死ぬことすらできない辛さ 7 〜〇〇しやすくなった〜

変化の乏しい毎日。
平日はヘルパーさんと共に過ごし、土日は夫と過ごす日々。

変化をもたらす為に土曜日は外出し、年に1回は泊まりの旅行に行く。

そんな生活を続けて50歳となった。
発症して20年以上。

相変わらず口だけは良く動いている。
口が動かなくなったら助けを呼べないので一大事。
ある意味生命線と言える。

人間50歳にもなれば色々と衰えてくるのであろうが、私の場合は衰えなのだか病気の進行なのだか判断が難しい。

症例が少な過ぎる為医者でも分からない。

困ったものです。


自分で動かせるのは指先を少しと首から上。

食事介助をしてもらっている際に咳込むことが増えてきた。
最初はやらかした程度にしか思っていなかったけど、回数が増えてくると心配になる。

喉までおかしくなってきたのか。
加齢によるものか。


どちらにしても咳込み、むせ込みが増えているのは誤嚥しやすくなっていると言うこと。

誤嚥を繰り返しているとどうなるか・・・


はい。
誤嚥性肺炎で治療が必要になります。

抗生剤の内服も誤嚥のリスクがあるため点滴で治療。
夫が点滴をするわけにはいかないので入院。

食事は点滴でまかなうため口が寂しい。

退院したら何食べようか。
食べる事が楽しみ。
食べられないなんてつまらない。
食べられないなら死んだ方がいい。

食べる。
誤嚥性肺炎になる。
入院する。

繰り返すことが分かっていても食べるのはやめられない。


入院中の様子を少しだけ。

起床時間は6時
と言っても動けないので何も出来ない。

電気を点けに来た看護師に身体の向きを変えてもらう。

8時頃に朝食が配膳されてくる。
他の患者さんの配膳が終わったら身体の向きを変えてもらい食事介助。
と言っても入院初期は禁食のため、食べられるのは退院が近くなってから。

10時頃に清拭。
お風呂は点滴が取れてから。
清拭は毎日やってくれるけどお風呂は週に2回なのが残念。

12時に昼食。
これも朝食と一緒。

午後はリハビリ。

腕や脚の曲げ伸ばしやマッサージをリハビリ職員がしてくれる。
効果があるか分からないけど、時間潰しにはなる。

時間潰しと言っても30分くらいか。
すぐに暇な時間となる。

おやつの時間はない。

点滴があれば抗生剤をやりに来てくれるが、点滴が終わると誰も来ない。

夜勤者が挨拶回りに来てくれるので、そこで身体の向きを変えてもらう。

18時には夕食。

19時近くに夫が面会に来てくれる。
家から1時間くらいかかるけど毎日来てくれる。

面会時間ギリギリまで居てくれる。

夫が帰ると本当に暇。
21時に消灯。
電気を消しに来た看護師に身体の向きを変えてもらい少し寝る。

ナースコールを押せないので、誰も来ないと身体の向きを変えてもらえない。そのため、予め1時間おきに来てほしいと言っておく。

忙しいのは分かっているけど、痛みに耐えられないのだから仕方ない。

男性看護師は来てくれる。

女性看護師はダメね。
全然来てくれないどころか文句を言われる。

あなたばかりにかまっていられないの!
他にも患者さんはいるんだから!

そんなことは百も承知。

でも、動けないから仕方ないじゃない。
好きで病気になったわけじゃないの。

白衣の天使はどこ?
白衣の悪魔にしか見えない。

患者さんの味方じゃないのね。

来てくれない時は呼ぶしかない。

すいませーん。
すいませーん。

気づいて来てくれたらラッキー。
足音がするのに素通りされることもある。

あぁ、悲しい・・・


たまに寝ているからと身体の向きを変えてもらえない時もある。
起こさないようにとの気遣いなのだろうが、私には不要である。
身体の向きを変えてもらう方が痛くないから嬉しい。

次からは起こしてくれて構わないから身体の向きを変えてとお願いする。

それでも、変えてくれない人がいるのよね。

むかつくわ。




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