よはし

1975年生まれ。東大卒業後に、SE、官僚、経営企画をやってきました。現在は東京在住で…

よはし

1975年生まれ。東大卒業後に、SE、官僚、経営企画をやってきました。現在は東京在住でメーカー系IT企業に勤務してます。中小企業診断士の資格は持ってますが、いわゆる社内診断士です。日々の仕事や生活で感じたことについて、テーマ不定で書いています。

マガジン

  • 受験データの統計分析

    ネットで話題に出る「東大は簡単になった」、「国公立と私大の偏差値の差は5」などの命題に対して、データを集めて簡易な統計分析で検証を行っています。

  • 新卒採用の面接官の経験談

    20数年の間に何度か新卒採用の面接官をやってきました。1次面接、2次面接、最終面接の面接官を経験してます。面接官が学生をどうみているかの私見を書いたものです。

  • 仕事に役立った学問

    20年くらい仕事をする中で、大学で勉強したことが役に立っていると実感してます。私が大学で学んだ学問が、どのように仕事に役立っているかを書いてみました。

最近の記事

学年上位0.1%(約1,000人)の進学先の統計分析⑤(文系と理系の比較)

趣味の統計分析シリーズです。共通テストリサーチのデータを使って、学力上位層の進学先の分析を行っています。その5回目です。今回は文系と理系の比較を行います。 統計分析の前提の考え方、数字の集計対象などはこれまでの記事を参照ください(文末にリンク記載)。学力上位○%のランクは、イブリースさんの定義を活用させていただいています。 0. まとめ◆文系:理系の全体比較 大学進学者の全体(約60万人)では文系が多い(文:理=70:30) 学力上位1%(約1万人)の優秀層では逆転し

    • 学年上位0.1%(約1,000人)の進学先の統計分析④(京大の学力レベル比較)

      趣味の統計分析シリーズです。共通テストリサーチを使って、学年上位層がどの大学を受験しているか=進学しているかの分析をこれまで3回行ってきました。 同じ共通テストリサーチのデータから文系と理系の学力レベル比較を行っていたところ、京大に興味深い傾向が見つかりました。そこで、文系と理系の比較の前に、京大の学力レベル比較を行いましたので、今回はそれを記事にします。 なお、京大の総合人間学部は、共通テストリサーチの集計対象が5教科ではないため、以下の分析から除外しています。 1.

      • 学年上位0.1%(約1,000人)の進学先の統計分析③(東大 vs 医学部の学力レベル比較)

        趣味で統計分析をやる中で、共通テストリサーチのデータを用いて、学年上位層の進学先の分析の記事を2本書いています。第3弾として、東大と医学部の学力レベルを比較します。シリーズの統計分析の前提や医学部のグルーピングについて、過去の記事をご参照ください。 1. 学力レベル比較の考え方共通テストの5教科の得点率の上位○%の受験生が、どこの大学を志望しているかで、大学・学科のレベルを比較しています。二次試験の成績で合否は変わるのですが、上振れと下振れは相殺するという仮定のもと、志望者

        • 学年上位0.1%(約1,000人)の進学先の統計分析②(医学部から理系学部へのシフトの検証)

          下記のイブリースさんの記事に触発され、学年上位の進学先の統計分析を行って、記事を作成してみました。 ただし、前回の記事では旧帝国大学以外の医学部医学科は、東京医科歯科大・千葉大・神戸大の3大学しか集計していませんでした。全国に国公立の医学部医学科は50大学も存在し、その集計(10年分)が大変そうだったので、地帝医医以外では、上位0.1%に入ってきそうな3大学を感覚的に選んでいました。 そうした中、私の記事へのコメントを拝見し、他の大学の医学部医学科には東大理一に匹敵する難

        学年上位0.1%(約1,000人)の進学先の統計分析⑤(文系と理系の比較)

        • 学年上位0.1%(約1,000人)の進学先の統計分析④(京大の学力レベル比較)

        • 学年上位0.1%(約1,000人)の進学先の統計分析③(東大 vs 医学部の学力レベル比較)

        • 学年上位0.1%(約1,000人)の進学先の統計分析②(医学部から理系学部へのシフトの検証)

        マガジン

        • 受験データの統計分析
          11本
        • 新卒採用の面接官の経験談
          5本
        • 仕事に役立った学問
          5本

        記事

          学年上位0.1%(約1,000人)の進学先の統計分析①(全体構成と推移)

          子供の高校受験があったことから、受験(偏差値や合格最低点)についての統計分析の記事を何本か書いてきました。そのためか、noteのお勧め記事に次の記事が出ていました。 せっかくなので読んでみたところ、学年トップ1,000人(上位0.1%相当)の進学先についての記事でした。その記事には、作者(イブリースさん)が推察した進学先の構成比が書かれていました。記事自体はとても興味深い内容でした。 ただ、あくまで作者の感覚的な推察であり、データに基づく定量分析ではありませんでした。そう

          学年上位0.1%(約1,000人)の進学先の統計分析①(全体構成と推移)

          【過去問演習用】 都立高校・進学指導重点校の合格最低点(ボーダー)の推計モデル 〜日比谷・西・国立・戸山・立川・青山・八王子東〜

          ※この記事は令和6年度入試の合格最低点の予測ではありません。過去の合格最低点の推計の記事です。 子供の都立高校受験(令和5年度入試)の際に、進学指導重点校の合格最低点(ボーダー)の統計予測モデルを作ったので、その内容を紹介する記事を書いてみました。 その記事が想定以上に読んでもらえているようだったので、調子に乗って、今年の入試(令和6年度入試)でも合格最低点の予測の記事を書きました。入試当日の夜に投稿したのが良かったのか、3日間で3,000ビューを超えています。有り難い限

          【過去問演習用】 都立高校・進学指導重点校の合格最低点(ボーダー)の推計モデル 〜日比谷・西・国立・戸山・立川・青山・八王子東〜

          【令和6年度入試】 都立高校・進学指導重点校の合格最低点(ボーダー)の統計予測モデル 〜日比谷・西・国立・戸山・立川・青山・八王子東〜

          ※この記事は2024年2月21日実施の令和6年度入試に関する予測です。 1年前の長男の都立高校受験の後に、進学指導重点校の合格最低点の統計予測モデルの記事を書いてみました。1年間に約1万ビューあって、それなりに読んでもらえたようです。 予測モデルは、受験者倍率と3教科合計点数の平均点の2つの変数から、正規分布を使って合格最低点を算定するモデルです。先ほど、令和6年度入試の受検者倍率が公表されたので、合格最低点の予測値を計算してみました。さらに今年は、合格可能性○%の点数も

          【令和6年度入試】 都立高校・進学指導重点校の合格最低点(ボーダー)の統計予測モデル 〜日比谷・西・国立・戸山・立川・青山・八王子東〜

          河合塾全統記述模試と駿台全国模試の偏差値変換モデル

          高校生の子供が駿台全国模試を受けるようになりました。結果が帰ってきた時には偏差値を見るのですが、自分が高校時代に受けていたのが河合塾の全統記述模試だったので、数字をみても、どうにも直感的にわかりません。 2つの模試では母集団が違うので、もちろん偏差値の変換は厳密にはできません。ただ、インターネット上では、「駿台全国模試=全統記述模試−10」とか「全統記述模試ー7=駿台判定模試=駿台全国模試+3」(⇔駿台全国模試=全統記述模試−4)というような偏差値変換の記述が書き込まれてい

          河合塾全統記述模試と駿台全国模試の偏差値変換モデル

          【令和5年度入試】 都立高校・進学指導重点校の合格最低点(ボーダー)の統計予測モデル 〜日比谷・西・国立・戸山・立川・青山・八王子東〜

          ※この記事は2023年2月21日実施の令和5年度入試に関する予測です ※令和6年度入試版の合格最低点予測の記事も作成しました(2024年2月21日)  →文末にリンクしておきました 子供が都立高校の一般入試を2月21日に受験しました。その高校に関する掲示板には、その日の夕方から、合格最低点を予想する投稿が次々と書き込まれていました。受験生はもちろん、保護者も気になっているのだろうと思います。 その高校も含む都立の進学指導重点校は、過去の受検者平均点は公表していますが、合格

          【令和5年度入試】 都立高校・進学指導重点校の合格最低点(ボーダー)の統計予測モデル 〜日比谷・西・国立・戸山・立川・青山・八王子東〜

          仕事に役立つSF思考④再利用と進化 「ハイペリオン」

          早川書房の「世界のリーダーはSFを読んでいる」にあやかって、「日本企業のミドルリーダーもSFを読んでいる」というシリーズで、仕事の役に立ったSF的な考え方(SF思考)を紹介しています。 第4弾(最終回)は「再利用と進化」。紹介するのは、ダン・シモンズの「ハイペリオン」です。今は文庫版が上下巻に分かれて販売されています。 この作品はシリーズ4部作の第1作目です。この作品もかなり複雑なのですが、第2作目以降はさらに複雑になります。挫折しかけました。 とはいえ、第1作目の本作

          仕事に役立つSF思考④再利用と進化 「ハイペリオン」

          仕事に役立つSF思考③ 非連続仮説から人間集団の反応を考察 小松左京の作品群

          早川書房の「世界のリーダーはSFを読んでいる」にあやかって、「日本企業のミドルリーダーもSFを読んでいる」というシリーズで、仕事の役に立ったSF的な考え方(SF思考)を紹介しています。 第3弾は「非連続仮説から人間集団の反応を考察」する思考法です。紹介するのは、小松左京の作品群です。 作品群としたのは、同じような構想で描かれた作品が複数あるためです。その構想は、「ある日、想定外の天変地異が発生したら、人間集団(社会)はどう反応するか」というものです。例えば以下のような作品

          仕事に役立つSF思考③ 非連続仮説から人間集団の反応を考察 小松左京の作品群

          仕事に役立つSF思考② フィクションとロジック 「星を継ぐもの」

          早川書房の「世界のリーダーはSFを読んでいる」にあやかって、「日本企業のミドルリーダーもSFを読んでいる」というシリーズで、仕事に役だったSF的な考え方(SF思考)を紹介しています。 第2弾は「フィクションとロジック」で、紹介するのは「星を継ぐもの」(J.P.ホーガン、東京創元社、1980年)です。ハードSFとかミステリー系SFと呼ばれる分野の名作なので、知っている人も多いと思います。 月面調査員が月面で宇宙服を着た死体を発見した。その死体は5万年前のものだった。なぜ、5

          仕事に役立つSF思考② フィクションとロジック 「星を継ぐもの」

          仕事に役立つSF思考① 前提を疑う発想 「フェミニズムの帝国」

          早川書房が「世界のリーダーはSFを読んでいる」というフェアをやってます。それに勝手に同調して、「日本企業のミドルリーダーもSFを読んでいる」というシリーズで、仕事に役立ったSF思考を紹介します。 第1弾は「前提を疑う発想」です。紹介するSF作品は、「フェミニズムの帝国」(村田基、早川書房、1988年)です。 マイナー作品なので、SF好きでも知らない人が多いかもしれません。私は目黒考二氏の書評で2000年ごろに知りました。 この作品が疑った前提は、男性主体の社会構造です。

          仕事に役立つSF思考① 前提を疑う発想 「フェミニズムの帝国」

          日本企業のミドルリーダーもSFを読んでいる

          早川書房が「世界のリーダーはSFを読んでいる」というフェアをやってます。その解説記事が、早川書房のnoteに掲載されていました。 SF好きの私は、大学時代にハヤカワのSF小説を読み漁ってました。今の私は世界的なリーダーではありませんが、そこそこの規模の日本企業の取締役なので、日本企業のミドルリーダーくらいかなと思います。 これまで、多くの素晴らしい同僚と共に、様々な仕事に関わらせてもらいました。幸いにも、四苦八苦しながらも成果を出してきたので、今の立場(ミドルリーダー?)

          日本企業のミドルリーダーもSFを読んでいる

          新卒採用の面接官から見たオンライン面接

          新卒採用の面接官を、働き始めてから20数年の間に何度かやってきました。その経験をいくつか記事に書いてきました。 採用面接官の記事は有難いことに、そこそこ読まれてます。学生の読者でフォローしてくれている方もいます。感謝です。 ただ、私は人事の採用担当ではなく、本業の傍らの面接官です。20年間で10数回(150−200人)くらいの面接経験しかありません。そろそろ、ネタが尽きてきています。 他に何か書けることあるかなぁと思いだしてみると、前回(2021年春)に初めてオンライン

          新卒採用の面接官から見たオンライン面接

          学問と実務の狭間への挑戦

          ここ数年、勤め先で社内研修を主催しています。「経営学や経済学の理論を、自分の仕事に当てはめたらどうなるか」を考える研修です。 自主ゼミみたいな研修なので、希望する社員の自由参加です。毎年、90分×6回くらいのコースでやっています。それぞれの回には、50〜100人が参加してくれています。 各回の流れは、こんな感じです。 経営学や経済学の代表理論のエッセンスを説明 その理論を自社のビジネスに当てはめた具体事例を説明 自社で他にどんな事例に当てはまるかグループディスカッシ

          学問と実務の狭間への挑戦