皆が発言しやすい効率的な会議を作り出す方法 発言できる部下に意識改革
こんばんは、アドバイザーのこうたです。
経営者や管理職の方は、討論のような実のある会議をやりたいと悩んではいませんか?
10人以上が参加しているのに、1人2人しか発言せずに多くの人が無言で終わってしまう会議。
情報共有の場であるなら、スムーズな伝達を行うためにこのような中身となるのはありでしょう。
しかし『会議』で検索すると、「関係者が集まって議題について意見を出し、相談すること」とあります。
この『意見の出し合い』が会議の根幹です。
今回は、皆が発言しやすい会議の進行の仕方について、2つのコツを説明していきたいと思います。
本記事は会議に限らず、直属の上司が部下に能動的な発言をさせるための意識改革として有効な手法です。
『会議』のワードを気にせず読んでみてください。
1.なぜ発言しないのか?
私は様々な立場で会議に参加してきたので、それぞれの想いをある程度理解しているつもりです。
理由の中で最たるものは、『緊張』でしょう。
会議の空気感で否応なく緊張してしまうのが一つ。
そしてもう一つが、「この発言が見当違いだと指摘されるのではないか?」「意見が通る気がしない」という思いを抱いてしまっていることが挙げられます。
さらにこれらを抱いてしまう理由を深掘りすると、『議題について100%の理解ができている気がしない』となるのです。
そしてこの『理解度』は、確かにそれほど高くないことが伺えます。
まだ私が代表として若かった時、自社の会議では上層部以外が発言をしていませんでした。
そこで半ば強引に発言を促すと、ほぼ必ず微妙に論点がズレた発言をしてくるのです。
発言自体のレスポンスは早いことから、ある程度頭の中で考えていた意見なのは伺えます。
でも、内容のポイントが微妙にズレている。
話の軸をちゃんと把握できていない証拠です。
ゆえに解決策としては、緊張をほぐした状態で、内容を理解しやすいように会議を進めることが考えられます。
2.発言に対する抵抗をなくす方法
緊張してしまう要因は2つ。
会議には様々な立場の者が参加しますから、そもそも仕事上における全くの他人の存在が理由の一つ。
もう一つが、上司の存在ですね。
会社が大きければ大きいほど、上司の存在感は大きくなります。
直属の上司ならまだしも、さらにその上ともなれば、ただそこにいるだけで圧を感じてしまうことでしょう。
であれば、元である上司がなんとかしなければなりません。
そこで推奨するのが、発言に対する抵抗をなくすように意識改革をすることです。
私はいつも、会議の場には誰よりも早く到着しています。
そうすると部下たちがまばらに入室してきますが、明らかに私を見て背筋をピンと伸ばす。
私を上司としてきちんと認識している証拠なので、悪いことではありません。
舐められるのは論外ですから、スタート地点としては理想の反応です。
そこで私は、必ず話題を振ります。
プライベートのことは聞きません。
あくまで仕事のことで、具体的な内容を意識して話題を振ります。
このように聞くことで、部下は緊張しながらも仕事として発言しなければならない気持ちになります。
上司との雑談ほど緊張することはないので、誰も得しない生産性のない会話にしかなりません。
だから仕事として聞いているという理由づけをしっかりと伝えます。
ただ仕事に関することであっても、大雑把に質問すると相手も返しに困ってしまいます。
調子に乗った発言だと捉われないように気を遣い、差し障りのない内容でしか話しませんから。
そこから質問を広げ、返しが要点をまとめられていたら素直に褒め、要領を得られなければ考え方のアドバイスをするように意識してください。
一度だけで変化は期待できませんが、これを繰り返すことによって発言に対する抵抗が自然となくなっていきます。
しかしこの方法は本来、会議出席者のトップがすることではなく、直属の上司がするもの。
私の場合は小さい会社だったのと、部下とある程度の関係値がすでに構築されていたから可能だったこと。
全員に対して一からのこの方法は、さすがに体が足りません。
だから共に出席する上司や先輩が、会議の前に会議の部屋で試してみてください。
もちろん、会議に関わらず、常日頃からこのような会話を意識して発言を促す癖づけも必要です。
そして最も重要なのが、会議の後にマンツーマンで「あの議題に対して君はどう思う(どういう意見がある)?」と意見を聞き出すことです。
そもそも理解できてなかったり話を聞いていなかったりすれば矯正する必要があります。
意見が出てくれば、褒めたり考え方のコツを教えたりして精度を高め、本番で意見を出しやすい気持ちにさせます。
3.会社としての意識改革も必要
この記事を読んでいただいているあなたが圧を与えるトップの立場であれば、会議前のオンオフを意識してみてください。
内容は大雑把なもので構いません。
とにかく緊張感のない会話を繰り返し、会話ができる存在である印象を与えるのです。
この改革は、直属の上司や先輩による発言に対する意識改革と、トップの印象を和らげる2つの要素によって成し遂げられるのです。
長期目線で簡単なことではありませんが、こういったことは会社として改革を意識しなければどうにもなりません。
前章の入りがあたかもトップに推奨すべき方法だというような書き方をしたのは、トップがまず意識しなければならないことだからです。
皆の発言が当たり前の会議ができる会社は、会社が発言できる部下に育てることを意識しているからできていること。
そして当たり前のように意見が飛び交う会議であれば、新人も自然と意識が向いていきます。
他の人が意見を出さないから自分も無言でいいや、と思わせてはいけないのです。
長くなったので、個人の理解度を上げるためのもう一つのコツは、次の記事で解説いたします。
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