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自分のショップやオフィスでキリッと「置きマン」するなら?|七選|川島・山内のマンガ沼

川島・山内のマンガ沼』が好きで、特に「クイズ置きマン」が面白い。

毎回、番組でこの企画を観ていると、お客さんを楽しませる為に置いている系が多い印象。メジャータイトルが多めというか。そりゃ、待ち時間に楽しく待ってもらう為なんだから当たり前なんだけど、もっとマイナーな、個性が出ても面白いのになって、いつも思ってしまう。

そしてやっぱり、自分だったらどうするかな、と考えるのも楽しい。

以下のラインナップは実際に、会社の休憩室に自腹で置いていた漫画だ。極力、癖は抑えた(癖が全開だとさずがに気持ち悪いラインナップだった)。あんまり多く置いても鬱陶しいし。七選くらいが丁度いいかなって。

如何だろうか。書いていたら、皆さんの理想の「置きマン」も知りたくなった。note の企画でやってくれないかしら?


[三部けい] 僕だけがいない街

真っ先に思い浮かんだのがコレ。真っ先に買ってきて並べたのがコレ。

初めて読んだときは、絵やセリフがヲタク向けかと思ったのと、一巻が総じて超能力みたいな不思議な展開なので、注目もしていなかった。

だが、二巻からの本格ミステリー展開と、最終巻の震えるほどの感動(マジ泣き)で、おそらく生涯、忘れられない漫画になった。

オススメを聞かれれば、絶対に人に勧める漫画。絶対に休憩時間が待ち遠しくなる。

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[大武政夫] ヒナまつり

何度、読んでも笑ってしまうし、初見は大爆笑必至で、我慢したいのに不覚にも声が出てしまう。

ギャグ漫画がこの世で一番スキで、本当に意味なんて無いし、本当にくだらないんだけど、逆に人生哲学を得てしまうというか。変顔ひとつで何故こんなにも自分は笑ってしまうんだろうか、とか、このふざけた世界に没入する時間が、いつだって堪らない。

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[森もり子×トミムラコタ] ギャルと恐竜

ギャグと呼んでいいのか、日常系なのか、ほのぼの系なのか?

ギャル系の漫画は割とスキで、そのサッパリした感じというか、ギャルの悩まない感じ、これが心に結構くる。気持ちを楽にしてくれるというか。そうだよな、前向きになろって。何故か、読んでいて、めちゃ泣いちゃうし。笑っていたはずなのに。

藤子不二雄の必殺技である、恐竜という”異分子”の投入手法は、やっぱり鉄板で面白い。

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[矢寺圭太] ぽんこつポン子

これも”異分子”投入系の、日常系漫画。ぽんこつの家政婦ロボットと、妻に先立たれた爺さんの話。

基本はギャグなんだけど、笑っているのに泣いちゃうのよ(自分、そればっかり)。心が洗われるというか、爺さん、死ぬ直前まで青春できて良かったなって、感じに、浸っちゃって。

介護ロボットの目指す先じゃないかな、ポン子。ちょっと、ぽんこつが良い。

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[杉浦次郎] 僕の妻は感情がない

ちょっと癖が出ちゃっている選抜なんだけど、完全な自立式の家政婦ロボットを、主人公の寂しい青年が”妻”に迎えてしまうという、ギャグ(?)漫画。

これは近い将来、現実になる未来だと思う。ギャグもスキだしロボットもスキなんだよね…昔、何かの映画で、独り身の女性が自立式ロボットと性的な関係になるんだけど、自分は心のないロボットと何をやっているんだろうって、性行為の終わりに、必ずポロポロと泣くんだけど、この漫画を読んでいると、そのシーンを思い出して、本当に泣くようなことなのだろうかと、考えてしまう。

人間レベルに心を科学的に再現できたら、ロボットと人間の定義って、曖昧になるはずで、この主人公の青年のように、既に今のテキスト AI レベルでも、AI に愛情を抱く可能性って、大いにあると思うんだよね。

漫画では「ロボットを妻と呼ぶなんて気持ち悪い」って展開も出てくる。

例えば、スキな人が死んじゃって、その人の人格をロボットに完全に移植できて、そのスキな人がスキな人として振る舞っていたら、一気に嫌いになるかって、なれないと思う。相手が”老いない(成長しない)”という点で、泣いてしまうかもしれないけど。

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[山田鐘人×アベツカサ] 葬送のフリーレン

週刊少年サンデー』で連載が始まったときは、戦闘が無い随分と淡白な漫画が始まったなと、少年漫画誌で大丈夫かと心配していたが、これは大人だからこそ、めちゃくちゃに刺さった。

元々、小さい頃からバトル漫画がスキではなかったから、毎週、楽しみではなくても欠かさず読んでいたんだけど、「大人になったら褒めてもらえない」「だからこそ大人を褒める」というシーンで、完全に心を鷲掴みにされた。

哲学だったんだよ、疲れた大人への。経験が豊富なほど、誰にも褒められない立場になった大人ほど、この漫画は刺さる。自分の過去を巡って、懺悔したくなるんだよね。フリーレンみたいに、ケジメをつけたくなる。

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[武富健治] 鈴木先生

学生時代、小中高は学校が本当に嫌いだったので、この漫画は爽快・痛快。そして絶対にこんな理想的な教師はいない。こんなに生徒に真っ直ぐに向き合ってくれる教師はいない。リアリティがないからこそ、楽しく読めた。究極の理想論として。

最終巻(番外編)で、この主人公の教師を、俯瞰で、引いて見ていた生徒が出てくる。この教師をスキになれなかった生徒。これが物凄くリアルで、ぐうの音も出なかった。これはまさに自分だった。教室のノリに、人生で一度たりとも乗れなかった学生時代とリンクした。そこに視点を持っていたからこそ、この漫画が面白かったんだ、と気付かされた締めには参った。脱帽の作品。

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