だいし

千葉県生まれ広島県在住。防災士の資格保持。/防災アドバイザー・記事執筆と編集を中心に活…

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千葉県生まれ広島県在住。防災士の資格保持。/防災アドバイザー・記事執筆と編集を中心に活動。/気になったニュースに対する個人的見解や、防災に関する取材レポートを配信します。

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  • 震災から10年~現在地と着地点~

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最近の記事

震災10年~福島にこだわり、これからも取材と発信を止めない~

戦後最悪ともいえる東日本大震災の発生から、今日3月11日で丸10年となった。率直に震災から10年と聞くと、短く感じたし、長かったとも感じた。単純に数字だけで考えるとあっという間だった一方、10年間の活動を細かく振り返ると10年が長く感じたりと、場面によって月日の流れの感じ方はバラバラ。どちらとも言い難いのが正直な感想。 私もこの10年を振り返ると震災発生した年から、東北の被災地に支援活動で訪れたり、復興の様子を取材するために訪れたりしてきた。一時期は「暇さえあれば東北の被災

    • 第7回 千葉・茨城だって被災地です。

      連載企画「震災から10年~現在地と着地点~」。第7回目は、「千葉・茨城だって被災地です。」と題してお送りする。東日本大震災=東北の印象が強いのは言うまでもない。ところが、東北の陰に隠れて関東地方の被害も大変なものだった。今回は、東北に隠れた被災地の現状や今後について述べていきたい。 忘れられた被災地=千葉・茨城見出しだけ見ると、千葉・茨城が被害者ヅラなんかしてと思われる方も多いはず。だが決して、悲劇のヒロイン気取るをするつもりで書くわけではない。きちんとこの見出しにした明確

      • 第6回 防災アプリは生活必需品 ~入れるべきアプリの紹介~

        連載企画「震災から10年~現在地と着地点~」。第6回目は、「防災アプリは生活必需品 ~入れるべきアプリの紹介~」と題してお送りする。スマホを持っている方であれば、何かしらのアプリを入れているはず。一番多いのはSNS関連(Twitter、インスタグラムなど)かと思うが、災害が多発している今の時代、防災関連のアプリもSNSのアプリ並みに必要度が高いと常々思う。防災に携わる一人として、入れて便利と思える防災アプリについて述べていく。 災害発生前と後に使えるアプリ5選 1、NHK

        • 第5回 オール電化?発災時に停電したらアウトです

          連載企画「震災から10年~現在地と着地点~」。第5回目は、「オール電化?発災したらアウトです」と題してお送りする。電気を使うのが当たり前になったこの時代、災害が起き停電してしまったら生活に影響が出てしまう脆さがある。オール電化の盲点と対策について述べていく。 オール電化の弱点大規模災害が発生した際一番懸念するのは、停電・断水ではないだろうか。特に電気に依存している今の時代、電気が使えなくなったらスマホの充電、お風呂の焚きだしや追い焚きなど、あらゆる場面で使えなくなるのはかな

        震災10年~福島にこだわり、これからも取材と発信を止めない~

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        • 震災から10年~現在地と着地点~
          7本
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          第4回 被災地の人口減少は受け入れざるを得ない。これらからのまちづくりとは?

          連載企画「震災から10年~現在地と着地点~」。第4回目は、「被災地の人口減少は受け入れざるを得ない」と題してお送りする。福島第一原発の事故によって避難せざるを得ない方が多く出てしまったが、10年近くたっても、人口減少など厳しい現実が現れている。福島に限らず、宮城・岩手でも起きていること。人口減少の現状を踏まえながら、今後のまちづくりについて述べていきたい。 人が戻らない厳しい現実2011年の震災前の時点で岩手・宮城・福島の3県合わせた人口は、約570万人だった。10年経った

          第4回 被災地の人口減少は受け入れざるを得ない。これらからのまちづくりとは?

          第3回 被災地域の中でも格差は起きてしまう(後編)

          連載企画「震災から10年~現在地と着地点~」。第3回目は、「被災地域の中でも格差は起きてしまう」の後編をお送りする。前編では、南三陸町で活動していた時に町内でも支援の格差が起きている現実について述べてきた。後編では、支援の格差の現実を知ったことで、私たちができることを含めて改善すべき点を中心に述べていく。 積極的な情報発信がカギこうした被災地域内での支援格差は、残念ながらこれからも起きてしまうのが現実。マスメディアだって、限られた尺の中で被災地のすべてを紹介するのは、到底不

          第3回 被災地域の中でも格差は起きてしまう(後編)

          第2回 被災地域の中でも格差は起きてしまう(前編)

          連載企画「震災から10年~現在地と着地点~」。第2回目は、「被災地域の中でも格差は起きてしまう」と題して前編・後編の二部構成でお送りする。ここで述べる格差は具体的に、情報発信に関しての格差について述べていく。 報道と現場との乖離私はこれまで、岩手・宮城・福島の被災地を訪れ、支援活動(がれき撤去・支援物資の送付作業・子供たちへの教育支援)を行ってきた。その中でも特に、活動していった中で印象に残った地域がある。それが、宮城県の南三陸町である。 南三陸町と聞いて多くの方が思い浮

          第2回 被災地域の中でも格差は起きてしまう(前編)

          第1回 節目って誰が決めたの?

          はじめに、連載について今日から連載企画として「震災から10年~現在地と着地点~」と題して、震災関連のコラムや取材報告を掲載していきたい。 誰もが経験したことがない、大規模災害である東日本大震災から、丸10年が経とうとしている。私は震災発生の2011年から毎年、東北の現地まで足を運び、支援活動であったり、復興の様子を撮影・取材をしてきた。10年間通う中で、報道では伝えられていない現実を数多く見てきた。それと同時に、これからの減災対策や原発についての在り方、まちづくりに対しての

          第1回 節目って誰が決めたの?

          批判はほどほどに

          4月11日(土)、東京都内で新たに197人が、新型コロナウィルスに感染されているのが確認された。4日連続で東京都内の感染者数が過去最多を更新する事態となってしまい、そろそろ自分が感染するのでは?と不安になっている方も多いはず。 そのほかにも、大阪・神奈川で500人以上、千葉・埼玉・愛知・兵庫・福岡で300人を超え、感染者の増加に歯止めがかからない状態となっており、終息の気配が見えない。 新年度になって4月になり、いつもと変わった新年度を迎えた方も多いと思う。会社では在宅勤

          批判はほどほどに

          震災9年~活動振り返りと これからもできること~

          東日本大震災から丸9年を向かえた。同時に、10年目が始まった2020年3月11日。当時大学1年生だった私は、「気づけば9年が経つのか」とつくづく実感する。自分がこの9年間で関わってきた支援と、実際に行動して至らなかった点や課題、そして私たちが、これからもできる支援を振り返りながらまとめていきたい。 発生初期(2011年~2014年)9年前の時から、東北被災地に対して、自分には何ができるのだろうと模索しながら支援活動を行った。 特に2011年~2014年の間は、現地に行って

          震災9年~活動振り返りと これからもできること~

          それ、本当に必要ですか?

          新型コロナウィルスの影響は収まる気配がない。全国各地で感染者で相次ぎ、2月27日には政府から、全国の小・中・高校への休校要請も発表された。小さい子どもを持つ家庭からは「休むことによって収入が減ったらどうしよう」といった声が多く聞かれ、日常生活に支障をきたしかねない事態になりつつある。 そんな中、マスクの品切れ状態が全国各地で相次いでいるが、ここにきて、トイレットペーパー・ティッシュの品切れも起きてしまっている。もともとはSNSの投稿で「コロナで品薄になる品予測を根拠付きでお

          それ、本当に必要ですか?

          阪神淡路大震災 ~これから生きる世代こそ向き合うべき災害~

          2020年(令和2)1月17日、阪神淡路大震災発生から25年。私も含めて「もうそんなに経つのか」と実感する方も多いのでは。私は発生当時3歳半だったため、当時の記憶はまったくなく、数年後にこの震災があったことを初めて知った世代。ある意味、震災後に生まれた世代と同じと思っている。 国内戦後では、東日本大震災に次ぐ死者数と被害規模となっているこの震災。25年という年月は決して短くなく、経験した世代の高齢化が進み次世代を生きる方への継承が課題だと前々から言われている。もちろん当時関

          阪神淡路大震災 ~これから生きる世代こそ向き合うべき災害~

          この国に足りないもの

          2019年の締めの投稿として、このタイトルを付けた。 足りないものが多すぎて全部挙げればキリがないが、最近話題になった「男女格差」から話を展開していく。 男女格差 広まるばかり 12月17日(火)に、世界各国の男女格差を示すジェンダーギャップ指数が発表された。今年の日本の順位は、153か国中121位。去年の110位よりも下げてしまい、先進7か国の中でも最も低い。さらにこの順位は統計開始以来、過去最低の順位となってしまった。このランキングを見て思ったことは、「やっぱりな」の

          この国に足りないもの

          裁判員制度は、機能していないに等しい

          「あれ?裁判所から封書が届いてる?」 「もしや、俺訴えられた?開けて確認しないと!」 「ん?俺が裁判員に選ばれただと?俺が犯人を裁くこと何てできるのかな~?」 裁判員制度が始まった当初は、こんな戸惑いを経験した方もいるのでは?裁判員制度がスタートしてから、今年5月21日でちょうど10年。導入当初はニュースでも裁判員制度の仕組みや一般市民にもたらす影響など、時間を割いて報道していた記憶がある。 導入されて間もないころは、一般市民から選ばれた裁判員の判決によって、死刑判決

          裁判員制度は、機能していないに等しい

          MDMAの本当の恐ろしさ

          報道で沢尻エリカ容疑者が、合成麻薬(MDMA)の所持で逮捕されたのはご存知の方も多いと思う。芸能人が、麻薬や覚せい剤の所持・使用の容疑で逮捕されるケースは毎年あり珍しくないが、今年はすでに、ピエール瀧氏や田代まさし容疑者が麻薬取締法違反の疑いで逮捕・起訴されている。 有名人一般人問わず、覚せい剤や大麻で捕まったニュースになると、薬物が体にもたらす害も併せて報じられる。もちろん、そういった薬物の恐ろしさを伝えることは大切だし、これ以上薬物依存や使用者を減らすためにも重要。でも

          MDMAの本当の恐ろしさ

          台風19号を受けて ~これからの災害に想定外は通用しない~

          10月22日現在で、死者84名を出す甚大な被害が出てしまった台風19号。昨年の西日本豪雨に匹敵するほどの広範囲に及び、東日本各地に深い爪痕を残してしまった。 私個人の話をすると、復興関連のお仕事で2015年から2017年の2年間、福島県(2015年は福島市、2016年は郡山市)に住んでいた。しかも、今回堤防が決壊した阿武隈川から歩いて10~15分ほどのところに住んでいたため、馴染みのある土地が被害を受けたことにショックも大きかった。福島県の現状を映像で見るたびに泣きそうにな

          台風19号を受けて ~これからの災害に想定外は通用しない~