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木質バイオマスエネルギー

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イトイグループで働いてみて思うこと

イトイグループで働いてみて思うこと

2021年に井筒がジョインしたイトイグループ。ホールディングカンパニーであるイトイグループHDの傘下に、イトイ産業をはじめ10社が集積していて、およそ100名ぐらいいらっしゃると聞いています。2021年末にはsonrakuもグループ入りしました。僕はいま、100%このグループにコミットしていますが、最高なカンパニーだと思っています!

本社は北海道士別市という場所にあります。旭川から北へ車で約1時

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小さな林業の輪をつなげる仕事さがし

小さな林業の輪をつなげる仕事さがし

厚真バイオマスCHPの熱利用先を探す旅が始まっている。

年末年始あたりはイチゴハウスの可能性を追いかけていた。ハウスの特徴は、冬季しか熱がいらないということだ。CHPは季節問わず24時間動き続ける。冬イチゴを狙うなら、夏に定植して秋ー春で収穫だが、熱の不要な期間が長い。そうなると、熱は大気放出される期間も長い。イチゴ栽培自体は楽しそうではあるけども。

今は、製材乾燥ができないか、という検討を始

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家庭用薪ボイラー調査結果はっぴょー!

家庭用薪ボイラー調査結果はっぴょー!

怒涛の年度末が終わり、いまは引越しに向けての準備に少し追われている年度始め。さて、昨年ゆるっと行っていた家庭用薪ボイラー調査結果をまとめてみようと思います。

ちなみに、こちらのフォームでずっと受け付けていますので、家に薪ボイラーある方はぜひ。

アンケートにお答えいただいた方は5名です。

まずはメーカーと型番。
・イソライトKS120
・長府製作所 CHS-3
・長府製作所 LHG-4000S

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MUJIの記事

無印良品ウェブサイトのローカルニッポンでの連載記事が始まりました。4回シリーズの1回目です。

今回は、諸岡若葉さん(鳥取)に書いていただき、編集は來嶋路子さん(北海道)です。まずは西粟倉の取り組みから。「バイオマスは大変だ」ということが多いですが、それでも地域の営みを続けていく手段として、必須だと思っています。

こちらからどうぞ!

旅程4日目(11/27) ウィーンエナジー見学

旅程4日目(11/27) ウィーンエナジー見学

ヘルシンキからフィンエアーで2.5時間、ウィーンへ。レンタカーを借りて、ウィーンエナジーという地域熱供給+発電事業者を訪問し、その後ザルツブルグへと3時間以上かけて車で移動。そんな1日でした。

ウィーンエナジーは、1902年創業のエネルギー供給公社です。今回の訪問で最大の会社。数百MWの発電機と熱供給を行なっていて、200万都市ウィーンの35%の熱供給を行なっているそう。ともかくでかいです。以前

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フィンランド2日目(11/25)

フィンランド2日目(11/25)

Jet Lagで寝れなかったのですが、とはいえ次の日も早朝出発。が、なんとオウル(Oulu)行きのフィンエアーが欠航になっていました。深夜に同行している沼さん(フォレストエナジー社長)が調べてくれて、ノルウェー航空に振替。助かりました!沼さんによれば、郵便局のストがあってそれに同調してのストだそうです。なるほどなあ(なんやねん)。

オウルは、ヘルシンキから車で6時間ぐらいかかるそうですが、飛行機

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フィンランド1日目(11/24)

フィンランド1日目(11/24)

関空からAY78便へヘルシンキへ。
今回の視察旅は、フォレストーエナジー社の沼社長にお世話になり、sonrakuのバイオマスマネージャーの半田くんとの3人の道中です。

到着時刻は現地の15時ですがすでに暗い。外は摂氏1度ほどで、雪は積もっていません。翌日が07:55の便でオウル(Oulu)に飛びますので、ホテルは空港近くのクラリオンホテルを予約。どうやっていくんだろうと探しましたが、結局タクシー

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EUBCE2019で感じたこと

EUBCE2019で感じたこと

EUBCE2019に参加してきました。欧州での発表は2008年のWorld Bio Energy以来ですがその時はポスターのみ。今回は分科会ですがOralがあってやや緊張。到着そうそう、写真を撮ってみる笑

で、5/27いよいよ発表です。どん!人数は20人ぐらいでしたでしょうか。今回は、日本人もいらっしゃるEU-Japanセミナーの分科会でしたので、それhどアウェイ感はなく。

写真粗めですが、撮

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「バイオマス」へのネガティブイメージ汚染

「バイオマス」へのネガティブイメージ汚染

先日、「バイオマス」やってますと言ったら、すごく訝しげな感じで「いいことなんですか?」って言われたことがあった。どうやら大規模なバイオマス発電所が急にたくさんでき、かつ、燃料が不足して海外からヤシガラ等を輸入したりしている情報をご存知で、そういうのがバイオマスと思われていたらしい。熱電併給が基本ですよ、という話はして誤解は解けました。

それにしても、これはちょっとまずい。
他にも、たとえば5/1

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宿+エネルギーは星のリゾートに通ずる

宿+エネルギーは星のリゾートに通ずる

sonrakuは、あわくら温泉元湯とmammaという2つの宿を運営しながら、バイオマス事業を展開しています。この「宿+エネルギー」という組み合わせ、実は星のリゾートさんに通じるものがあるのです。

こちらをご覧ください。https://www.hoshinoresorts.com/aboutus/

これは星のリゾートの社長挨拶や会社沿革のページなのですが、実は星のリゾートは当初旅館業と水力発電事

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韓国ボイラーメーカー Kiturami社レポ(2016年)

韓国ボイラーメーカー Kiturami社レポ(2016年)

場所:韓国南東部 慶尚北道清道(Chengdoチョンド)郡

2年前のことだが、韓国のKiturami社という大手の給湯器メーカーに視察に行ったことがあって、そこで製造していたバイオマスボイラーのことについて改めて記しておきたい。バイオマスの家庭利用について、1つのヒントになるかと思い。ちなみに、撮影は禁止であったため、写真はないんです。

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こらFIT(固定価格買取制度)!!

こらFIT(固定価格買取制度)!!

バイオマスエネルギーの観点から、FIT制度のおかしさについていくつか述べさせて。FIT制度とは、20年間固定の価格で電力買取ますよ、という再エネ推進のための制度。(以下、資源エネルギー庁ウェブサイトより抜粋。https://goo.gl/nH5FXS

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日本でバイオマスが広がらない理由

日本でバイオマスが広がらない理由

その理由はいくつもあるけど、最大の理由は家庭に広まっていないことだと思う。

たとえばヨーロッパでは、バイオマスエネルギーの最終消費量のうち、住居の熱需要がもっとも多く38%、続いて製造業19%、交通13%となっている(2015年実績、AEBIOM)。日本で普及している木質バイオマス発電(発電のみ)は6%でしかない。オーストリアでは20-30kWという家庭用小規模ボイラーが主流だったり、デンマーク

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バイオマスが家庭に広まらない理由

バイオマスが家庭に広まらない理由

1)儲からない
まずこれ。事業者目線としては、戸建住宅に導入するとなると、便利+メンテナンスフリーな設備がよいわけです。そしてエネルギーは燃料価格が安い。バイオマス設備は、化石燃料に比べてインフラが整っていないために、販売や燃料供給についての商流ができておらず、メンテナンスもそこそこ必要です。にもかかわらず、燃料価格も安かったら事業者としてはきつすぎます。ですから売りません笑

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