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ゆっきー舎 考える部

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入管問題、被収容者の支援のこと、世界とか人権のことを考えます。 「ネコマンガで世界の端っこをちょっぴりでもいいからマシにする」を目指します。
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記事一覧

イラン出身の仮放免者Rさんにペルシャ料理を習う! エピソード2

イラン出身の仮放免者Rさんにペルシャ料理を習う! エピソード2

脊柱管狭窄症で苦しんでいたRさんからペルシャ料理を教えてもらうシリーズです。皆様からいただいた募金によって、2021年10月にRさんは無事腰の手術を終えることができました。今は回復期間中ですが、手術ができたおかげで痛みはかなり緩和できている様子です。

とはいえ、扉絵みたいに飛び跳ねるような動きができるわけではないのですが、こんなふうに元気になってほしいな、という願いを込めて、エピソード2をお送り

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様々なルーツを持つ人達と、多国籍な料理を楽しんできました♫ in名古屋

様々なルーツを持つ人達と、多国籍な料理を楽しんできました♫ in名古屋

約1週間、名古屋に行ってきました♫ 主目的はイラン出身のRさんの脊柱管狭窄症手術の入退院に立ち会うことでしたが、仮放免者を受け入れるシェルターに宿泊させてもらったので、さまざまなルーツを持つ方との交流もできました。

この記事では仮放免という言葉を多用します。仮放免者=犯罪者と思う人もいるかもしれませんが、それは正しくありません。詳しくは記事の最後に記載しますので、ぜひ最後まで読んでください。

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ぼくらがなぜ「入管」に怒っているのか知ってほしい シリーズ3

ぼくらがなぜ「入管」に怒っているのか知ってほしい シリーズ3

「コレが公務員が言うことか?」シリーズも3回目。2回目に引き続いて、2019〜2020 年に入管が行った「仮放免制度の濫用」に関連して、今回は入管職員の対応に怒りを覚えたことを中心に書く。

入管はそれぞれの事情を無視した「全件収容主義」を主張しており、難民申請者も収容対象となっている。

しかし、そもそも収容=拘束は送還準備のための一時的なものとされている。難民申請者は送還してはならないと難民条

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イラン出身の仮放免者Rさんにペルシャ料理を習う! エピソード1

イラン出身の仮放免者Rさんにペルシャ料理を習う! エピソード1

イラン出身のRさんにペルシャ料理を習うシリーズ、いよいよレシピ紹介を始めます‼️

エピソード0で企画の経緯を説明していますので、良かったら見てくださいね。↓

https://note.com/yukki_sha/n/nd43f8b6af365

いよいよレシピです!「ホレシュ」はシチューのような煮込みで「バデンジャン」はナスなので、ホレシュテ バデンジャンは日本語でナスの煮込み! つまりナスが

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イラン出身の仮放免者Rさんにペルシャ料理を習う! エピソード0

イラン出身の仮放免者Rさんにペルシャ料理を習う! エピソード0

この記事はイラン出身のRさんにペルシャ料理を教えてもらい、ゆっきー舎がレシピ化する過程を書いていきます。

今回はエピソード0、導入編でレシピ紹介はありませんが、この企画を始めた成り行きを書いているので、とりあえず読んでもらえると嬉しいです。

ここで、Rさんの情報を記載します。(この情報の後にもマンガは続きます♫)

・Rさんは在留許可がないことで入管施設に収容されていましたが、日本が在留許可を

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五輪が迫る今こそ読むべき 『東日本大震災から10年 災害列島・日本 49人の写真家が伝える"地球異変"の記録』

五輪が迫る今こそ読むべき 『東日本大震災から10年 災害列島・日本 49人の写真家が伝える"地球異変"の記録』

ゆっきー舎・考える部は、入管や難民問題を扱った書籍を何度か紹介していますが、今回は日本で近年起こった災害を映した写真とその解説が記載された本を扱います。

3.11から10年ということもあるけど、当初「復興」を掲げた五輪が、いつのまにか「復興」を叫ばなくなり、コロナ禍で無理に進められていることに疑問を感じ、今こそ読むべき本だと思って紹介することにしました。

1・震災当時の写真だけでなく直近の画像

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ぼくらがなぜ「入管」に怒っているのか知ってほしい シリーズ1 「入管」は人の命を大切にしない!

ぼくらがなぜ「入管」に怒っているのか知ってほしい シリーズ1 「入管」は人の命を大切にしない!



この件はニュースで見た人も多いと思うし、亡くなって2ヶ月近くが過ぎた5月1日現在でも、十分な医療が提供されていなかったことを示す情報や、遺族の怒りの声などが新たに伝えられている。すでに似た趣旨の記事は無数にある。

しかし、

そんな経緯から、亡くなった方を他人とは思えない自分がいる。

彼女を自宅に迎え入れる予定だった支援者(支援団体には所属していない:以降Mさんと記載)から、私が絵や文章

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「仮放免」という立場のRさんが脊柱管狭窄症で苦しんでいる件

「仮放免」という立場のRさんが脊柱管狭窄症で苦しんでいる件

ゆっきー舎小柳です。

この記事は、日本に住んでおり脊柱管狭窄症で苦しんでいる外国人Rさんへの治療費の募金活動を始めたことで書きましたが、2021 年9月末日に166万円の目標額に到達しました!

募金や記事拡散に協力いただいた皆様に心からのお礼を申し上げます。

募金は終わりましたが、Rさんの立場について、伝え続けるために募金の部分だけ消して、記事はそのまま残します。入管問題の一端をマンガを交え

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【ゆっきー舎・考える部 書籍紹介2】 入管問題の「歴史」と「今」がわかる! 平野雄吾著『ルポ入管』

【ゆっきー舎・考える部 書籍紹介2】 入管問題の「歴史」と「今」がわかる! 平野雄吾著『ルポ入管』

ゆっきー舎的に紹介したい日本の入管問題を勉強するのにおすすめの本の2冊目は、平野雄吾著『ルポ入管』。
前回紹介した『となりの難民』に比べると読みやすい本とは言えないが、文章自体は決して難しくはない。
入管行政の成り立ちや思想、そして今何をしているのか、何が問題なのかを知りたい人におすすめの書籍として紹介したい。

良い意味での冷静な報道目線で書かれた本作だからこそ持つ説得力がある。
私は正直なとこ

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【ゆっきー舎・考える部 書籍紹介1】  日本の難民問題入門書としておすすめ! 織田朝日著『となりの難民』

【ゆっきー舎・考える部 書籍紹介1】  日本の難民問題入門書としておすすめ! 織田朝日著『となりの難民』

私は3年ほど前に、日本の入管が国際法に違反しており、非人道なことを組織的に行っていることを知った。その後、入管に長期収用された経験がある人に会い、日本で難民申請している人と一緒に暮らし、入管に収容されている人に面会をするなどして、微力ながらも支援活動を始めた。

ただ、入管問題、日本の難民問題は、法的なことや歴史的経緯などがあって、初心者にはどこがどのように悪いのかを明確に説明することは難しい。

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桜木奈央子著 『かぼちゃの下で  ウガンダ  戦争を生きる子どもたち』  の感想

桜木奈央子著 『かぼちゃの下で  ウガンダ  戦争を生きる子どもたち』  の感想

ウガンダという国に興味があったので、桜木奈央子さんの『かぼちゃの下で  ウガンダ  戦争を生きる子どもたち』を手に取った。
現地の子どもたちの笑顔、美しい景色、街の喧騒などを映した写真が多数掲載されていて、写真部分だけなら「楽しい」本に見える。

でも、タイトルが示す通り、戦争の影響下で生きる子どもたちについての本だ。
ゲリラ軍に誘拐されて、少年兵や性奴隷にされてしまった子どもたちの話がいくつかあ

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