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異国から異国へ(個人と国家(3)、2001年9月11日)
2001年9月11日ぼくの家から高校までは徒歩で30分弱。ちょうどいい運動になると、高1から歩いて通学していた。学校に近づくに連れ、自転車で追い抜いていく知り合いが増え始め、彼らが「おはよう!」「今日も徒歩だね」「遅刻するぞ!」と、三者三様の挨拶をしてくれるのが、ぼくには一つの楽しみだった。なによりの楽しみは、女子が「学校まで乗せたげよっか?」と極稀に申し出ることがあって、ぼくはもちろん嬉々として
もっとみる異国から異国へ(日本語クラス(7)、明るい友人)
明るい友人ぼくがいた頃の鄭州外国語中学校は、中等部・高等部とも、一学年5クラスであった。中等部の3年間は進学コース2、一般コース3の計5組に分かれ、ロシア語クラスの10数名は1組、日本語クラスの15名は2組に入っていた。60人いるクラスでは、10数名しかいないぼくたちは自ずと少数派となる。喧嘩でも勉強でも、団結しなければ英語クラスに太刀打ちできない。競争を煽りに煽る担任の存在もあった、いつしか、「
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