君主論

ラファエル・サバチニ 戯曲『The Tyrant』脚本序文

序文

 小説であれ演劇の脚本であれ、フィクションを執筆する者にはリアリティのある描写というものが要求される。それが掛け値なしの事実そのものである必要はないが、しかし少なくとも尤もらしさは必須であり、そのような説得力が欠けていれば興ざめになってしまう。歴史研究者に関しては、このような制約は課せられていないように見受けられる。「フィクション」として差し出せばあまりにもご都合主義が過ぎるといわれ、軽蔑

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君主(指導者)は、 悪しき者であることを学ぶべき

だまそうとする者は、
だます相手に不足することはないのである。
ー君主論ー

2019年7月2日(火)に、NHKクローズアップ現代+で
“老後2000万円” 将来不安につけ込まれるな! 現役世代に落とし穴も…という特集をされていた。

ちきりんさんも見ていたのだろう。ツィートされていた。
「老後の蓄えができないことが不安で、不動産投資に手を出して失敗」というよくありがちな話があったらしい。悪しき者

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マキャベリの『君主論』研究をしていて気づいてしまった、「世界史のお金の流れ」に眠る、永遠に解決しない戦争の種の話

こちらのマガジンで、「ビジネスマン必読書の『君主論』をテキストデータ分析する」という試みを連載で続けておりますが、

その過程で『君主論』の古今の解説書を図書館から借りて読みまくっている時、世界史の中のお金の問題について、実に面白い指摘を発見しました。

保守派の論客だった会田雄次さんが編集した、『世界の名著 21 マキアヴェリ』中央公論社の中の「背景解説」のページに、さりげなく、とても面白いこと

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【ビジネスマン必読書『君主論』全文を統計解析してみました】第8回:読解のキーパーソンとして出現頻度一位の「この人」の生き方を追おう!

前回の記事で、『君主論』全文中の登場頻度1位~4位の顔ぶれについての考察を行いました。

今回からはその続きとして、1位・2位を独占した「ボルジア親子」、3位のルイ12世に代表される「フランス王家」、4位の「教皇ユリウス2世」それぞれのキャラクターとポジションを詳細に見ていくことにします。

というのも、この四人の力関係がわかると、『君主論』におけるマキャベリの人物評価のスタンスもわかり、かつ、当

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【ビジネスマン必読書『君主論』全文を統計解析してみました】第7回:出現頻度から読解のカギとなる人物を考察

世界的古典のウンチクを語れる知性派オトナになりたい人の為のデータ分析と題して、マキャベリの名著『君主論』の全文を解析していくこのシリーズ、前回までの試行錯誤の末、

ついにイタリア語原版から登場人物を出現頻度で一覧抽出するところまでたどりつきました。

今回は、そのリストを見ながら、いろいろ考察をしていきましょう。

出現頻度1位は予想通りのあの人、ただし2位以下が興味深い

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【ビジネスマン必読書『君主論』全文を統計解析してみました】第6回:いよいよ結果公開!君主論内で言及されている「全人物名」を出現頻度順にリスト化!

前回の記事で紹介した工程を経て、ロウデータの中の表記ゆれをすべて修正完了しました。

・『君主論』作中でヴァレンティノ公と呼ばれている人物はすべて「チェーザレ・ボルジア」とみなし、

・「アレッサンドロ」と呼ばれている人名はすべて「教皇アレクサンデル」「アレクサンドロス大王」「ローマ皇帝アレクサンデル・セヴェロス」のいずれかに振り分け

・「フランス王」と呼ばれている人物はシャルル8世、ルイ12世

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【ビジネスマン必読書『君主論』全文を統計解析してみました】第5回:外国語マニアの腕が鳴る工程!素材データをクレンジングしていきましょう!

※第4回と第5回では、今回のデータ分析に使用したソフト、使用したロウデータの収集方法の詳細を説明しています。分析の細かい手法に興味がなく早く結果を知りたい方は一足飛びに第6回に進んでいただいて構いません

※また本記事は2019年6月18日時点での情報となります。使用ソフトのバージョンやリンク先存在確認はあくまで執筆時点での最新情報となりますのでご了承ください

前回の記事で、イタリア語原版の『君

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【ビジネスマン必読書『君主論』全文を統計解析してみました】第4回:具体的な準備手順を公開!

※第4回と第5回では、今回のデータ分析に使用したソフト、使用したロウデータの収集方法の詳細を説明しています。分析の細かい手法に興味がなく早く結果を知りたい方は一足飛びに第6回に進んでいただいて構いません

※また本記事は2019年6月18日時点での情報となります。使用ソフトのバージョンやリンク先存在確認はあくまで執筆時点での最新情報となりますのでご了承ください

世界的古典のウンチクを語れる知性派

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【ビジネスマン必読書『君主論』全文を統計解析してみました】第3回:君主論が書かれた時代背景とそれをデータ処理する意義について

ビジネスマン必読書とされる『君主論』ですが、前回の記事で述べた通り、現代日本人がいきなり読んで理解するにはいくつかハードルがあります。

最大のハードルは、これが書かれた時代背景が日本人にはなじみにくい、ということでしょう。

中世イタリアの人名が説明なしで続々登場するハードル!

マキャベリの場合は、彼にとっての同時代である中世イタリアの人名を中心に、同時代のフランスやスペイン、古代ローマ帝国や

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【ビジネスマン必読書『君主論』全文を統計解析してみました】第2回:そもそも『君主論』とはどんな本?日本でも人気って本当?

『君主論』の日本での圧倒的人気!amazonの売れ筋ランキング100を見てみよう!

「君主論はビジネスマン必読書として日本でも人気」と主張する背景として、まずはこちらをご覧ください!

Amazonの「歴史×ビジネス書」売れ筋ランキング100位を定点観測しているもの(2019/6/10~2019/6/16の一週間分)です。

ざっと見ただけでも、「孫子」とか「坂の上の雲」とか「キングダム」とかの

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