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遠回りの人生

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感情と思考の陳列棚。
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2022年3月の記事一覧

月舟町三部作から感じたことvol.1 ~夜と雨の在り方~

この春休みにした数少ないことの中に読書がある。

色々と読んだけれど、1番印象的だったのは吉田篤弘さんの月舟町三部作。

月舟町三部作とは、『つむじ風食堂の夜』『それからはスープのことばかり考えて暮らした』『レインコートを着た犬』で構成された小説のこと。(『つむじ風食堂と僕』という番外編もある。)

僕は『月とコーヒー』をきっかけに、吉田篤弘さんの鮮明でありながら輪郭のぼやけた世界観の虜になってし

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映画はサブスクよりレンタル派。

映画はサブスクよりレンタル派。

映画をどのような手段で観るだろうか。

サブスク全盛期の現代日本において、僕はいまだにビデオショップでのレンタルという時代遅れな手法をとっている。

そうしているのはもちろん理由がある。

✳︎

結論からいうと、映画を観ることの貴重性を保ちたいということだ。

映画を楽しむ手段の頂点に君臨するのが映画館。

巨大なスクリーンと迫力の音響設備を有する映画館で観る映画ほど素晴らしいものはない。

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noteを書き続けることに理由は要らない。

noteを書き続けることに理由は要らない。

noteを続ける理由についてふと考えた。

けれど明確な答えは見つからなかった。

✳︎

僕のnoteの形態は、知識のアウトプットや自分の作品紹介などの類ではない。

ただの趣味の記録であると同時に、極めて主観的な思考と感情の掃き溜めである。

つまり完全な自己満足であり、誰かの役に立つ情報はここには無い。

それでもnoteを書き続けてもうすぐ1年。

かれこれ80近い記事を書き、ありがたいこ

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日常の些細な選択が個人をつくる。

日常の些細な選択が個人をつくる。

タイトル通りのことをふと思った。

個人の価値観や生活様式を形成するものって、日常生活での選択の蓄積だなと。

当たり前だけれど、人はその人が経験したことしか知らない。

経験といっても、海外旅行のような壮大な経験から、昼食をご飯系にするかパン系するかといった些細なことまで様々ある。

壮大な経験は総じて個人に与える影響がとても大きい気がするが、経験できる回数は少ない。

一方、日常の些細な経験は

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冬は嫌い、春も少し苦手。

冬は嫌い、春も少し苦手。

冬がようやく終わろうとしている。

この冬は、自分が季節性うつであることを認識した上で臨む最初の冬だった。

だから悪天候に徹底抗戦して、可能な限り自分のメンタルをコントロールしようと努めた。

劣勢を強いられて鬱モードに陥る期間が2回ほどあったが、トータルで見れば善戦したほうだと思う。

なんと不毛な過ごし方だろうか。

太平洋側出身の人が裏日本に来てうつ気味になるのはよく知られた事実だが、裏日

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