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村上春樹

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村上春樹 ねじまき鳥クロニクル

村上春樹 ねじまき鳥クロニクル

「街とその不確かな壁」を読み終わり、なんだかむっしょーに「ねじまき鳥クロニクル」を再読したくなった私は、電子書籍を衝動買いして貪るように一気読みしました。

 村上春樹さんの書籍のなかで、私はこのねじまき鳥クロニクルが結構好きです。作品全体を通しての感想としては、掴みどころのない摩訶不思議な物語!って感じです。が、村上さんの作品には珍しく、登場人物の回想という形をとってはいるものの直接的な戦争の描

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読書感想 村上春樹 職業としての小説家

読書感想 村上春樹 職業としての小説家

 村上春樹さんのエッセイです。小説に対する彼の姿勢が惜しみなく語られています。
 まず私の率直な感想としては、ノーベル文学賞候補で世界中で本が売れまくってるのに、当人は俺様要素皆無、オラオラ気質ゼロなのだなあということです。それは彼の小説の文面からも伝わることですよね。

 そして常に客観的に物事を考える習性を身につけておられます。読書を通してあらゆる視点で物語を味わってきた経験からその習性は培わ

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読書感想 村上春樹 蛍 納屋を焼く その他の短編①

読書感想 村上春樹 蛍 納屋を焼く その他の短編①

図書館に行ったらこの本が置いてあったので、久しぶりに再読しました。
村上春樹さんの短編集です。


納屋を焼く
踊る小人
めくらやなぎと眠る女
三つのドイツ幻想  

上記五つの短編小説が集録されています。

私はこの中では
「蛍」と「踊る小人」が好きです。

「蛍」は、「ノルウェイの森」の下書き?下敷き?らしいです。

「蛍」、好きなんですよね…。
昔本屋に行くたびに立ち読みしてました。
(買

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読書感想 村上春樹 蛍 納屋を焼く その他の短編②

読書感想 村上春樹 蛍 納屋を焼く その他の短編②

引き続き村上春樹さんの短編集についてです。

その中の「踊る小人」をご紹介したいと思います。

この作品、あんまり村上春樹さんぽくないのです。(あくまで私の個人的意見です)

ホラーテイストです。怖いです。
救いようのない話です。ゾクゾクします。
でも私はこういうお話が大好物です!

夢に出てきた踊る小人に心と体を乗っ取られそうになるお話です。(思いっきりはしょってます)

奇妙な世界観のなか物語

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読書感想 村上春樹 スプートニクの恋人

読書感想 村上春樹 スプートニクの恋人

村上春樹さんの著作はどれも素晴らしいのですが、そのなかでもわたしはこの作品が特に好きだったりします。

何に魅かれるのかなあ、と考えてみたところ、相手には決して届かない思いが如実に表現されているからなのかなと思います。
村上春樹さん特有の「行き場のない思い」がとてもリアルに描かれているというか。

私自身が相手に思いを伝えることが得意な方ではないので、この「行き場のない思い」に共鳴してしまうのでし

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読書感想 村上春樹 世界の終わりとハードボイルドワンダーランド

読書感想 村上春樹 世界の終わりとハードボイルドワンダーランド

村上春樹さんの長編小説です。
5年くらい前に図書館で借りて読んで、そのあと文庫本を購入しました。

新潮文庫は上下巻にわかれているのですが、私は下巻しか持っていません。

なぜ下巻だけ購入したかというと、
多分、手元に置いてラストの部分を読み倒したかったのでしょう。

(私はミニマリストっぽいところがあり、物が増えるのが嫌なので、紙の本は本当に何度も読み返したいものしか購入しないのです)

この作

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