余白学者

「遊び人を極めると賢者になる」というドラクエの設定になぞらえ、ニートから学者に転職しま…

余白学者

「遊び人を極めると賢者になる」というドラクエの設定になぞらえ、ニートから学者に転職しました。 日々「余白」にフォーカスし、そこでの発見を綴っています。なんでも余白にこじつけがち。シェアハウス@seekbakoの王。

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  • 余白の書

    「余白」にフォーカスして日々を送る、余白学者・戸越がお届けする「余白の書」。 1記事1000文字以上×100記事を目標に書いていきます。 ここに書き溜めていったものを本にして出すことが最終目標。 良い内容の文章が書けてたらSNSなどで拡散してもらえるととっても嬉しい。

  • 仮設の生活

最近の記事

社会の余白と2割の働きアリ

具体的に、普段僕がどうやってお金を稼いでいるかというと、大きく分けて ①社会の余白として働く、②自分で仕掛けるビジネス、③出稼ぎ、④派遣労働の4つの働き方があり、書いた順に優先順位が高い。 とはいえ、この優先順位はあくまで自分の中で大事にしたい基本の順番であって、条件次第で順序は入れ替わっていく。 まず僕の中で最も優先順位が高い「社会の余白として働く」ということについて書いてみたい。 世の中には常に何かしらの困りごとを抱えた人たちが存在している。 身近な人同士で助け合

    • 根は張らず、狩猟採集型で生きていく

      漁師といえば、カニやマグロを専門とする漁師は、1年に3ヶ月〜半年ほど遠洋漁業を行い、年収分を稼ぐと言われている。 僕はこういうお金の稼ぎ方に昔から憧れがある。 実際、遠洋漁業を生業としている漁師の方々はそれほど楽な暮らしではないと思うけれど、短期集中で一定期間を生き延びるために必要な分のお金を稼ぎ、余った時間をのんびり過ごすというやり方は、僕にとって理想的だ。 ちょうど、アリとキリギリスの間を行くようなスタイルと言えるのかもしれない。 また、なるべく働きたくないとい

      • メキシコの漁師とMBAコンサルタントの話から思うこと

        数年前にネットで話題になった「メキシコの漁師とMBAコンサルタント」の話が好きだ。 ご存じない方のために引用しておこう。 とても魚釣りが好きな漁師がいました。 漁師は好きな時間に起きて、釣りをして、子供や友達と遊んで楽しく過ごしていました。 ある日、金持ちの男がその漁師のそばにやってきて言いました。 男:「やあ、すばらしい魚だね。どれくらいの時間、漁をしていたの?」 漁師:「そんなに長い時間じゃないよ」 男:「へぇ、君は魚釣りが得意なようだね。せっかくな

        • 切り取り線だけを持つ輪郭のない僕らと、「足るを知る」ということについて

          「理想の自分として生きることができなかったこと」を死ぬ前に後悔するというのなら、そんな結末だけは迎えないように気をつけて生きていきたい。 『足るを知る』という言葉がある。 これは「欲張らずに今の生活の中に満足を見出そう」という意味ではなく、「自分にとってのちょうど良い(心地良い)を知ることが大事」という意味として僕は解釈している。 人間は元々、切り取り線だけを持つ輪郭のない姿で生まれているのではないかと思うことがよくある。 動き回って線の外にはみ出しては心地悪さを

        社会の余白と2割の働きアリ

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        • 余白の書
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        • 仮設の生活
          2本

        記事

          アリとキリギリス、どちらの生き方が正解か

          「アリとキリギリス」という童話がある。 元は「アリとセミ」というタイトルだったらしいけど、セミはヨーロッパ北部であまりなじみのない昆虫だったためキリギリスになったのだとか。 あらすじはこう。 夏の間、アリたちは冬の食糧を蓄えるために働き続け、キリギリスはヴァイオリンを弾き、歌を歌って過ごす。やがて冬が来て、キリギリスは食べ物を探すが見つからず、最後にアリたちに乞い、食べ物を分けてもらおうとするが、アリは「夏には歌っていたんだから、冬には踊ったらどうだい?」と食べ物を分け

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          『その辺の草を食べて満足する会』 開催

          どこを見回しても新型コロナウイルス感染拡大のニュースが連日取り沙汰され、不安や不満を抱える方もまた日に日に増えていっていると実感しているところですが、その課題に軽やかに立ち向かう手段として今僕が注目しているのが「仮設の生活を送る」というものです。 このコロナショックに合わせて今ある生活を変えていかなければならないと考えると、どうしても腰が重く、ネガティブな方に気持ちを引っ張られがちですが、この状況に合わせた自分なりの最適な生活スタイルを考えた上で、既存の生活の隣にそれを作っ

          『その辺の草を食べて満足する会』 開催

          「仮設の生活」を送る、という提案

          オリンピック延期、そしてここ数日の都内を中心とする新型コロナ感染者急増の報道を受け、感染が拡がっている海外の近況、専門家による見解や今後の予測にきちんと目を向けて自分なりに考えてみたところ、今回の件に関して自分は無知すぎたし、正直ナメてたなと反省しました。 企画していた桜を見る会(ただの花見)も、来年に延期を決めました。 (でも、せっかくきれいに咲いてくれているだろうから、頭と心のコリをほぐすためにも当日はおそらく桜の木の下でお一人様用のシートを広げ、柿ピー食べながらビー

          「仮設の生活」を送る、という提案

          空白と余白の違い

          先が見えない真っ暗闇に向かって、必ず誰かがいると信じて、ボールを投げる。投げ続ける。 相手がキャッチしやすいようにと投げ方を工夫しながら、諦めずにそれを続けていると、そのボールはいつか必ず誰かに掴んでもらえて、自分のところへと返ってくる。 そうなった時に初めて、ボールが辿った軌道は光で照らされ、相手の姿を目視できるようになる。 人は誰しも生まれてきた時は空っぽだ。 辺り一面、どこを見回しても真っ暗闇で、世界は空白の状態。 怯えながらも色んなものに手を出して、つまづいて

          空白と余白の違い

          DRIPとSTIR

          現在は、主にSNSをベースとした「評価経済」と呼ばれるものが広く浸透してきているのを感じる。 SNSで多くのフォロワーを有するインフルエンサーは、洋服や化粧品などを投稿内で宣伝したり、プロフィール欄に広告主の情報を載せたりすることで広告費を貰い、生計を立てることもできる時代。 また、Amazonのほしい物リストを作ってひとたび公開すれば、フォロワーから勝手にリスト内の品物が送られてきたりもする。 それほど、現代を生き抜く手段として、ブログやYouTube、SNSなどを活

          物々交換でMacBookを手に入れた時の話

          ここまで時間の余白を拡げるためには、コミュニティを持つことと情報やテクノロジーを活用することが効果的という話をしてきたけれど、「クリエイティビティを高めること」も意識したいポイントのひとつだ。 クリエイティブとは、別に0から1を生み出すことだけではなく、数ある情報や前例の組み合わせによって新しいものを生み出す「編集」もこの類に入ると僕は思っている。 むしろ、今や世の中に溢れている目新しいものは組み合わせによって生まれているものがほとんどと言って過言ではない。 様々な情報

          物々交換でMacBookを手に入れた時の話

          慣習を疑い始めれば、余白は増殖してゆく

          シェアハウスで暮らし始めてからは、家賃、水道光熱費、ネット代などの負担割合が減ったため、当初の狙い通り固定費をカットできた。 それに伴って、稼がなければいけないお金の量が減ったため、フリーターという責任の軽いポジションを位置取っていた僕は、バイトに入る時間も自在に減らすことができたため、「時間の余白」は一層増えた。 また、シェアハウス内では当番を作っていたわけではないけど、掃除やゴミ出しといったいわゆる「家事」と呼ばれるものが、住人間で分担して行われていくため、その分

          慣習を疑い始めれば、余白は増殖してゆく

          仮想の村づくり

          シェアハウスを作る理由は他にもあった。 震災でお金が紙切れになったあの時の衝撃。 またいつか同じことが起こらないとも限らないから、万が一お金が使えない状況になった時でも命をつなぎ止められる環境として「コミュニティを持つこと」の必要性を感じていたことが大きい。     お金に依存しない暮らしを構想した時、はじめは田舎の方に土地を手に入れて、家を建て、ソーラー発電をして、自給自足をしながら生活する“村”のようなものをつくることを考えた時期もあった。 実際にそういう生活をして

          仮想の村づくり

          カレーが教えてくれた無駄

          家計簿をつけることで、自分の行動を俯瞰して見れるようになった。 エクセルの表に記された金額や項目を見ると、財布からお金を取り出した時の心理状態までもが脳裏に浮かび上がってくる。 一つ一つの項目を見ては、「それは本当に必要な出費であったか?」と逐一振り返ることを狂ったように繰り返していった。 人間は不安に駆られたり、ストレスを感じると、お金を使いたくなる傾向があるということも体感として理解することができた。 使うお金の額、ひいては稼ぐ額(=労働に割く時間)を減らしていき

          カレーが教えてくれた無駄

          震災の教訓

          20歳で地元宮崎の専門学校を卒業した僕は上京して千葉のとある工場で働いていた。 毎日余裕なく過ごし、疲弊し、自分を守ることだけで精一杯だったサラリーマン生活は、精神的に限界を感じ、5年でドロップアウト。 その後はニートとフリーターを行ったり来たりしながら、東京・神奈川・埼玉の街を漂いながらフラフラと生活をしていて。 そんなタイミングで東日本大震災が起きた。 当時、僕は派遣の仕事で東京の大崎という街に来ていて、小さな作業場の中で新年度に合わせて全国の小学校に配送予定であ

          震災の教訓

          余白探求のはじまり

          一体、「余白」とは何なのか。 皆さんは余白と聞いて、真っ先に何を連想するだろう。 普段仕事や趣味で絵を描いていたり、写真を撮ることの多い人は、平面や空間上の、何も描かれていない、または物が置かれていない場所のことを連想するようだけど、それ以外の人達の多くは「時間的なゆとりや余裕」を連想するらしい。 これを僕は「時間の余白」と呼んでいるのだけど、例えば数十年前までは銀行の窓口に並んで手続きをしなければできなかったお金の移動も、今となってはコンビニのATMでいつでも現金を引

          余白探求のはじまり

          35歳 無色、良きパサーでありたい

          先日35歳になりました。 34歳から35歳になった瞬間から、ドシンと何か重たいものが乗っかって来たような感覚がありました。 それは世間からニートやフリーターで括られる年齢を過ぎ、なんだか甘えの利かない、しっかりちゃんとした大人にならならなきゃいけない歳に突入したような、プレッシャーがあったからだと思います。 35歳からはTPOを意識して、少しは大人っぽく、半ばふざけつつも、学者っぽく装っていきたい。 自分を取り巻く同年代や僕よりもっと年下の人たちの中には、自分で

          35歳 無色、良きパサーでありたい