ゆうき

愛知県春日井市に住んでいる知的障害者のワイン用ぶどうの栽培クリエイター。 一般の人はし…

ゆうき

愛知県春日井市に住んでいる知的障害者のワイン用ぶどうの栽培クリエイター。 一般の人はしない様な栽培方法で至高のワイン(他)に挑戦する男のチラ裏物語。

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2023年の集大成 絵を描くための素材をブドウを育てるところからやってみた記録。 描いた素材はブドウ単一から精製される油のみを使用。 油に限らず育てた果汁だけを使った…

ゆうき
1か月前

念願かなって

ついに搾りでてきてくれた油。 はじめて搾った時は2kgの種から3gしか搾れなくてキツイ登山になるなと覚悟をしていた。が、 今年は3kgの種から250gの油が搾れた。2kgの種な…

ゆうき
2か月前
1

ワインパミスパウダー

ワインの製造過程でどうしても発生する搾りカス「パミス」。 この本来なら捨ててしまうはずの物のうち、種は過去記事にも書いている通りシードオイルやコーヒーにする方法…

ゆうき
3か月前
1

悪魔の実

まあネタバレすると、取り木用のカプセル開けたらこうだったんですけど初見は「これ食ったら体が伸びるのかな?」なんて思っちゃいました。 自分の畑をやるにも木がなくち…

ゆうき
5か月前
1

国産アパッシメントワイン (後編)

この仕事をはじめて仕えたただ1人の師匠いわく、糖度40度を超えなければ世界と勝負するスタートラインにすら届かないとの教えを受け努力し、2022年度には40度の壁を乗り越…

ゆうき
5か月前
5

国産アパッシメントワイン (前編)

実は3年前(2020年度)から陰干しぶどうを用いたワインの製造を試験的に行っています。 インスタグラムで海外のワイナリーの画像を見ていた時にその吊るしてある画像の美…

ゆうき
5か月前
15

油を搾る

生食販売のぶどうの場合は基本的に消費者の方に渡るため回収は無理ですが、ワインの場合は白の場合は破砕→搾汁直後、赤(黒)の場合は破砕→かもし→澱引き(搾汁)の時に…

ゆうき
5か月前
1

ぶどうは根っこ以外は金になる

上のサムネイル画像は毎年毎年切って捨ててしまってるその年度の結果母子を炭にした画像です。 この炭をバーベキュー用として使用した場合、大体30分ほどの燃焼時間となり…

ゆうき
5か月前
3

春日井産ワイン

2023年11月8日、本年度最後の収穫を自宅の庭でナイトハーベストしました。前々から農薬を使わなくてもできそうな感じだったので今年度は無農薬に挑戦してみた結果、無農薬…

ゆうき
5か月前
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危機感

結果を言ってしまうと通所16年経過しても当初言われていた15万円どころかその半分の7万5000円も達成されておらず実際は月6万2000円の工賃です。 ワイナリー開所後、もうす…

ゆうき
5か月前

プロローグ

Note在住の歴戦のみなさま初めまして。 私は愛知県春日井市(自宅・自畑)及び小牧市(職場)でワイン用のぶどうを栽培する事を生業にしている知的・精神の複合障害を生ま…

ゆうき
5か月前
2
描く

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2023年の集大成
絵を描くための素材をブドウを育てるところからやってみた記録。

描いた素材はブドウ単一から精製される油のみを使用。
油に限らず育てた果汁だけを使ったアートや、種と一緒に選別した皮の粉末でサンドアートのような事にも挑戦したりしています。
                      グレープアーティスト。

念願かなって

念願かなって

ついに搾りでてきてくれた油。
はじめて搾った時は2kgの種から3gしか搾れなくてキツイ登山になるなと覚悟をしていた。が、
今年は3kgの種から250gの油が搾れた。2kgの種なら165g、実に約55倍だ。

「パミスパウダー」という名称が一般的だけどいまいちパミスという言葉が普段聞かないので覚えづらい。
いっその事子供でも覚えやすいように「赤ワインパウダー」って名称で売ったほうが認知が早そうではあ

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ワインパミスパウダー

ワインパミスパウダー

ワインの製造過程でどうしても発生する搾りカス「パミス」。
この本来なら捨ててしまうはずの物のうち、種は過去記事にも書いている通りシードオイルやコーヒーにする方法がわかっているけど、今回は「皮」の話。

まだ食品衛生検査に出していないのと、製粉販売の届け出を保健所に出していない関係で売る事はできないので協力してくださってもらってるパン屋さんも試作という名目で作ってもらっている段階でもちろんこれを使用

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悪魔の実

悪魔の実

まあネタバレすると、取り木用のカプセル開けたらこうだったんですけど初見は「これ食ったら体が伸びるのかな?」なんて思っちゃいました。

自分の畑をやるにも木がなくちゃ始まらないのですが、1本数千円でそれを何百本も買うのは経費がかかりすぎるので、2023年度は挿し木を200本ほどしたのですが、全滅しました。
これでは計画が狂ってしまうので取り木という手段の存在がある事を知って、参考サイトを見様見真似で

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国産アパッシメントワイン (後編)

国産アパッシメントワイン (後編)

この仕事をはじめて仕えたただ1人の師匠いわく、糖度40度を超えなければ世界と勝負するスタートラインにすら届かないとの教えを受け努力し、2022年度には40度の壁を乗り越え、それを作り出すノウハウや感覚は身についたと思います。
2023年度はさらなる量を陰干しするつもりで本梢のブドウとは別でこっそり副梢(孫梢)で作っていました。

ところがこの副梢で作っていたブドウが過去5年間で見ても類を見ないくら

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国産アパッシメントワイン (前編)

国産アパッシメントワイン (前編)

実は3年前(2020年度)から陰干しぶどうを用いたワインの製造を試験的に行っています。
インスタグラムで海外のワイナリーの画像を見ていた時にその吊るしてある画像の美しさに惹かれて自分も作ってみたいと思い翻訳と見様見真似してみました。
現在小牧ワイナリーでは特別なワインなどはまだなく、値段もちょっと高いテーブルワインくらいの値段でしか売られていません。もちろんそういったぶどうが作れてないのが不甲斐な

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油を搾る

油を搾る

生食販売のぶどうの場合は基本的に消費者の方に渡るため回収は無理ですが、ワインの場合は白の場合は破砕→搾汁直後、赤(黒)の場合は破砕→かもし→澱引き(搾汁)の時にどうしても捨ててしまう部分があります。
現在は職場のワイナリーで出る果皮や種をほぼタダ同然で引き取って1人で乾燥・選別を行っていますが将来的には自分の畑で生産されたぶどうのみで行えるようになりたいと思います。

搾油のノウハウがなかったので

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ぶどうは根っこ以外は金になる

ぶどうは根っこ以外は金になる

上のサムネイル画像は毎年毎年切って捨ててしまってるその年度の結果母子を炭にした画像です。
この炭をバーベキュー用として使用した場合、大体30分ほどの燃焼時間となります。初めの火起こしや、朝方にかる~く暖を取ったり朝食でパンを焼くくらいの感覚であるなら使い道があります。
最悪売れ残ってもこのサイズなので畑に散布しやすく、それはそれで微生物の住処となって土壌が潤い土がふかふかになるので一石5鳥ってくら

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春日井産ワイン

春日井産ワイン

2023年11月8日、本年度最後の収穫を自宅の庭でナイトハーベストしました。前々から農薬を使わなくてもできそうな感じだったので今年度は無農薬に挑戦してみた結果、無農薬でもぜんぜんいけてしまったのこれからもそれでいけそうです。(愛知県は黒とう病の発生数が例年の10倍)

収穫したその日は破砕せずに一旦ワイナリーの地下で1日寝かせ、次の日に破砕する流れに。

職場の黒ぶどうは過去5年で最高の出来ででき

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危機感

危機感

結果を言ってしまうと通所16年経過しても当初言われていた15万円どころかその半分の7万5000円も達成されておらず実際は月6万2000円の工賃です。
ワイナリー開所後、もうすぐ働き始めて10年を超えようかといった時期になっても工賃が契約当初の半分にも満たなかったので本当にこのまま働いて5年後に15万ももらえるのだろうかと焦り出し所長を問い詰めましたが、このままの生産量ではとても10万を超えることす

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プロローグ

プロローグ

Note在住の歴戦のみなさま初めまして。
私は愛知県春日井市(自宅・自畑)及び小牧市(職場)でワイン用のぶどうを栽培する事を生業にしている知的・精神の複合障害を生まれつき持つ「ゆうき」と申します。現在は小牧ワイナリーにして年間1.2tほど収穫可能な15aほどの畑を1人で担当しています(農薬散布は除く)
どうにか一般の高校までは卒業したものの、その後少し演劇をかじって精神病がひどくなり監獄のような病

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