板碑

南関東の石造物⑰:龍興寺宝篋印塔(足利持氏、春王、安王供養塔)

名称:龍興寺宝篋印塔

伝承など:足利持氏、春王、安王の供養塔

所在地:埼玉県加須市上崎 龍興寺

現在は加須市となったかつての騎西町の龍興寺は、奈良時代の創建と伝わる古刹であり、古河公方とのゆかりも深く文書も多く伝わっている。

境内には、初代古河公方足利成氏が造立したと言う足利持氏、春王、安王の供養塔がある。

向かって右側の宝篋印塔(四枚目)が成氏の父である四代鎌倉公方持氏の供養塔と伝わり

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東北地方の石造物⑨:善応寺自然石板碑(蒙古の碑)

名称:善応寺自然石板碑

伝承など:蒙古の碑(伝・弘安の役戦死者供養塔)

所在地:宮城県仙台市宮城野区燕沢 善応寺

JR仙台駅から一駅の東仙台駅にほど近い善応寺には、「蒙古の碑」と通称される変わった曰くを持つ石造物がある。

東北地方によく見られる自然石板碑で、鎌倉時代中期の弘安五年銘があるが、その銘文は省書や古異体字などが多く使われており、一見すると奇妙で謎めいた感じがする。

この独特の字

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神奈川県内の石造物⑨:満昌寺宝篋印塔(三浦義明の墓)

名称:満昌寺宝篋印塔

伝承など:三浦義明の墓

所在地:神奈川県横須賀市大矢部 満昌寺

三浦氏三代の墓所のある清雲寺と大通りを挟んで向かい建つ満昌寺もまた、三浦氏ゆかりの寺院であり、本堂裏には三浦大介義明の墓と伝承される宝篋印塔がある。

墓域は築地塀で囲まれ、宝篋印塔を中心に板碑と五輪塔が両脇に建ち、宝篋印塔が義明の墓で、五輪塔は夫人の墓と言う。

三浦大介義明は、源頼朝の挙兵に同調し、石橋

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南関東の石造物⑥:山根六角塔婆

名称:山根六角塔婆

伝承など:なし

所在地:埼玉県入間郡毛呂山町宿谷

武蔵野の面影を残す埼玉県西部の毛呂山町には、六角塔婆と呼ばれる珍しい石造物がある。

中世の関東で供養塔として広く造立された板碑の一種で、緑泥片岩製の六枚の板碑を組み合わせて一つの塔婆をなしている。

一枚が破損していて現在は五枚しかないが、南北朝時代の貞和二年の銘文があり、造立年代や趣旨が判明する貴重な作例である。

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第222回 石の卒塔婆に何を想う

1、読書ノート18

南三陸の山城と石塔 (河北選書) / 田中則和 #読書メーター https://bookmeter.com/books/13196538

日頃からご指導を頂いている大先輩の労作がようやく世に出ました。

地域研究のモデルケースとして、目標にしたいこの本を今日は紹介したいと思います。

2、中世を考古学する

考古学と言えば、まだまだ縄文や古墳のイメージが強いのではないでし

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第190回 カイゼンとチョウセン

1、地域の歴史好きに何を提供するか

今の職場に入ってから公民館講座として

地元の歴史を知ろう

というような企画を続けてきました。

毎年少しずつバージョンアップしてて

最初は町内の史跡巡りからはじまって

関連のある近隣市町村の史跡まで足を伸ばしたり

土器作りなどの体験活動にも挑戦してもらったりと広がってきました。

自分で自分の仕事を増やしている感じで、だんだんきつくなってきた

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第48回ポップな考古学の楽しみ方

1、導入

昨日のnoteで

古墳クッションと縄文の文様の話をしました。

最近、縄文と古墳は中々ポップな人気があるように感じます。

縄文については

その名も

Joumon fan

というサイトがあります。

これは世界遺産登録を目指す、北東北北海道のポータルサイトの位置付けで、イベント案内や様々なジャンルの著名人の縄文への想いを込めたコラムなど、非常に興味深いものとなっています。

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