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つくりモン

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さまざまなものの制作の記録です。
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2022年に作った/関わった本

2022年に作った/関わった本

2022年に作ったり、イラスト・デザインなどで関わらせていただいたりした本たちです(2022年刊行で、販売・頒布されているもの)。振り返ってみるととても充実した一年でした。本当にお世話になりました!

『コトニスム・ノベルシカ』

今野博信 著(一声社)
デザイン・イラスト・組版を担当させていただきました。
とある大学の男子寮で日々巻き起こるアレコレを鹿目線で語った自治コメディ。実作業は2021年

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「犬と街灯」を一年やってみた感想

「犬と街灯」を一年やってみた感想

北摂の下町・庄内で「犬と街灯」というお店をはじめて1年とちょっとが経った。金土日の、それも僕が遊びに出かけてなくて、店番できる日だけオープンするという気ままな営業スタイルだ。売っているものは、主に本。それもいろんな人が個人制作したZINEとかリトルプレスとか同人誌とかミニコミとか言われるヤツが中心。ときどき絵の展示や朗読会、トークイベントなんかもやっている。

本屋としての品数は決して多いとは言え

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同人誌メイキング『犬待荘の人々』

同人誌メイキング『犬待荘の人々』

『犬待荘の人々』という、3人の日記を集めた同人誌を作りました。けっこううまくできたと思うので、デザインのこだわりポイントをみてください。

かわいい表紙ですねー。イラストと写真は、みそみその提供です。手に収まりのよいB6サイズ(漫画単行本と同じ)で、左右幅を少し詰めてやや縦長にしました。わかりますかね。「本」というより「帳」という印象にしたかったんです。
写真に「大寺荘」とありますが、実は犬待荘と

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ネオンっぽい看板を作ってみた

ネオンっぽい看板を作ってみた

もうすぐ僕のお店がオープンする。
お店っていってもそんなたいそうなものではないのだけど、ちょっと本が読めて、変なZINEとかがおいてあって、絵とかが飾ってあるスペース。
友達にも手伝ってもらって壁を塗ったり、棚を作ったり、スペースはなんとなく出来てきた。
内装はシンプルなので、看板でちょっと目を引きたい。オシャレなバーみたいなネオンサインの看板とか作れないかな。

ってことで、本物のネオン管はさす

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SUZURIはじめて3ヶ月が経った

SUZURIはじめて3ヶ月が経った

フリーランスを名乗りはじめて早数ヶ月、収支は圧倒的赤字ですが日々楽しく描いて、作って生きています。本作りやデザインも好きなのですが、やはり絵を描くのが他のスキルと比べて比較的出力が安定している(そりゃ物心ついた時から描いてるから)ので、主にイラストレーター業を軸にしたいと思って四苦八苦しているところです。お仕事ください。

さて、そうは言ってもまだ全然営業がたりていないこともありまして、収入は安定

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文フリを僕は信頼している(第7回文フリ大阪)

文フリを僕は信頼している(第7回文フリ大阪)

やぁやぁどうもどうも。相変わらず貯金がガンガン削れていってるけど、僕は元気です。
ちょっとあいてしまったんですが、9月8日に #文学フリマ大阪 に参加してきました。
今までサンカクカンケイ(僕が所属しているひみつ結社)では何回か参加しているのだけど、個人参加は初めて。

近頃は朗読活動の方がなんだかまた楽しくなってきていて、ここいらで何か形にしとくといいなと思って朗読活動名である「未確認電波帯(略

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ここが私のアナザースカイ

ここが私のアナザースカイ

もう9年前になるか、卒論研究のために単身ドイツを訪れた。はじめての海外、2週間の旅程で毎日違う町に宿をとったので、移動は常にばかでかいスーツケースをゴロゴロ引きずってそりゃもう足取りが重かった印象しかない。今の僕なら、普段のリュックサックひとつぶんの荷物で全然乗り切れるだろう(それはそれで、少なすぎやしないかと周りの人が心配してくれるのだけど)。

そのときは美術史を学んでいたので、主に各都市の近

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場所の記憶をマグネットにする

場所の記憶をマグネットにする

先月、家族旅行で台湾に行ってきた。
夜市の食べ歩きや建て増し建築鑑賞など、台北の町歩きだけでも気軽で楽しい台湾だが、今回の旅のハイライトはランタン飛ばしだ。
台北からタクシーで1時間ほどの、十分という小さな町は、願い事を書いたランタンを飛ばす行事で有名。本番は旧正月だが、観光客向けにいつ行ってもランタン飛ばし体験をさせてもらえる。

線路を挟んでランタン飛ばし屋さんとお土産屋さんが立ち並ぶ。上げた

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島と私

島と私

世の中になんだか馴染めないということはもうどうしょうもなくて、つらいとかどうだとかという判断抜きに一生そうなんだろうなと思う。何年か前に淡路島で会った絵描きのおじいさんも、世の中に居場所が見つけられず早70年、とか言っていた気がする(ディテールは忘れた)。

今はまだある意味でマシだが、5年ぐらい前のサラリーマンなりたての頃は特になんだか周りとのギャップが辛くていろいろな想像で逃避していた。そのひ

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プロキオン

プロキオン

高校のOB展なんてもう何年も出してなかったのですが、昨年亡くなった高校の恩師と作品を並べられるのはこれが最後の機会かもしれないということもあって5年ぶりぐらいに出します。
創作のモチベーションが低い状態から展示に挑むとどうなるかというと、技法的なこととか展示空間との折り合いとかメッセージ性とかいろいろ考えるのがめんどくさいので、どうしても内向きのテーマで、極端な話自分ひとりにしかわからないような力

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