マガジンのカバー画像

たべもの。

38
おいしいものを求めて、さまよった記録です。月1回更新。
運営しているクリエイター

記事一覧

うどんに恋して

うどんに恋して

お盆に東京にいるのは変な感じである。

生まれてこの方、お盆の時期は母方の実家に毎年帰っていた。去年も行けなかったので、2年連続東京にいる。

今年も帰れなかったかという想いを抱きながら、地下鉄に乗り込んだ。

この時期の電車は空いてるかなと思ったら、そうでもない。やはりほとんどの人は帰省や遠出はせずに東京にこもっているようだ。

今回の目的は、うどんだ。

夏はやはりうどんが食べたくなる。

もっとみる
水餃子は夏に合う

水餃子は夏に合う

神楽坂に来た。

この日は夏の始まりのような空でとても暑かった。セミも鳴き始めているし、歩くたびにじわりと汗が吹き出す。

神楽坂は表通りから一歩足を踏み入れると、迷路のように路地が張り巡らされている。なかなか敷居が高そう料亭やレストランがひっそりとある。そそる小道の数々。

しかし、今回の目的は、そんな高級なお店ではなく、「台湾水餃子」である。

神楽坂駅から徒歩7分。

『フジ コミュニケーシ

もっとみる
タコスとコーラ

タコスとコーラ

タコスを食べに、中野に行ってきた。

なにを隠そうこれまでの人生でタコスを食べたことがない。同じような形態のケバブは何度か食べたことがあるが、タコスはない。

何事も経験が大事だ。食べたことがないものを食べる、これは人生の醍醐味のひとつである。タコスを食べずに死ねるか。食わず嫌いだった過去の自分とはおさらばだ。

中野駅南口から徒歩2分。線路に沿って坂道を登っていくと、『POKATACO's(ポカ

もっとみる
忘れられない味

忘れられない味

ハンバーガーを食べに行く。

去年、グルメバーガーブームが来て以来、何店舗か行ってみたが、そのなかでも松戸の「R-S」は忘れられない。何ヵ月経っても、記憶は鮮明だし、そのフォルムと味を思い出すだけで、幸福物質があふれ出す。

忘れられない味にもう一回会いに行く。そう決めた。

北小金駅で降りて、徒歩で行く。徒歩で行くと、30分くらいかかる。が、最近、散歩好きになった身としては大した距離ではない。へ

もっとみる
面白いことに出会うために

面白いことに出会うために

渋谷駅で乗り換える。

見渡す限り人、人、人。人の波とはこういうことを言うのかと妙に感心する。

今回の目的地は、吉祥寺。10年ぶりの吉祥寺である。渋谷駅内にある岡本太郎「明日の神話」をしばらく見つめ、心を落ち着かせ、迷路のような構内を抜け、京王線に乗った。

吉祥寺駅から徒歩3分「トニーズ ピザ」に到着。

アメリカンな内装に、どこかアットホームな雰囲気。頼んだのは、ピザセット(990円)。豆腐

もっとみる
わからないは可能性

わからないは可能性

和食を求めて、高円寺にやってきた。

相も変わらず、この街へ来るとキョロキョロしてしまう。コピーされたような街並みではなく、ここにしかない街並みがそこにはあるからだ。

目的の「西京漬け 魚き食堂」は、新高円寺駅から徒歩3分。青梅街道沿いにある。

お昼どきではあったが、運よく空いていた。ランチは「ひらす西京漬け」、「銀しゃけ西京漬け」、「銀じゃけ昆布醤油漬け」、あと「三点盛り定食」があった。ぼく

もっとみる
まだ出会ってないだけ

まだ出会ってないだけ

自分に合うものは、この世の中に溢れていて、それをぼくたちはまだ知らない。

高田馬場駅から徒歩10分ほど。今回の目的は、西早稲田にある「渡なべ」というラーメン屋。

佇まいは、シックである。食券機でラーメン(880円)を買い、カウンター席に着くと、すぐに到着。

濃厚な魚介豚骨スープは、好みが別れそうだが、苦みはなく、コクがある。そこに豚バラチャーシューと白髪ねぎと青ネギ。メンマは通常のものより3

もっとみる
楽しければ、それで

楽しければ、それで

年が明けて、1週間後。世界の混沌はまだまだおさまりそうにないが、ぼくは、友だちと共に日本橋に向かった。

年始に「とんかつ」を食べる。

なんとも贅沢な始まりではないか。景気づけにはもってこいの料理。スタートは華やかに、ぼくらはいろんなことに勝たなければならない。

目的のお店がある「コレド室町」は、駅から直結している。地上に出ないで済むのはありがたい。この日は最大級の寒波が近づいているとかでもの

もっとみる
選んだその先に

選んだその先に

選択とは不思議なものだ。

ひとつの選択がまったく未知のモノを見せてくれることがある。ひとつの選択がのちの選択に大きく関わることがある。また、合理的にたどり着いた選択肢がその場の思い付きで覆されることもある。

と、北小金でカツサンドを食べながら、そう思った。

しかし、本来なら、今回はカツはカツでもトンカツのはず・・・だった。時を戻そう。

遡ること2週間ほど前。都内にあるトンカツ・カツ丼を提供

もっとみる
今日が終われば、また明日

今日が終われば、また明日

はや11月。

もう2020年が終わろうとしている。今年はイレギュラーな年だったが、個人的には、ものすごく早く感じた1年だった。まだあと2か月あるが。

11月に入ると、さすがに肌寒い日も多くなり、冬の足音が徐々にこちらに近づいてきている。今日なんか、ベランダで吐く息が白かった。

「本郷三丁目」を降りて、向かうは「中華蕎麦 にし乃」だ。

行けたらいいなと思っていたお店のひとつ。こんなふうに毎月

もっとみる
気分が変われば、身体も軽い

気分が変われば、身体も軽い

千葉県の北小金に行ってきた。

目的は、グルメバーガーだ。

北小金は江戸時代頃から水戸街道の宿場町として栄えた町であるらしい。かなり先まで見渡せる一本道(小金宿通り)を松戸のほうに向かって南下していく。建物はすっかり様変わりしたが、なんとなく宿場町であった頃の面影は残っている。

途中で立ち寄った東漸寺。

門をくぐると、一気に空気が変わる。静かで自然豊かな参道。木々の合間からこぼれる日の明かり

もっとみる
人生を楽しむ

人生を楽しむ

先週は赤坂に行ってきた。

赤坂といえば、TBS。駅を出ると、すぐに通称ビッグハットといわれるTBS本社が見える。東京に住んでいながら、赤坂に降りたったことがない。あらためて、東京は知らない街だらけだなぁ、と思う。自分の行動範囲の狭さゆえだが。

今回の目的は、「Authentic」というグルメバーガーのお店。

最近、『女子グルメバーガー部』というドラマを毎週見ている。そこで出てくるハンバーガー

もっとみる
明日への活力

明日への活力

すこし歩くだけでも汗がでる。

東京は8月に入った途端、一気に夏に様変わり。あんなに曇っていた空が、いまは毎日青空だ。セミが鳴いている。日差しが降り注ぐ。夏だ。

昨日は電車に乗って、御茶ノ水駅に。

車内ですこし体をクールダウンさせて、地下から地上へと出る。当たり前だが、暑い。けど、晴れている空の下を歩くというのは気持ちのよいものだ。

御茶ノ水駅から徒歩10分。

「松記鶏飯」に着いた。目当て

もっとみる
梅雨の晴れ間

梅雨の晴れ間

先週の木曜日に、御茶ノ水に行ってきた。うどんを食べるために。暑いとうどんが即座に浮かぶ、単純な思考回路なのだ。

この日は、梅雨の晴れ間といった感じで、気持ちの良い日だった。暑いは暑いけど、木陰に入ると、途端にひんやりとして、本格的な夏の到来はまだの先のよう。

一か月に一回、友人と食べたいものを食べにいく活動をしているのだけど、コロナの影響で3月以来の開催。街をゆったりと歩くのも久しぶりだ。6月

もっとみる