マガジンのカバー画像

無理しない人間関係

34
無理してしまう性格だからこそ、人間関係について思うことを書いています。
運営しているクリエイター

記事一覧

ドキュメント72時間

ドキュメント72時間

年末は特番が多くなる。普段テレビを観ないわたしも、実家に帰ったらテレビを見るほかにすることがない。祖母と並んでなんとなくみていたテレビで、いつのまにか始まっていた番組。それがドキュメント72時間の総集編だった。

ある場所を72時間、つまりまる3日間、密着取材というか、定点観察というか。そこに集う人々を見つめる番組である。

様々な回があった。都内の釣り堀や五島列島のフェリー乗り場、訪問看護師の現

もっとみる
メリークリスマスから1年

メリークリスマスから1年

メリークリスマスから1年。また、メリークリスマス。こうやって、何か特別な名前のついた日があるおかげで、もう1年経ったとか、あれからまだ1年だとか、そんな風に1年の長さに感想を持つことができる。

今年のクリスマスは、もう1年かぁ、という感想だった。クリスマスの数日前、大好きだった彼氏に振られた。大したことのない距離の、遠距離恋愛だった。あれから”もう”1年経つのに、”まだ”彼氏はいない。

この、

もっとみる
憧れを憧れのままに

憧れを憧れのままに

アラスカには人生最後に行かなきゃなんないのに。わたしの人生もう終わるのかな。

人生の大きな決断をしたあんたが何言ってんだ、これからだっていうのに縁起でもない。
そう思って口にしたかどうかは忘れたが、そんな重々しい内容を軽く笑い飛ばし、餃子をつまんでビールを一口。学生時代からの友人のTとは、久しぶりに会ってもいつも同じような会話をする。いつもだいたい、どこかへ行きたいとか、どこへ行きたい?とか、

もっとみる
わたしをわたしの力で幸せにすること

わたしをわたしの力で幸せにすること

久しぶりにnoteを書くので、下手なものがさらに下手になっているかもしれません。でも、久しぶりにひとりで、知らない土地をゆっくり歩いてみて、ちょっと気持ちに変化が生まれて。それをあなたに報告するような気持ちで書いてみますね。

わたしもいわゆる結婚ラッシュの歳頃ですから、周りは続々とパートナーを見つけ、結婚を決めています。素敵なことで素晴らしいことで、ただ、自分がそうなる姿がどうしても想像つかなく

もっとみる
ファンヒーターのにおい

ファンヒーターのにおい

久しぶりに実家に帰った。22時過ぎ、家に着くなり母から「お風呂沸いとるよ。」そう言われ、すぐに風呂に入ることにした。冷たい廊下の先、脱衣所の扉を開けると、あたたかい空気とともにファンヒーターのにおいがする。

風呂上がりが寒いだろうからと、少し前にファンヒーターをつけておいてくれたのだろう。このファンヒーターのにおいが、過去の日常に当たり前にあったことを思い出しながら、実家でしか嗅ぐことのないにお

もっとみる
ひとり旅のハードルを下げる

ひとり旅のハードルを下げる

「ひとり旅いいなぁ。
でも、わたしにはできないなぁ。」

そう思っている人がいたとしたら、そんな方のために今日はひとり旅のハードルを下げてみようと思います。もしかするとそんな人が、たまたまこの記事を見つけてくれるかもしれない。そんなことを思って書きます。

目次
1.時間とお金は問題ではない
2.ひとりですることない⁉わけない
3.さみしくなんて、ない
まとめ

1.時間とお金は問題ではない

もっとみる
扇風機/もう少し空が広いところへ行きたい

扇風機/もう少し空が広いところへ行きたい

山間のまち。迫り来る山の輪郭に切り取られた空は、いつも見上げる空より確かに狭い気がした。小さな島で生まれ育った私にとって空は広いもの。山を背にすれば目の前には海があって、海の方へどこまでも空が続いていた。確かに空は広かった。

山を背にしても向かいにも山、右を向いても、左を向いても山があった。山の輪郭に切り取られた空は、高かった。遠いところにあった。

大学時代の友人がそこに住んでいた。体調を、心

もっとみる
あの頃人気者だったA君は今

あの頃人気者だったA君は今

皆さんも、「人気者のA君」といえば誰か一人思い浮かぶのではないだろうか。A君でなくともS君でもT君でも、はたまたMちゃんでもYさんでもいいわけで、そんなことはどうだっていいのだが。学生時代、スポーツができて背が高いとか、イケメンで明るくて友達が多いとか、はたまた、スポーツができて美人とか、可愛くて可愛くて可愛いとか。

それぞれが無意識のうちに学校内にはヒエラルキーが形成されていて、無意識に誰かが

もっとみる
大勢の中で発言しない人

大勢の中で発言しない人

わたしである。苦手である。
あの人が発言しこの人がこんな反応をし、あの人は黙っていてそういえばさっきの発言の意味はどうのこうの。これらを処理しきれない状態でわたしが言葉を発すると、災いを呼ぶのではないか?という不安がある。

また、言葉そのものに疑問を持ったりする。「深いですね。」と言っている人を見てそれって本当に深いのだろうか?と考え込んでしまったり。なぜこの人はそれが好きなんだろう?と疑問に思

もっとみる
山手線を歩いて一周

山手線を歩いて一周

いつか山手線を歩いて一周しよう、と言ってくれた友達がいた。わたしは山手線一周がどのくらいの距離なのか知らないし、面白いのか過酷なのかもわからなかった。でも、すごく嬉しそうに、なぜだか楽しそうにその友達は話してくれたから、きっとものすごく楽しいに違いないと、その約束を間に受けた。

今の自分のままでいいのかとか、これからの人生どうなるかとか、貯金とか欲しい物の話とか、仕事とか結婚とか、夢はあるのかと

もっとみる
旅は孤独なもの

旅は孤独なもの

旅は孤独。どこかで見たことのあるフレーズだ。多くの人にとって、旅と孤独は無縁かもしれない。ひとり旅と孤独、そう置き換えないのはなぜか。そんなことを考えながら、ぼんやりと、誰かとの旅と孤独について考えていた。すると、記憶の彼方へ遠ざかっていた大切な瞬間がいくつも思い起こされた。今日は何か言いたいことがあるわけではないのだが、旅と孤独について少し書き残しておきたい。場所も、一緒にいた誰かがどんな人かも

もっとみる
コメント用紙と言う名のラブレター、的な

コメント用紙と言う名のラブレター、的な

的な、をつけてしまったのは、少し恥ずかしくなったから。わたしは講演会や授業の最後に提出するコメント用紙というのが大好きで、時間いっぱい用紙いっぱい、書いてしまう人種である。ただそれは、ぺらぺらと話すことが苦手なため、頭を整理して、ゆっくり言葉を選んで相手に伝えることのできるコメント用紙が私に合っている、というだけのことなのだが。

例えば小学生の頃、講演会にいらっしゃったすごい人に向けて。道徳の授

もっとみる
教授と、あの頃の私に会いたい

教授と、あの頃の私に会いたい

大学生の頃所属していたゼミは、学生が3人。それぞれ卒業論文のテーマがかけ離れていたから、いわゆるゼミ形式の講義は教授とわたしの一対一で、授業というよりも雑談のようだった。そんな中で培われた関係は、勝手に師匠と弟子のようだと感じていた。

教授と呼ぶのはやめてあの頃のように先生にしよう。当たり前だがわたしにとって先生は敵わない存在で、周りの教授たちも、あの方は(教授という世界では)若いのに素晴らし

もっとみる
冷めたものを、温め直すこと

冷めたものを、温め直すこと

泣きたくなったあなたへの25こめの記事が、すごく好きだ。松浦弥太郎さんの、真っ直ぐでていねいな、温かい言葉で綴られている。

暮らしとは、常に何かを作ることでもあるけれど、その分、温め直しの日々のような気がしてきました。

ずっと温かいままのものはなくて、冷めていってしまうのが普通。それを、温め直そうとすることが大事なんだというお話だ。

これを初めて読んだとき、わたしは、温め直すことを忘

もっとみる