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?+?=?? ナムジュン・パイク展
ワタリウム美術館で―没後10年ナムジュン・パイク展 2020年笑っているのは誰?+?=??-が開催されている。(前半2016年10月10日まで、後半10月15日~2017年1月29日)
現館長の和多利恵津子さんが「パイクを知らない世代もいるので、ワタリウムのコレクションをすべて出した。」といわれるように、幾重にもかさなる分厚いパイクを体感できる。3時間ちかくパイクに浸って美術館をでると、風景が別
ワタリウム美術館ライブ大友良英withパイク
アーティスト同士が強烈なパワーをぶつけ合うコラボに立ち会い、より深くそれぞれのアーティストを知る、という体験をした。
すでに他界しているビデオアーティスト、ナムジュン・パイクの ワタリウム美術館の所蔵展での大友良英のライブ演奏。照明は薄暗く落とされている。ゲート状に積み上げられ、ハイスピードで明滅している初期のスピーカー付きブラウン管テレビの前で演奏を始める。真上を延々と貨物列車がすれ違うガード
ワタリウム美術館 園子温展の衝撃
ワタリウム美術館が、また新たな空間を生み出した。園子温(そのしおん)展ひそひそ星(2016年7月10日まで)にはいると、狭い導入部から2層吹き抜けの空間まで50センチ角の障子に、彼が生まれた(1961年生)時代の家族が影となって映し出されている。4人家族、お父さんが子どものブランコを押し、そばにお腹の大きなお母さんが佇んでいる風景、妙にアメリカナイズされた誕生会、定形のフロアスタンド、自転車が大切
もっとみるワタリウム美術館で生まれた言葉たち
美術館で誰かと「これいいですね。」とシェアしたくなることありませんか?
生まれたての「形が定まらない感覚」を、言葉としてシェアするのが、案内役であるアートクーリエの役割かもしれない。8月初めの土日に延べ8時間ほど、ワタリウム美術館で、アートクーリエという名札をつけ、立たせていただいた。
「失礼します。アートクーリエといいますが、このフロアで一番気に入ったものはなんでしょうか?」「○○、好きです
「たどり着けないもどかしさ」をキュレーションするワタリウム美術館
ワタリウム美術館の2階は、普通は吹き抜けの大きな壁一面をつかった展示空間である。しかし2階にはいると、別の時空に抜けるトンネルがあり、それを通ると、この展示のために組まれた木製の階段と4mぐらい上のデッキが目の前に現れる。どのような展示なのだろうか?その階段を上がっていって「あっ」と思った。
3階の展示を、展示室の外側から、仮設デッキで、ガラス越しに見る仕掛けになっている。作品に近寄れないだけで
バックミンスター・フラーの「4D TIME LOCK」を解錠する
ワタリウム美術館3階にバックミンスター・フラー(1895—1983)が描いた「4D TIME LOCK」の絵が展示されている(古今東西100人展)。地球にタイムロックという看板が張り付き、砂時計が宙に浮いている、そして砂時計に、大型金庫を解錠するとき、回転して番号合わせをするツマミがついている。そして、ツマミに4Dという文字がある。フラーは「宇宙船地球号」こそが、人類がもっている最大の富(恵み)で
もっとみるワタリウム美術館が選んだ写真家たち
古今東西100人展(2015年9月13日まで)の4階に写真や映像を集めている。その中で印象に残ったアーティストを、引き続きレポートする。
アウグスト・ザンダー(1876〜1964ドイツ人)は、1911年ケルンで肖像写真のシリーズをとりはじめる。職業、民族、階級・・あらゆるドイツ人のポートレートを撮ることで20世紀という時代の真実を記録しようとした。しかし、ナチス・ドイツとは相容れなかった。彼らが
南方熊楠×中沢新一×坂口恭平×ワタリウム
ワタリウム美術館のレクチャー「南方熊楠を呼び戻す」は、熊楠のいる世界と中沢新一さんの世界観と坂口恭平さんの芸術活動をつなぐ、貴重な経験となった。(2015年7月16日、青山の建築家会館)
中沢新一さんが解く熊楠のいる世界を聞きながら、一つのことに収斂していった。「一番小さな単位である細胞一つ一つも思考していて、脳と対等に存在している。これは、粒子と全体が同じ波動で対等に存在する量子力学の世界であ
ワタリウム美術館アートクーリエ塾5日目
写真は思想家・ルドルフシュタイナー(オーストリア、1861—1925)の黒板絵である。農民や労働者など普通の人、学者たちを対象にして5000枚かいたとされ、弟子たちの努力で残された晩年6年間の1000枚の内の一つである。ワタリウムの努力によって蔵出しされた、この美しい黒板絵に挑戦してみたい。※写真=ワタリウム美術館監修「ルドルフ・シュタイナーの黒板絵」より
1921年10月9日の黒板絵のタイトル
ワタリウム美術館 アートクーリエ塾
見た目がどんなに変テコなものでもガーッっと飲み込んで消化しまう強力な胃袋をもつ和多利浩一さんと、理知的な和多利恵津子さん(それぞれが、1972年から現代アートをここで発信してきた和多利志津子さんのいいところを受け継いでおられる。)、このお二人とキュレーターの森さんを中心に、アートクーリエ塾が進められる。1日目(2015年6月13日)は主な展示の説明から。
【ヨーゼフ・ボイス】1921—1986。
ワタリウム美術館コレクション、古今東西100人展
2015年6月3日
青山・外苑前にある現代アートを発信し続けるワタリウム美術館。和多利志津子さんが、1972年以来、ここを拠点に切り拓いてきた現代アーティストたちとの交流を一気に見られるチャンスがこの展覧会。
2012年9月発刊「夢みる美術館計画 ワタリウム美術館の仕事術(日東書院)」を副読本として活用すると、和多利志津子の想い、ある時期から加わった次世代の和多利恵美子と和多利浩一の感性、そし