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怒る女

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この世の中、やっぱりおかしい。怒る女は嫌われがちだけど、もう別に嫌われてもいいやと思って書いた諸々です。
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記事一覧

寛容になりましょう、でいいのか/不適切にもほどがある!

寛容になりましょう、でいいのか/不適切にもほどがある!

如何ともしがたいモヤモヤを抱え、ときに我慢しきれずそれを放ちつつも、最終話まで何とか観たドラマ「不適切にもほどがある!」について。

…とは言えドラマ鑑賞中ずっと不愉快だったわけでもなく、人生の最終回が決まっていることの切なさに感じ入ったり、昭和/令和あるあるにクスリとなったり、令和にタイムスリップしていた主人公が元の時代に戻り、かつて昭和に生きていた頃には当たり前だった当時の常識に疑問を呈する場

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ふてほどは多数派の物語、だからモヤモヤするのかも

ふてほどは多数派の物語、だからモヤモヤするのかも

不適切にもほどがある!(通称:ふてほど)というドラマについて、先日「中2男子には昭和がよく見えるのかもしれないけど、わたしは絶対戻りたくないし、まじで無理」という記事を書きました。

若い頃から、数々の宮藤官九郎作品で励まされてきたわたしは、このドラマに第1話からずっと大いなるモヤモヤを抱きながらも視聴し続けてしまい、でも夫以外の周りの人々は大体「クドカン面白い!」「最高!」論者で、わたしの感じた

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「女心が謎」とか言ってる時点で女心分かってない説

「女心が謎」とか言ってる時点で女心分かってない説

この話は一般的ではないかな
たぶん伝わらないよな
でも、もしかしたら…

と躊躇しながらも、一縷の望みをかけて、今までにモヤモヤした体験や、そのときの自分の心の動きについて説明してみるときがあります。

ピンと来なくても致し方ない
なるほどねーくらいの反応かなきっと
でも万が一、共感してくれたらうれしい

そんな気持ちで話してみたとき、
個人的に最もがっかりする答えがあります。

「女心、謎だわー

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不倫と、そうじゃないやつ

不倫と、そうじゃないやつ

不倫は、関わった人全員を不幸にする。
だから不倫をしてはダメ。
ダメ、ぜったい。

確かにそうです。
不倫は、大切な人を裏切る行為。

全てが詳らかになったとき、
少なくともパートナーを傷付けるのは自明です。

どうしてそれが分かっていて
行動してしまったのでしょう。



と言いつつも、わたしはわたしの夫以外の、知り合いなり有名人なりの不倫を知っても、またそれが如何にクリーンなイメージの人であ

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中2男子には昭和、いいのかも(だがわたしは無理)/不適切にもほどがある!

中2男子には昭和、いいのかも(だがわたしは無理)/不適切にもほどがある!

違和感。

このドラマを見ながら、あ、そういうことなの?そういう方向性なの?令和のコンプライアンスめんどくさい、昭和礼賛的な感じなの?

あー…

と思いました。

家でも学校でも公共交通機関でも
ところ構わず四六時中タバコをスパスパ吸い
セクハラやパワハラが横行し
(というかハラスメントという概念が無く)
抗議すると「愛のムチ」という言い逃れが通り
声を上げる側が煙たがられ疎まれ潰される

わた

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笑ってる≠楽しんでる

笑ってる≠楽しんでる

うっかり笑ってしまったけれど
本当は嫌だった
わたしはひどく傷付いていた

…ということに、その場では気付かなくても、後から思い返して確信する瞬間って、ありますよね。

ドラマ「SHUT UP」の中で、1人の大学生がかねてより憧れていた先輩に誘われるまま性行為をしたけれども、後から性的同意について知識を得て初めて「あれは不同意だった」ということに気付くシーンが描かれていました。

憧れていたのは本

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古き良き時代、なんて存在しない

古き良き時代、なんて存在しない

昭和末期に生まれ、平成、令和と生きてきて、つくづく「あの頃はよかった」なんてのは思い込みだなと感じます。

例えば
今はコンプライアンスばかりで面倒、と嘆く人。

あなたの、他者を慮ることのない好き勝手な言動で深く傷付いてきた人たちは、今の世の方がマシだと思っていることでしょう。

あるいは
昔は社員同士の絆が深かった、と懐かしむ人。

あなたの目には入らなかったのでしょうか。
給料天引きで積立さ

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「あなたには分からない」と言われても

「あなたには分からない」と言われても

「あなたには分からない」と
言われることがあります。

たとえば

現場の苦労は分からない、とか
年寄りの気持ちなんて分からない、とか
素敵なご主人がいる人には分からない、とか。



はい。
そうですね、分かりませんね。

としか言いようがありません。
(でも言うと怒られるから黙ってる)

分かるはず、ないとわたしは思います。

わたしは、
あなたではないから。

現場経験も無いし
後期高齢者

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常に被害者、なんてことは

常に被害者、なんてことは

「趣味は、被害者ポジションの確保です。」

面接や履歴書、あるいは自己紹介、もしくはサイン帳(懐かしい)でそう書いたり言ったりしても差し支えないのではないかと思う人が、います。

***

夫に浮気されているかもしれない
夜遅く帰ってきて、御飯を作らされる
わたしは早朝に起きるからいつも睡眠不足で
土曜日出社があることを夫に言ったら
「その会社選んだの自分でしょ」と言われたの
お前ってほんとバカだ

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笑えてほんとに「よかった」の?

笑えてほんとに「よかった」の?

「改心したのかな」が口癖の人がいます。

以前はひどく感じが悪かったけれど
最近受け答えがマシになった人がいたとき

常に仏頂面だったけれど、ここのところ
愛想笑いが出来るようになった人を見たとき

取引先や社内の人など、誰か周りの人が
「(自分から見て)以前より扱いやすくなった」
とき、その人はニヤニヤと「あいつもついに改心したのかな」などと言うのです。



改心。

改心って、今までの行い

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そこに(笑)を付けるかどうか

そこに(笑)を付けるかどうか

「あの頃は、嫌な時代でした。」
という文章の最後に「(笑)」が付いているコラムを目にしました。

全体としては、以下のような内容でした。

もしこれを書いたのがわたしだったら、この文章のラストに(笑)は付けないな、と思ったのです。

***

(笑)を付けるのは
どんなときでしょう。

大ごとではないよ
真剣に捉えなくていいよ
冗談だよ
笑っていいよ
というような気持ちを表すとき。

文章に軽さを

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悪口は大体「お前もな」って思われてる

悪口は大体「お前もな」って思われてる

口を開けば悪口、って人がいます。

口を開けば悪口さんは、身近に2人います。
(多い)
そのお2人が会話し始めると、大変です。

悪口、悪口、また悪口。
よくそんなに出てくるねと感心したくなるほど、ラッシュが止まりません。

Aさんは話が長くて困るよね
Bさんは感じが悪いよ
Cさんは表面上感じいいけど腹黒い
Dさんは嘘ばかり(=勘違いが多い)

でも大抵それらの悪口は
彼ら自身にも当てはまるのです

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白々しさ許容レベルの限界値

白々しさ許容レベルの限界値

えー?何かお礼言われるようなことありましたっけ?
あー全然!そんなの、いつもお世話になってますから全然大丈夫ですよ!
何言ってんすかーあははははー
わざわざ連絡もらっちゃってすみませんでした!

ガチャ。



白々しい。

白々しすぎて途中から聞いているのも辛かった同僚の電話が、ようやく終わってホッとしたのです。

いや、わたしも大人ですから、ある程度のホワイトライはつきますよ。

うん、あれ

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ゲイを怖いと笑う人に読んでほしい

ゲイを怖いと笑う人に読んでほしい

※性加害/被害について言及しています。
 読むのが辛いと思ったら閉じてくださいね。

あいつ、そのケがあるんじゃないの?
そうだったら怖いね!
言い寄られたらどうしよう。
気をつけなきゃ。
あははははは!



シスヘテロ(と思われる)男性たちのこうした心無い会話を耳にするにつけ、「怖い」と言うくらいだから、この人たちは実際にゲイから危害を加えられたことがあるのだろうか、とわたしは首を捻ります。

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