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料理のこと(レシピつき)

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備忘録としてレシピを残した料理の記録。
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記事一覧

新年は“はえぬき”パエリャで塞翁が馬

この年末年始は帰省も旅行もせずに自宅で過ごしている。年末に惣菜店のオードブルは買ってきたものの、典型的なおせちもお雑煮もなくいつもとあまり代わり映えのない食生活だ。 お正月の三が日、近所のスーパーは閉店。食材の買い置きはとくに多くはなかったのだけど、冷凍していた赤エビがある。ここはわたしの十八番、パエリャでも作ろうか、という話に落ち着いた。 しまいこんでいた36センチ径の大きなパエリャ鍋を出した。いただき物だったけど、大きすぎて一度も使わないままになっていたものだ。 パ

アーティチョークのオイルパスタ

義実家から新鮮なアーティチョークが届いた。なんでも2年がかりで収穫できたのだとか。 日本ではなぜかあまり馴染みのないアーティチョーク。わたしはスペインと米国で食べたことはあるけど、調理につかうのは初めて。どこをどうすればよいのかも知らない。 アーティチョーク(Cynara scolymus)はキク科の多年草。和名チョウセンアザミ。「チョウセン(朝鮮?)」とついてるけど地中海地域原産らしい。蕾の中心部分が食用。 さてどうしようか・・・とまよっている間に、手を動かしたくてう

鮮度が命!オリーブと苺とモッツァレッラと。

穏やかではない報道ばかりのせいか、このところ疲れ気味で心身が不調。noteの更新頻度も減速中・・・(言い訳)。こんなときこそ、なにか美味しいものを食べて元気をつけたい。 そう思って、ワインを買いに行った。ワイン店は近くに新店舗がオープンしたヴィノスやまざきさん。職場のちかくにも店舗がある。そちらでもときどき見かける北海道産のモッツァレッラが、それはそれは美味しくて、ついワインといっしょに買ってしまう。 そのモッツァレッラは道東の白糠町にある酪恵舎さんのもの。わたしがいまま

ブイヤベース+お米=パエリャ

数すくないわたしの得意料理といえるかもしれない。 以前からわりと頻繁につくっている料理がある。それは言わずと知れた代表的なスペイン料理、パエリャ。はじまりはひとり暮らしをしていた学生時代のこと。テレビのスペイン語講座で紹介されていたレシピだった。 いま思えばそれはレシピではなく、スペインでの作り方を紹介しただけだったのかもしれない。たしか番組内ではお米の分量を「パエリャ鍋に十字を描くように入れて浸りきらない程度」としていた。水もオリーブオイルも具材もほとんどが曖昧な分量。

生唐辛子のペペロンチーノ、ポテト添え

「名は体を表す」という仏教用語があるけれど、料理の名前にもあてはまるだろうか・・・ちょっと意味合いは違うかもしれない。素材の名前のついた料理は、その味を代表する素材であることが多い。 オイルパスタの定番ペペロンチーノの「ペペロンチーノ」とは、”唐辛子”のことらしい。この素材の質の違いが味の違いに直結する。では良い唐辛子はどんな唐辛子だろう。新鮮な唐辛子はきっと良いに違いない。 先日、川崎クニハルさんがお書きになっていた「生唐辛子でペペロンチーノ!」がとても美味しそうで、気

”新しい”ガスオーブンで焼く自家製ピザ

前回のピザについてのnoteは「ガスオーブンで焼く自家製ピザ」というタイトルだったけど、今回はそれに「新しい」がついた(まぎらわしくてゴメンナサイ)。その理由は、前回書いていたとおり先週ガスコンロとオーブンを新調したから。 仕方がなくコンロを更新することにした。すると自動的にコンロと一体化しているオーブンまで更新することになった。ガスをやめてすべて電化する選択肢もあったのだけど、ガスオーブンの火力をあきらめきれずにガスコンロとオーブンを継続することにした。 ツマミが壊れた

ガスオーブンで焼く自家製ピザ

我が家にあるガスオーブンはなかなかの優れものだ。 7年前、中古住宅を買って一部リフォームした。この家を買うことに決めたときは、こんなに良いガスオーブンがあるとは想像だにしなかった。うれしい誤算のひとつだ。 そんな我が家で、数年前に太陽光発電を導入した。 太陽光発電を導入したら全部電化した方が経済的なメリットがある。そんなことはわかりきっていたのだけど、あえてガスを残した。その理由は、このオーブンがあったから。電気オーブンの火力ではまだまだ物足りない。 実はそのガスオー

バスマティライスを”茹でる”

しばらく料理ネタを書いていなかった。なにも作っていないというわけではないのだけど、わざわざレシピを起こしてまとめるような目新しいものがない。ただそれだけのこと。 しかし、こうして更新しているということは、目新しいものを作ったのかときかれそうだ。それが残念ながら、まだない。だから、過去のネタとちょっとかぶる話題にするつもり。 1年と少し経ったわたしのnoteのなかで、もっともビュー数が多いのは1月に書いた「バスマティライスのあさりリゾット」という記事だ。 不思議なことに、

特製計量器で水餃子をつくってみたよ!

先日、次男の誕生日プレゼントの3Dプリンタについて書いたとき、彼が3Dプリンタでつくった餃子の餡の計量器を紹介した。 餃子の餡を計量するための道具とのこと。平にのばした餡を、この四角い部分で順に区切る。そうすると均等に分けられるという算段。スコップのような部分で、切り分けた餡をすくいだせる仕様になっている。 それが、ちょっとアップデートされた。今日は、大型の皮をつかって水餃子をつくることにしたので、ひとまわりだけ大型化。変更点はそれだけなので、アップデートというよりも、事

いろどり野菜とアンチョビのラタトゥイユ

夏野菜がおいしい季節になってきた。そうなると無性にほしくなるのがラタトゥイユ。もう8年も前のことだけど、常夏のタイにいたときには、しょっちゅうつくっていた。 8年前、半年ちかく滞在したバンコクでは、ホテル暮らしだった。ひととおりの設備がそろった部屋だったので、スーパーや路上で食材を買ってきては、ちょっとした調理をすることができた。ラタトゥイユは、いつの間にかわたしの定番メニューになっていた。 これは当時の写真。フェイスブックが引っ張り出してきてくれた。そのおかげで、またつ

イカ様パエリャ

この連休中、ひさしぶりに調理した。たまたま買い物にでかけたスーパーで、スルメイカをみつけたのがきっかけ。 パエリャ鍋は使っているけど、パエリャ用のシーズニングもサフランも使っていない。果たしてパエリャを名乗ってもよいのかどうかよくわからないけど、一応パエリャということで。 エビもはいっているけど、イカ様パエリャ。イカサマではなくてイカ様。以下、レシピ。 材料(4人分)  スルメイカ:1杯  赤エビ:3尾   ニンニク:2片  玉ねぎ:1個  完熟トマト:1個  バスマテ

まるごとほかほか新タマネギ:チーズとコショウ・バージョン

春分を過ぎて、北半球はようやく夏ゾーンに入った。まだ寒い日もあるけど、桜も咲き出したし、いよいよ春。新タマネギの季節。新タマネギは、通年ものとは異なるみずみずしさが実によろしい。毎年の春先のワクワク気分のいくらかは、この新タマネギが運んでくれているに違いない。 先日、NHKのテレビ番組で紹介されていた話によると、新タマネギは早生(わせ)という品種で、通年ものの晩生(おくて)品種とは異なるという。収穫後すぐに出荷され、やわらかくて辛みが少ないのが特徴。 そのテレビでもあった

牡蠣の燻製オイルパスタ

わたしは牡蠣がとても好きだ。「カレーは飲み物」というお店があるけど、「牡蠣は飲み物」があっても良いんじゃないかと、本気で思っている。このところの外食自粛で、最近は行っていないけれど、生牡蠣の食べ放題キャンペーンなんかがあれば、おなじく牡蠣好きの友人たちと出かけたりしていた。 ところが、あろうことか、わたしの家族は牡蠣を食べない。したがって、我が家で牡蠣が食卓にのぼることは、基本的にない。わたしだけは、たまに平日のランチにカキフライを食べたりするけど、ときおり無性に牡蠣が食べ

あとのせ卵カルボナーラ

料理をするのは、あまり嫌いではない。いや、むしろ好き。なのだけど、普段はあまりやっていない。つい素材や手間にこだわってしまうので、頻繁にやるのは現実的ではないのが理由。それでも機会があって、久しぶりにカルボナーラをつくった。せっかくなので、備忘録としてレシピを残すことにした。 カルボナーラは、豊かなチーズ風味のクリーミーなソースと卵黄の旨味がからみ合うのが醍醐味。しかし、この卵黄がクセモノで、温度とタイミングを間違えると、からみ合わずにダマになってしまう。そうなると、理解に