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年金1級からの社会復帰⑩復帰後はもちろん波瀾万丈


前章の続きです。

小売店倉庫・情報システム担当

エージェントを利用してクローズド採用が決まった会社は、社員20名程度、文具を扱う小売店でした。

最初は契約社員として入社し、半年後に正社員契約の予定でした。

そこは、PCを使いこなせる人が少なく、僕は社員の人にExcelを教えたり、単純コピペ作業を自動化するプログラムを書いたりしていました。

とはいえ、入社当初は(新卒採用で大手企業IT部門に所属したものの)Excel関数など全く知らず、分かっている風を装いながら日々、必死に独学しました。

座学・調べ物はポンコツの自分が泥水をすすりながら身に着けた唯一の特技です。

そんな体たらくでも周囲の人のITリテラシーが低かったため仕事として成立していました。

遅刻して怒られることも少々ありましたが、ストレスに耐える精神的なタフさも心理療法のおかげで何とか保てていました。

30代後半、僕は生まれて初めて「職場で頼られる」という経験をしました。

が、実はその会社はヤバいところでした。

僕が入社したころにはとっくに経営が傾いていたのです。

二代目社長はソロバンが弾けない人で、赤字ギリギリにもかかわらず他の商売に手を広げ、そのために給与の高い(つまり業界経験が長く有能な)社員の首を次々と切っていきました。

僕を雇うにあたり、奮発して大手エージェントを使ったのも、一人で現状をどうにかできる人材が見つかると思ったのでしょう。

無理です。その場合、年収一千万以上は見積もってください。

僕は入社半年の時点で、給料を下げて正社員になるか、契約社員のままでいるかの二択を迫られました。

すぐにその会社には見切りをつけ、後者を選びました。

業務において上からの指示がないのをいいことに、時間内に僕は本格的にプログラミングを学び始めました。

もちろん業務に関係のあるツールを作っていましたが、実用性よりも自分のスキル向上のために力を注ぎました。

半年後の契約期限に100%切られると思っていたので、少しでもスキルをつけてイケイケIT系企業に再就職するためです。

そして入社後10か月の時点で再び転職エージェントに依頼しました。

採用が決まらなかった時のために失業保険についても調べました。

当時はもう、その程度には近い将来を予測し行動できるようになっていました。

入社から一年が経ち、案の定契約は切られましたが、再就職先は内定していました。

ITソリューション企業・正社員

そのような経緯を経て、僕は現在(2023/10)勤めている会社に入りました。

大企業相手にビッグデータ管理ソフトの提案とカスタマイズをするいわゆるITソリューション業です。

社員数は400人程度、このご時世に業績は右肩上がりです。

前職で業務時間中に勉強していたおかげで、中途入社の社員に期待されるある程度の即戦力になることもできました。

職場での扱いは、かつて新卒として某有名企業に勤めていた頃とは天と地の差です。

「ちょっと変な人だけど、仕事はそこそこできる普通人」にようやくなれました。

リモートワーク可なのが大きかったと思います。

時間管理が不得意なので、身なりを整えて定時出社する、というのはまだ苦手です。

その点はドーパミンの正常化のための治療で矯正を試みています。
(時間の感覚がドーパミンの代謝と関係していることは に書きました。)


…僕がうつ状態・就労不能から社会復帰した経緯は、以上になります。

就職に関してなにがしかヒントを得たい人のために書いておきます。

・得意なことより苦手なことを具体的に分析して下さい。
(僕はマルチタスクと規則正しい生活でした。)

・分析ができない人はたくさんいます。その場合、マインドフルネスの習慣化が必要です。

・自分の経験からですが、上手くいく人は、相応の「リスク」「努力」を払っています。
(根本治療も同様です。常に情報を集め続ける努力、お金を無駄にするリスクを背負います。)

・さらにいえば、お金や健康という「みんな欲しがるもの」を手に入れたいなら、小手先のテクなどありません。
支払う対価を天秤にかけ、自分の行動を決めてください。

・逆に、あの時の自分は精一杯考えできる限りのことをした、と心から思えれば、失敗しても後悔や挫折感は少ないです。

次章は、その後の脳機能改善・問題解決に向けてどう動いたかの話です。

以上です。



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