。「分からない」のが気持ち悪かったからである。だいたいの場合は先生は喜んで質問に答えてくれた。自分は後輩に対してそのことができていた(る)だろうか。たいしたことない人にはなりたくない。

果たして自分はこの本を読んでこの著

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思い出袋(著:鶴見俊輔)読書感想文

思い出袋(著:鶴見俊輔)読書感想文

思い出袋(著:鶴見俊輔、岩波新書、2010)

これは鶴見俊輔さんの遺言なのではないかと思った。

まず読んでいてあまりに鶴見さんの読書範囲が広く愕然とした。
2003年10月の時点で今まで鶴見さんが読んだ本のオール・タイム・ベストを挙げるとすると、例えば水木しげる『河童の三平』、岩明均『寄生獣』、宮沢賢治『春と修羅』、ウィルフレッド・オウエン『ソング・オブ・ソングス』、ジョージ・オーウェル『鯨の

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詩:中原中也賞受賞作

詩:中原中也賞受賞作

中原中也賞受賞作の詩集を読んでみた
わからなかった
なんでこんな難しい詩が評価されるのか
なんでこんな言い回しが評価されるのか
なんでこんな詩が思いつくのか
まるでわからなかった
詩集を読みながら貧乏ゆすりが止まらなかった
この詩集が評価されるのなら詩はますますマイナーな表現になってしまう気がして
やばいと危機感を感じた
だってこの詩、朗読できるかって言われたら
とてもできないだろうね
言葉が音を

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「わからない」という方法(著:橋本治)読書感想文

「わからない」という方法(著:橋本治)読書感想文

「わからない」という方法(著:橋本治、集英社新書、2001)

本を読んで自分が思っていることを先回りされて既に書かれているという経験はないだろうか。
私はこの本を読んでその経験をした。

自分がこの著者に対して思っていることを逐一著者自身が語るので正直感想文には困る本である。なぜかというと感想文はもうその本の中に十分すぎるほどあるからである。

この著者は馬鹿なのかと思うと自分は馬鹿かもしれない

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詩:失恋した時はとびっきり悲しい音楽を聴く

詩:失恋した時はとびっきり悲しい音楽を聴く

失恋した時はとびっきり悲しい音楽を聴く
悲しい音楽を聴くと悲しんでいる顔が浮かんでくる
ぼくは悲しんでいる音楽を抱きしめ慰める
それはすなわち
悲しいぼく自身を慰めることとなる

モーツァルトを聴く人(著:谷川俊太郎)読書感想文

モーツァルトを聴く人(著:谷川俊太郎)読書感想文

モーツァルトを聴く人 谷川俊太郎詩集(著:谷川俊太郎、絵:堀内誠一、小学館文庫、2022)

この本にはまず詩集『モーツァルトを聴く人』が掲載されている。
この詩集には、老いて呆けた母を想う詩が多く、そして自らも老いた谷川さん、と、老いとはなにかと考えさせられる。その老いにあわせてモーツァルトをはじめクラシック音楽の旋律が流れて谷川さんを癒していく。

そして詩集『モーツァルトを聴く人』全篇の後に

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愛について/愛のパンセ(著:谷川俊太郎)読書感想文

愛について/愛のパンセ(著:谷川俊太郎)読書感想文

愛について/愛のパンセ(著:谷川俊太郎、小学館文庫、2019)

『愛について』

詩:昼夜より4連から引用

時というものを見事に捉えた言葉だと思う。

『愛について』という詩で必ず連の最後に「そして私は愛ではない」と書かれて深く考えさせられる。例えば1連の

そして5連の

愛ではないのならなんなのだろうか。

『愛のパンセ』

勇気づけられる文章たちである。エッセイと詩と歌、短い劇で『愛のパ

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詩:水筒

詩:水筒

汗をぬぐいさりひたすら歩く
水筒にたくさん入れた氷がガラガラと音を立てる
君はとなりにいないがとなりにいることを想像して歩く
君が言う
〈わたしにも水筒わけてちょうだい〉
君に水筒を渡す
君は水筒を吸う
その口元に飲んでいる水がじんわりと滲んでいる
水で潤う美しい口元にぼくはたまらなくなり
ぼくは水筒をとって君に力強く口づけする

汗をぬぐいさりひたすら歩く

人生相談 谷川俊太郎対談集(著:谷川俊太郎) 読書感想文

人生相談 谷川俊太郎対談集(著:谷川俊太郎) 読書感想文

人生相談 谷川俊太郎対談集(著:谷川俊太郎、朝日文庫、2022)

谷川徹三さんの言葉、

こんな言葉親からもし言われたら絶対に嫌だ(笑)。

この谷川徹三さんの言葉が後の対談相手とのやりとりにも響いてくる。

外山滋比古さんとの言語論、鮎川信夫さんとの書くことについての悩みにも深い感銘を受けた。

鶴見俊輔さんの言葉、

谷川俊太郎さんの伯母が心筋梗塞で入院している。父谷川徹三さんも行く。伯母に

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詩:生きて生きて生きて

詩:生きて生きて生きて

生きて生きて生きて
息きって行き来って生ききって
もういっちょ
生きて生きて生きて
もうひとふんばり
生きて生きて生きて

詩:心を守る

詩:心を守る

心は一人では守りきれないものだから

心をあなたといっしょに守りたい