【napo_fitness】トレーニング総論④ 日数別!トレーニング分割法のすべて


筋トレガチ勢の人は「週○回ジムに行ってて~」という話をするイメージがあると思います。
でも「そんなに行ってすごい!というか、なんでそんなに行く必要があるの?」と感じる人が大半ではないでしょうか。

前回、筋肉の発達は「ストレス応答」だという話をしました。マメやカサブタが治るまで時間が必要なように、筋肉が発達するのにも時間がかかります。また、全く運動していない人が30分のランニングをしたら筋肉痛になりますが、普段から筋トレをしている人が筋肉に「101」の刺激を与えるのにも時間や工夫が必要なのです。
ですので、多くのトレーニーは効率良く筋肉を発達させるため、部位を分けてトレーニングしています。もちろん、その人が週に何回トレーニングする時間が取れるかによっても変わってきます。

今回は、そんな【トレーニングの分割法】についてお話していきます。


●部位について

全身の筋肉を大きく分類するとしたら、胸、背中、肩、腕、脚の5つになるのが一般的です。各部位ごとに細かい筋肉があり、人によってはこの5つから更に細かく分けることもあります。
今回はこの分類を前提にお話していきます。

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※菱形筋や前腕筋などマニアックな筋肉を鍛える人もいますが、身近であまり見たことがないのと筆者の経験がないため割愛します。
※僧帽筋上部を含めて肩とする人もいますが(肩こりの“肩”は僧帽筋上部を示しています)、便宜上背中に含めています。


●分割法

分割法は、週にトレーニングできる回数やトレーニングの熟練度、目的によって変わってきます。以下、回数別に代表的なルーティンを紹介していきます。

オフの日は適宜バランスよく取るようにしてください。
また、腹筋の日があまり入っていませんが、やりたい場合はどこかに入れてください(脚の日にやるトレーニーが多いようですが、筆者は脚の日に腹筋をやる元気がありません笑)。初心者の場合は特に意識しなくても、スクワットやデッドリフトで腹筋も十分鍛えられると思います。

小見出しが見にくくなってしまったため、最後に一覧表も用意したので併せて参考にしてください。

 ①あまり時間の取れない人向け、週1回ルーティン

  ①-1:全身

週1回の場合、1日で全身を行うことを推奨します。
例えば、週1しかトレーニングできないのに胸/背中/脚と分割してしまった場合、各部位のトレーニング頻度が3週間に1度になってしまう。これではせっかく練習したフォームを忘れてしまいますし、筋肉も育ちません。
なので、体力的に厳しいかもしれませんが1度に全身を行うことを推奨します。可能であれば、週2回はジムに行きたいです。


 ②初心者におすすめ、週2回ルーティン

  ②-1:上半身/下半身

オーソドックスなルーティンその1。
上半身の日は、胸・背中・肩をそれぞれ2-3種目程度、三頭・二頭を1種目ずつ程度です。
上半身のボリュームが多くなりすぎてしまうため、背中(特にデッドリフト)を下半身の日に充ててもよいと思います。


  ②-2:プッシュ/プル ※おすすめ!

オーソドックスなルーティンその2。
プッシュとは文字通り「押す」種目で、胸・肩・上腕三頭筋・大腿四頭筋です。
プルとは文字通り「引く」種目で、背中・上腕二頭筋・ハムストリングスです。


  ②-3:胸・背中・腕/脚・肩

山本義徳先生方式。
上半身/下半身ルーティンから、肩だけを後者に持ってきたものになります。
胸と背中は拮抗筋(後述)なため、一緒に鍛えると効率がいいです。腕を重視しない方におすすめです。


  ②-4:全身/全身 ※おすすめ!

週1回の場合、1日で全身を行うしかありませんが、週2で行えるのであれば、週2で全身行うのもよいでしょう。
全身トレーニングを行う場合、筋肉はだいたい2-3日ほどで回復するため、十分行うことができるはずです。この場合、種目は変えずに種目の順番のみを変えることで新鮮な刺激を与えることができます。
週1の項目で説明した通り、動きを覚えるためには、少しでも頻度を増やしてトレーニングしたほうがよいと思います。


 ③最もスタンダードな方法、週3回ルーティン

  ③-1:プッシュ/プル/下半身  ※おすすめ!

世界で最もポピュラーなルーティンがこれです。
プッシュで胸・肩・上腕三頭筋。プルで背中・上腕二頭筋。これに下半身を加えれば週3回のトレーニングで全身くまなく鍛えることができます。


  ③-2:胸・二頭・肩前/背中・三頭・肩後/脚・肩中

上記の変化版。
背中のトレーニングによって、二頭には既に負荷がかかっています。そのため、背中の日に二頭をやってしまうとフレッシュな状態でトレーニングできません。その弱点を補うために、プッシュ/プルではなくあえて胸と二頭、背中と三頭を同じ日に鍛えるというのがこのルーティンです。
また、前部/中部/後部に3分割できるという三角筋の特徴も活かすことができます。


  ③-3:胸・背中/肩・腕/脚 ※おすすめ!

胸と背中は拮抗筋なため、一緒に鍛えると効率がいいと2-3で言及しましたが、中級者以降にも有効です。胸と背中のトレーニングをある程度こなしてきて、肩を発達させたい場合におすすめです。


  ③-4:全身/全身/全身

初心者の場合、週2回と言わず、週3回全身トレーニングをしても構いません
この場合、マンデルブロトレーニングのように各種目の刺激を変えてみるのも手です。例えば、1日目はベンチプレスをメインでスクワットとデッドリフトは軽め、1日目はスクワットをメインでベンチプレスとデッドリフトは軽め、とするとヘトヘトになることもありませんし、常に新たな刺激を筋肉に与えることができます。
週1回3時間ギターの練習をするのと、週3回1時間ずつギターの練習をするのではどちらのほうが早く上手くなるでしょうか。なんとなく後者のような気がしませんか?


 ④弱点部位の克服に最適、週4回ルーティン

  ④-1:胸・二頭/背中/肩・三頭/脚  ※おすすめ!

週3日ルーティンの2つめを更に変化させたルーティンその1。
肩の日を新たに作ることによって、各部位への集中力を増すことができます。三頭を背中の日に回すか、肩の日に回すかは個人の目的に応じて変えることができます。
逆三角形の体型を作るためには肩が大事ですので、肩の日を作ることを重視する昨今のトレーニーでは一番流行っている分割法ではないでしょうか。筆者も今年の7月からこの分割法でトレーニングしています。


  ④-2:胸・肩前/背中・肩後/腕/脚・肩中

週3日ルーティンの2つめを更に変化させたルーティンその2。より腕を鍛えたい人向け。


  ④-3:肩/脚・二頭/胸・肩中・肩後/背中・三頭

筋トレを始めて2年くらいは一切肩トレをやっていなかった筆者が、肩を大きくするためにしばらく行っていたルーティンです。
このように、週4回にすると弱点部位を1サイクルで2回行うこともできます。


 ⑤プロボディビルダー向け?週5回ルーティン

  ⑤-1:胸/背中/肩/脚/腕

週5回やる場合のオーソドックスなルーティン。週4日に比べて、腕だけの日を作れるのが利点です。


  ⑤-2:背中/四頭/胸/ハム・腹/肩・三頭

ボディビルダーに多いルーティン。
脚を大腿四頭筋とハムストリングスで分けているのが特徴です。筋量が多い人は、脚トレを1日でやるとボリュームが多くなりすぎてしまい、しんどいためこのようにしている場合があります。しかし、大腿四頭筋だけに効くスクワットやハムストリングスだけに効くスクワットは非常に難しいため、鍛え分けるには高い技術が必要とされます。


  ⑤-3:背中・肩後/胸・腹/脚/僧帽・二頭・カーフ/肩・三頭

なかやまきんに君のルーティン。
背中の日から僧帽筋、脚の日からカーフが分割されている点に注目。かなり筋量の多い人向けで、なおかつ試行錯誤されてきたことがわかります。


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●拮抗筋を利用したスーパーセット法


「拮抗筋」とは相反する筋肉のことで、上腕二頭筋と上腕三頭筋、大胸筋と広背筋、大腿四頭筋とハムストリングス等がそれに当たります。主働筋と拮抗筋の関係は、どちらか一方の筋肉が収縮するとき、もう一方の筋肉が伸ばされながら回復するという性質があります。
つまり、ダンベルカールで上腕二頭筋を収縮させているとき、拮抗筋である上腕三頭筋は回復している状態なのです。上腕二頭筋の種目の直後に上腕三頭筋の種目を行うと、効率的に行えるということになります。

これを利用したのが、主働筋と拮抗筋の2種目を連続して(インターバルはなしで)行う「スーパーセット」と言われる方式です。具体的には、バーベルカールとトライセプスエクステンション、レッグエクステンションとレッグカール等が挙げられます。
当然ながら、大きい筋肉や高重量を扱う種目には向いていません。例えば、ベンチプレスとベントオーバーロー、レッグプレスとデッドリフト等は体力的にスーパーセットを行うのはかなりきついです。

スーパーセットのメリットは、なんといっても時短です。特に腕トレには有効ですので、是非試してみてください。


●終わりに

いろいろ紹介してきましたが、これが正解!というルーティンは残念ながらありません
各自のトレーニングに割ける日数や重視したい部位によって変わってくるため、10人のトレーニーがいたら、10種類のルーティンがあります。これを考え、実行し、結果を見るのが楽しくなってくれば、あなたも立派な筋トレジャンキーだといえます。

次回はついにお待ちかね、【初心者が選ぶべきトレーニングメニュー6選】をお送りしようと思います!


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