べよべよ

ほのぼの日常ブログ

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最近の記事

ゴジラ

 ビーッ ビーッ ビーッ!  突然、陸上自衛隊作戦司令室に警報が鳴り響いた。 「なんだ!? どうした!?」  俺――deroga三佐は慌ててウマ娘をやめると、部下たちに報告を求めた。 「大変です!! 三!!」  慌ててウマ娘をやめ、報告してきたのはうと二曹だ。真面目で頼れる部下だが、イラ○チオでしか抜けないらしい。 「っ佐をつけろよデコ助野郎! 何があった!?」 「ゴジラです!! 天然のゴジラが上陸しました!!!!」 「なん、だと・・・・・・?」  天然の?

    • バレンタイン

      「こい・・・しーむ・・・くん、私の・・・・・・コ、食べ、たい・・・・・・?」  ――放課後の校舎裏。  俺を呼び出したすてるちゃんは、顔を真っ赤にしてそう言ってきた。 「えっ・・・・・・?」  と、驚くフリをしつつも、俺は心の中でひそかにガッツポーズをとる。  なぜなら、今日2月14日のバレンタインデーのために、俺はすてるちゃんに猛アタックをしてきたからだ。  すてるちゃんは、ここ土地板高校で一番の美少女だ。  黒髪は艶やかで、顔のパーツは完璧に整っていて、胸も

      • 裏切り

        「豚あああああああああああああ!!!?」  ダンジョン16層、煉獄の間。  ダンジョンボス【シキュウ・スパイザー】の極細レーザー攻撃を、俺の身代わりになって左胸に食らった豚は、猛烈な勢いで後ろに吹き飛んだ。  俺は急いで駆け寄り、豚を抱き抱える。 「大丈夫か、豚!?」  豚は、目を閉じていて何も言わない。・・・・・・まさか。  見ると、豚の着ているクソダサレザージャケットの左胸に、小さな穴が空いている。 「もし、これが心臓を貫いていたとしたら、きっと豚は・・・・

        • オタクに優しくしないといけない刻印を刻まれたギャル

           アタシはでろが。高校二年生、青春真っ只中のギャルである。そして、アタシはオタクが嫌いだ。 ――――――  ドンッ 「・・・・・・・・・・・・ぃってーな。前見て歩けキモオタ!」 「あ、ご、ご、ごめん!!」  アタシにぶつかってきたオタクは、逃げるように廊下を去って行った。 「はぁ・・・・・・キッショ。あいつ、同じクラスのまつとか言ったか・・・・・・?」  教室に入ると、やかましい喧噪がアタシを包んだ。  自分の席に座り、頬杖をついて教室の空気を味わう。共学だか

          墜落

          「アタシ、初めて回転寿司来たんだけどぉ~♡ この黒いボタンって、どうやって使うの? 豚クン♡」  俺は豚。今日も今日とてオフ会だ。  土曜日の昼下がり。俺は今、フォロワーのクリオネちゃんと回転寿司店に来ていた。クリオネちゃんは控えめに言っても超絶美少女で、今日はなんとしても仲良くなりたい。 「ああ、それは手を洗うところだよ」  Twitterで有名なボケをふってきたので、間違えないように丁寧にボケ返す。本当はお湯が出るボタンなのだが、クリオネちゃんは結構なツイ廃なので

          YES? NO?

          「YES♡」  制服のまま自分のベッドで横になると、YESお姉さんが背中にピットリとくっついてきた。  寝返りをうってYESお姉さんの方を向くと、いつも通りの美しい寝顔がそこにあった。 (うわ・・・・・・まつげ長い・・・・・・・・・・・・)  艶やかに流れる黒髪に、淡く紅潮した頬。形の良い鼻梁に、少し開かれた桜色の唇。YESお姉さんは、正真正銘の美人だ。 「・・・・・・YES・・・・・・?」  私が頬をなでると、YESお姉さんはゆっくりと目を開いた。はしばみ色の瞳

          香水

           豚くんの頭がスイカのように破裂し、教室中に脳漿が飛び散った。  黒板が赤に染まり、周りの生徒から悲鳴があがる。 「えーっ!! 一本ずつ輪ゴムをかけていっただけなのに~!!」  クラスで二番目にかわいいクリオネちゃんがやったようだ。返り血がべっとりとついている。 (クリオネちゃんには関わらないほうがよさそうだな・・・・・・)  人を一人殺しておいて嬉しそうに笑っている。かわいいんだけどね・・・・・・。 (やっぱり僕は、すてるちゃんが好きだな・・・・・・)  すて

          生命

          「ふぅ・・・・・・。今日は疲れたし、シコって寝るかあ・・・・・・」  俺の名はまつ。普通の大学生だ。  今日はTwitterとBlitzで疲れてしまったので、これからシコって寝るところである。 「俺も、なにか特別な人間になりたかったなあ。能力者とか」  やっぱり、能力者というのは男子の憧れだ。なれるとしたら、氷属性とかがいいなあ。火や風に比べたらマイナーだけど、ちゃんと強い冷静なキャラとか憧れちゃうなあ。 「まあ、俺には無理か・・・・・・」  とりあえず、シコろう

          宇宙

           俺は豚。今日も今日とてオフ会だ。  今日会うのは、『まつ』というフォロワーである。 「遅いな・・・・・・」  待ち合わせは午前10時。今は10時12分なので、かれこれ10分以上待っている。待ち合わせ場所の駅の広場には、多くのカップルがひしめいていた。 「くっそー。周りはカップルだらけだってのに、俺はオタクとオフ会かよ・・・・・・」  思わず愚痴がこぼれる。オフ会は好きでしていることだが、カップルを見ると少し鬱になってしまう。しかも待たされているこの状況。遅刻は嫌い

          べよねえプロの麻雀日記

           "学習する猿"べよねえ、"陰陽キメラ"こいしーむ、”Vtuberオタク”じーた、”眠いからミュート"ぐみ――  四人は、麻雀卓を囲んで熱く視線をぶつからせた。  ――私の名はべよねえ。プロ雀士だ。8月某日、秘密の麻雀卓に集った我々は、闇の麻雀会を行った。これは、その記憶である――  麻雀開始直前。私は、ゴクリと喉を鳴らした。自分でも分かるが、かなり緊張している。正直に言おう。私は、卓を囲む他の三人を恐れていたのだ。  特に注意すべきは、”陰陽キメラ”こいしーむ。彼は

          べよねえプロの麻雀日記

          マグマ

          「ホーネットおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」  ホーネットがマグマに飲まれそうになり、俺は叫んだ。 「俺は大丈夫だ、孔明! じーたを頼む!!」  マグマはホーネットの足先を掠めた。反対側を見ると、じーたにもマグマが迫っている。 「じーたあああああああああああああああ!!!!!!!!!」 「う、うわ、危ね!! こ、孔明さん!! 俺はいいから、ホーネットさんを!!」  マグマは、じーたが数秒前に立っていた場所を一瞬で溶かし尽くした。  ここは、地下ダンジ

          偏差値3

           ここはM治大学開脚学部。 「神は死んだ。俺が殺した・・・」  俺がそう呟きながら廊下を歩いていると、向こうからたいにぼが歩いてきた。 「 一年坊のくせに生意気な態度だな、じーたァ?」  やれやれ、絡まれてしまった。たいにぼは2年上の先輩で、何をするか分からない変人として有名である。本人も自分が何をしているか分からないらしい。  視線を戻すと、彼我の距離は1mほどに詰まっていた。  たいにぼは俺の目の前に立ち止まると、突然抜刀。 「た、たいにぼ先輩!? オイオイ

          ココロトクトク~Heart sounds~

          ”トクンッ・・・トクンッ・・・!” 彼の心臓の音。私の大好きな人の音。 遠距離に住んでいる彼。すぐには会えない彼とのビデオチャットの時間は、私にとってかけがえのないものだ。 「心臓の音、聞こえる・・・。」 私が吐息混じりにそう言うと、彼は笑って何か言った。・・・しかし、接続が悪いのか何も聞こえない。 もう、おっちょこちょいなんだから・・・!!でも、そういうところが好きなんだよな、私・・・。 そんなことを考えているうちに、自分が彼女ヅラをしている気がしてきて、なんだ

          ココロトクトク~Heart sounds~

          たいにぼ、マイクラ鯖を転送しようとしたら自分が異世界に転生されてしまう(後編)

            俺は異世界を歩いていると、山に差し掛かった。  突然、泥団子が飛んできた。俺は、間一髪でかわそうとした。  「そこのお前、金目の物を置いて行ってもらおうか!」  目の前に、一人のなで肩の男が現れた。  「誰だお前!」  俺は顔にぐっちょりとついた泥を拭いながら目の前の男に問うた。  「俺はじーた。山賊のじーただ!」  なで肩の男はそう言うと、次々と地面から泥団子を手で生成し、腰にくくりつけたTIGERの水筒で少し水をかけ、丁寧に磨いてから投げつけてきた。

          たいにぼ、マイクラ鯖を転送しようとしたら自分が異世界に転生されてしまう(後編)

          たいにぼ、マイクラ鯖を転送しようとしたら自分が異世界に転送されてしまう。(前編)

           「さてと、このボタンでマイクラ鯖を転送するか。いやー、緊張するなあ。」  俺の名前はたいにぼ。今、マイクラ鯖を転送しようとしてる男だ。  「あ、今変なボタン押しちった!!」  気づくと俺は、異世界にいた。  目の前には、豚のような男がいる。異世界人だろうか?大学一年生のような見た目をしているが、一年先輩のような風格があった。  「あの、あなた、浪人してましたか?」  俺は異世界人の腕をつかみ、最大の疑問であったそれを一番に問いかけた。  「・・・っ!!」  

          たいにぼ、マイクラ鯖を転送しようとしたら自分が異世界に転送されてしまう。(前編)

          ~とある男の記憶 ~

           「ここは一体、どこなんだ・・・?」  目を覚ました俺は、見知らぬ空間にいた。むせかえるような犬の香りがする、犬の毛だらけの部屋だ。ふと足元を見やると、モップのような犬が、カーペットに身を横たえている。  「いや、俺はここを知っているぞ・・・。」  徐々に記憶を取り戻してきた。俺は○○○○。ごく普通の家庭で生まれ育ち、一匹の犬と暮らす、性欲強めの高校三年生だ。  「記憶が飛ぶなんて、俺大丈夫かな・・・?」  そう呟きながら、俺はスマホで遊ぶ戦車ゲーム、World o

          ~とある男の記憶 ~