青井 らに

40代になった今だから見える世界、想い、今のわたしのリアルな本音。 大好きな音楽を時々…

青井 らに

40代になった今だから見える世界、想い、今のわたしのリアルな本音。 大好きな音楽を時々交えながら、日々の出来事や想いをつづるショートエッセイです。

最近の記事

人生で初めて地団駄を踏んだ日

「地団駄を踏む」という言葉は知っていても、 私はこれまでの人生で地団駄を踏んだ記憶は一度もなかったのだけど 先日地団駄を踏むことになった。 地団駄、踏んだことはありますか? 私は仕事中に前日に買ったケーキのことを考えていた。 帰ったら、あのいちごのショートケーキを夕方のおやつタイムに食べようと。 頭の中はいちごのショートケーキのことでいっぱい。 私が暮らしているところでは、日本のケーキが買えるのは2箇所のみ。 それも買えるようになったのはここ数年のことで 暮らし始めた頃

    • 整形疑惑

      唐突に母が言った。 「アンタ、整形した?」 「はっ????」 あまりに突拍子もないことを聞くもんだから、 思わず笑ってしまった。 母は薄笑いを浮かべながらこう続けた。 「いやーだって、アンタそんなに鼻高かったっけ?」 母は自分の鼻が低いことにコンプレックスがあり、 「もうちょっと可愛く生まれていれば…。」だとか 「もうちょっと筋が通った鼻だったら…。」とか よく言っていた。 一方、父は立派な鼻筋の通った高い鼻をしており、 姉などはそのスッとしたその父方の鼻を受

        • トキメキPart2 恋は天然美容液

          友人が言った。 「40代って恋がしたくなるらしいよ」 この友人と会ったときに、超が付くほど久しぶりにときめいた! という話をしたら、 その友人もちょうど私と同じ年くらいのときに似たような経験をしていたのを思い出した。 聞いたはなしによると、どうやら更年期に差し掛かる年齢の影響もあって この年頃に恋をしたくなるということが往々にしてあるらしい。 友人は私より数歳年上で、そうだ、確かに数年前に彼女もある男性にときめいていた。 その彼の風貌が、伸ばしたひげを三編みにしている人だ

        人生で初めて地団駄を踏んだ日

          ときめきPart1♡スピッツが沁みた日。

          それは突然やってきた。 ときめき。 彗星のように、ある日突然、スーッとどこかから 流れてきて 私の胸にズキューンと着地したのだ。 ときめいてる  初めて? 怖いくらい スピッツの「ときめきパート1」がめちゃくちゃ 心に滲みまくった、そんな話。 去年、私はある人にめちゃくちゃときめいていた。 40も過ぎて、「ときめいた」とか言うと引かれるかもしれないけれど 40過ぎても、誰しも誰かにときめく瞬間はある。 女性でも男性でも年齢は関係ない。 ときめく自由はあるよね、と思

          ときめきPart1♡スピッツが沁みた日。

          あれは私だったかもしれない

          今朝アラームの時刻よりも早くに目が覚めて そのまま布団の中でうとうとしたときに なぜか思い出した事件のこと。 2021年にアメリカアリゾナ州で起きた日本人女性が自身の幼い子供二人を殺害した事件。 https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/ce405a3b3426d4080c8e0f5948b3115e3ab2b86c これはかなりショッキングなニュースだった。 ただ、同じ海外で暮らす身のわたしとしては こうなるに至ってしまうまでの経

          あれは私だったかもしれない

          音楽とわたし。今年一番聴いた一曲。藤井風。

          普段、車に乗っているときや仕事中、ひとり旅の移動中なんかは だいたい音楽を聴いている。 どこに行くにも、私にとって音楽は必需品。 秋の夕方にロンドンからウィンザーに向かう列車から見た 夕日を受けて輝く一面のすすきの草原とか、 ホームシックになりながら、ハイドパークを歩いたときのスピッツとか 友達と海にドライブしたときのゆずの夏色とか、 どんな場面にもそのとき聴いていた音楽がともにあって、 全部、音楽と紐付いて強烈に記憶に残っている。 今年の里帰り中も新幹線や列車の中ではず

          音楽とわたし。今年一番聴いた一曲。藤井風。

          小豆 VS 甘納豆

          幼い頃から食べてきた母や祖母が作る「お赤飯」というものは 私の中では 「お祝い事やおめでたい日に食べるもの」 または 「桜色のもちもちした甘いご飯」だった。 それが、大人になり外国に引っ越してきてから現地に暮らす日本人の方が 差し入れてくださったお赤飯を食べてびっくりした。 甘くない! ほんのりもち米の甘みにほんの少しの塩味、そして甘くない小豆。 衝撃だった。 私が今まで食べていたお赤飯とは別物であった。 では、私が食べていたものはどんなだったかというと 小豆の代わり

          小豆 VS 甘納豆

          さよなら、ミッシェル。私の青春。

          最近、有名人や歌手の方の訃報を聞くたびに、 あぁ、あの方も… とすごく残念な気持ちになる。 子供のころ、母や父が有名人の誰々が亡くなったと話していても それが誰だかピンと来ない人のほうが多かった。 でも今は、歳を重ねた分、当たり前といえばそうなのだけど ほとんどが知っている人になってしまった。 アダモちゃんなんて、 ものゴゴロついてすぐくらいの時に 私が生まれて初めて生で見た有名人であった。 父が会社でチケットをもらったとかで どこかのホテルのステージ上で何やら大人を笑

          さよなら、ミッシェル。私の青春。

          久しぶりにひとり旅に出た④ほぼパンの話と古寺めぐり@尾道

          憧れだった尾道にやってきた! 限られた時間の中でどこへ行こうか。 移動が多い(それがメインでもある)旅なので、 半日しかいられないけれど、食べ歩きのYoutubeで紹介されていた パン屋さんには絶対行きたい。 千光寺もはずせない。 というわけで、答えはシンプル。 この2箇所に行く。 せっかくの尾道なのに、それだけじゃ勿体ない!と思われる方もいらっしゃると思うけれど、「無理をしない」「のんびり」をモットーにしている私には、予定を詰め込みぎると時間が足りなくて、

          久しぶりにひとり旅に出た④ほぼパンの話と古寺めぐり@尾道

          久しぶりにひとり旅に出た③ごめんね、おじさん

          10月の半ば、里帰りの途中に一人旅をしよう!という思いつきで 博多に一泊した翌朝、 新幹線で博多から広島県の尾道市へ。 外の景色をみることを楽しみにしていたけど 席の窓側にはすでにサラリーマンっぽい 人の良さそうな小柄の60代くらいのおじさんが座っていて 景色は少ししかみることができずちょっと残念だった。 しかも、窓口で指定席を購入していたので もうてっきり窓側の指定席を取ったとばかり勘違いしていた私は そのおじさんに、「すみません、そこは私の席だと思うんで

          久しぶりにひとり旅に出た③ごめんね、おじさん

          久しぶりにひとり旅に出た②福岡

          里帰りの途中に一人旅をしよう!と思い立ち、 わざわざ実家とは反対側の福岡空港に飛んだ。 そこから、本当は実家のある北海道を目指す日本横断をしたかったんだけど 日程的にも体力的にもけっこうきついかなということで 今回は、福岡から神戸まで行くことに。 夜に空港に到着してから、 身軽な旅にするために空港でスーツケースを宅配で実家に送ってから 博多駅近くのホテルにチェックインして、 夜はとんこつラーメンを博多駅の中にある ラーメン屋さんで食べた。 夜10時頃だった

          久しぶりにひとり旅に出た②福岡

          久しぶりにひとり旅に出た①

          年に一度、実家に里帰りをします。 例年なら、まっすぐに実家を目指して帰るところだけれど 疫病の影響で、以前は飛んでいた実家のあるエリアまでの直行便がいまだ再開していないので、 今回は、実家と全く反対の九州に飛んで、そこからじわじわと北上しながら 実家に帰るという予定を立てた。 実家まで直行便がない場合は、3回乗り継いで帰ることになるのだけど 博多空港に飛んで、そこからの交通費や宿泊費などのもろもろの 旅費をあわせても、実家に帰るだけの飛行機代とさほど変わらなかっ

          久しぶりにひとり旅に出た①

          ときどき雲と話をしよう

          「KANさんが亡くなって、思い出したのがこの2曲だった」 と友人からLINEが届いた。 送られてきたリンクは、 「まゆみ」と 「愛はチキンカツ」 まゆみは名曲だからわかる。 そして、愛はチキンカツは私たちの世代なら あぁ〜懐かしい!となるやつだ。 あの頃、まだ小学生だった私は やまだかつてないテレビが大好きで姉と毎週見ては大笑いしていた。 どーんなーにこんにゃくで♪ くーじーけーそうめん♪ 今でも歌えるくらいだ。 友人からは、 「愛するセツナサラダ〜♪」 の

          ときどき雲と話をしよう

          記憶が勝手に書き換えられてた件

          友人の6歳の息子が 学校の授業中に突然、熱痙攣になってしまい 救急車で運ばれて大変だった! と友人からLINEで連絡があった。 数日入院して、無事退院したと聞いて ほっとした。 一時は呼びかけても意識がなかったというから 母親である友人は気が気ではなかったと思う。 今は、やかましすぎるくらい元気になり 家の中でジャンプしたり、ドスドス騒いで 床に穴があきそうだと言っていたので 息子くん、君はもう安心だ。 赤ちゃんだったのが、すくすく育って もう6歳か。 ひとんちの子供は

          記憶が勝手に書き換えられてた件

          母の恋バナを聞いた日

          「もし、お父さんと結婚していなかったら、今頃どんな暮らしをしていたかしら…」 この言葉は実は以前にも母が言っていたのを聞いたことがある。 実家に帰省中のある日、 母は対面式のキッチンで夕飯を作り、 私は傍らのダイニングテーブルでお茶を飲んでいた。 両親はよくある職場結婚で、今年で結婚50年。 よくそんなに長く一緒にいられるもんだと、娘ながら関心してしまう。 特別ラブラブで仲良しというわけではないけれど 時々文句をブーブー言いながらも、まぁまぁ仲良くやっているように見える

          母の恋バナを聞いた日