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新潟県長岡市(旧栃尾市)出身。出版業界で仕事をしてもうすぐ30年。 出版不況が始まった…

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新潟県長岡市(旧栃尾市)出身。出版業界で仕事をしてもうすぐ30年。 出版不況が始まった頃から雑誌編集者となったため、手がけたものが売れた経験はほとんどない。 編集長を務めた雑誌をすべて廃刊させたことを機に、会社を辞めてフリーライター・編集者として独立。

最近の記事

チープでメモ的な勝手に哲学 #006

ミュージシャンでは岡村靖幸が一番好きである。 そういうと、概ね失笑を買う。 なぜなんだ? なぜ、バカにするような目で見られるのか。 高校生の頃からずっと思ってきた。 でも、なぜ自分は岡村靖幸が好きなのだろう。 これまで「好きなもんは好きなんだから、そこに理屈なんぞねえ!」っていう、 考えることを放棄したい時に使う常套句でゴマかしてきたことを ちょこっと哲学してみる。 岡村靖幸は自分が初めて「こいつは本物の『アーティスト』だ!」と感じた人だった。 それは覚えている。

    • チープでメモ的な勝手に哲学 #005

      LGBTQ +に関心をもつようになったのは いつからだろう。 ここ10年くらいか。 いや、そうじゃないな。 正確にいうと、性別が2つだけではないというような感覚が芽生えたのは もっともっと前だった気がする。 いつだったろう? 記憶をたどってみる。 頭に浮かぶ風景は保育園と そのすぐそばに住んでいた、確か「じゅんや」という名前の子の家。 「じゅんや」はきつめの天然パーマが印象的な『男の子』だった。 でも、トイレでは立ちションをしなかった。 スボンもパンツも全部脱い

      • チープでメモ的な勝手に哲学 #004

        伊丹十三という人は不思議である。 自分を惹きつけて止まない。 ずっと憧れ続けている人だ。 だが、自分が伊丹十三のどこに魅了されているのかがわからないから 不思議で仕方ない。底が知れないと言ってもいい。 知識と教養の圧倒的な量と同時に 広く深く無限に湧き出るクリエイティブな能力を合わせもつ。 しかも、それが見事に融合され、何倍にも増幅している。 それが自分を惹きつけているもののような気がするが どうもはっきりしない。 ただただ不思議な感覚と感情を伊丹十三に対して抱いて

        • チープでメモ的な勝手に哲学 #003

          急に、本当にいきなり好きになった人がいる。 柴田聡子さんだ。 もう10年以上も前にデビューしていたようだが まったく知らなかったアーティストだ。 たまたまSNSで「ユリイカ」の最新号についての情報が流れてきて それが柴田聡子さんの特集だということを知った。 いつもなら「ふーん。知らない人だな」とスルーしているのに その時は「あれ? なんかすごく気になるんだけど」と 「柴田聡子」で検索を始めていた。 まだ、曲も聴いていない。 なのに、もう好きになっていた。 すごく、

        チープでメモ的な勝手に哲学 #006

          チープでメモ的な勝手に哲学 #002

          神保町はけしからん街である。 そして、罪つくりな街だ。 勤務した先が神保町にあるため、 これまで「わざわざ、特別に、時間をつくって足を運んでいた街」が 平日の朝から夜まで過ごす場所に変わった。 その変化から、まだひと月半である。 にもかかわらず、この街で買った本の総額は8万円を超えた。 これでランチにラーメンやカレーをはじめとする「神保町グルメ」などに 手を出してしまうと散財どころでは済まなくなってしまう。 仕事終わりに「ちょっと飲んで行きますか!」なんてやり始めたら

          チープでメモ的な勝手に哲学 #002

          チープでメモ的な勝手に哲学 #001

          「真面目な人が『ストレス』になるとき」 ありますよね。 真面目の押し売り。 真面目の自己主張。 真面目の武装。 もう、「真面目しか勝たん」「真面目最強!」「真面目が正義!」という態度が、ただの嫌がらせでしかない時が確実にある。 真面目に生きていれば必ず報われるって、本当なのかな? 50年以上生きていたけど、そんな実感はほとんど得たことがないよ。 真面目に不真面目って、猫の怪盗も言ってたけど、 要は真面目ってつまんないんだよね。 そう、真面目な人間って全然面白くない

          チープでメモ的な勝手に哲学 #001

          #010_方向転換は突然に 〜俺は仮面ライターになる!〜

          もう2月も終わる。 先月、大好きな大相撲も初場所も終わってしまった。 しかし、今場所の千秋楽は良かった。 久々に本当に見応えがあって、観終わった時は心地よい疲労感が充実感となっていた。 あぁ、なんて素敵な言葉だろう。千秋楽。 楽日という言い方も粋な感じがして好きだ。 幼少期からテレビ観戦し続けている大相撲。 去年会社を辞めてから3場所目だから、 無職歴も半年に差し掛かっているということだ。 大好きな相撲の話はまた別の機会するとして、 相撲はシンプルで奥が深いところが

          #010_方向転換は突然に 〜俺は仮面ライターになる!〜

          #009_廃刊は誰の責任か?

          まだ新年がはじまって半月なのに いろいろなことがありすぎて、まったく処理ができていない。 特にここ一週間でいろいろあった。 その中で自分的に重く受け止めた案件が 「編集長をしていた雑誌の廃刊」 実質的には昨年の初夏に決まっていたことだ。 それがヒキガネとなって自分は退職したわけだが、 会社の意向でオフィシャルにはしていなかった。 そしてついに、オフィシャルにするタイミングが来たというわけだ。 それはつまり、 「今まで誤魔化していましたが、 我が社は相当落ち目になってい

          有料
          300

          #009_廃刊は誰の責任か?

          #008_本当にどうにもならないことは確かにあって、それ以外はなんとかなるということ

          くそ! まだ、北陸地方の地震が続いている。 しかも、昨日は生まれ故郷がピンポイントで大きく揺れた。 一体何に許しを乞えば、地震はおさまるのだろうか? 生来の気の小ささゆえ、 いろいろと策を講じて、無理難題をどうにかごまかしながら なんとかしてきた。 自分が起こしたトラブルの現場から トンズラこいたことも一度や二度じゃないが なんとかなった。 昨秋、退職代行を使い突然出社せず、 会社の面々に多大なる迷惑をかけたが 自分がいなくなったくらいで会社は潰れやしない。 (本

          #008_本当にどうにもならないことは確かにあって、それ以外はなんとかなるということ

          #007_50代無職がどうのこうのと言ってるオレ、ちっさ過ぎる!

          地震・雷・火事・親父。 怖いものを表現するときの古典的な言い方。 でも、この表現が意味しているところは、もう一つあると思う。 怖いものの順番も示しているということ。 地震はやっぱり怖い。とてつもなく怖い。 自分が生きてきた中で、阪神・淡路大震災があり、 実家のある新潟で中越地震があり、 東日本大震災があり、熊本地震があり、 そして元日の北陸地震があった。 たまたま、本当にたまたま被災地に自分がいなかっただけ。 だからこそ、痛感するのが、 いつ何が起こって人生が急

          #007_50代無職がどうのこうのと言ってるオレ、ちっさ過ぎる!

          #006_無職50代で新年を迎えるという新感覚をどう受け止める?

          2024年になりましたね。 社会人になって初めての経験です。 無職の状態で新年を迎えること。 素直な気持ちを吐露すると 自殺したいくらい自分が嫌に、世の中が嫌になって、 自暴自棄で誰彼かまわず傷つけてしまいそうな一歩手前です。 世の中、バカでクズで頭が悪かろうと、 どんなに嫌な人間だろうと、 金を持っているヤツが勝ちだって見切りをつけた人が その復讐で無差別殺人みたいな犯罪を犯すケースがありますが、 今ならその気持ちがわかっちゃうような気がするくらいです。 ヤベエぞ

          #006_無職50代で新年を迎えるという新感覚をどう受け止める?

          #005_無職で年越しを迎えることに、変に興奮している50代オヤジの脳内

          フリーライター・編集者として独立しました! と、いろいろなところで宣言してみました。 そうすれば、長く続けてきた会社員という身分と決別できるかなと思ったからです。 要は、本当にフリーでやっていくことに覚悟も自信もない自分を なんとか奮い立たせ、変えていきたいと思ったのです。 しかし! 自分で自分が嫌になるくらい、 口先だけの塩っぱい輩であることが次々に露呈され、 それを受け入れるのがキツい状態になっております。 もうちっと、できるやつだと自己評価をしていましたが こ

          #005_無職で年越しを迎えることに、変に興奮している50代オヤジの脳内

          #004_「社長はちっとも偉くない」と50代でやっと気づいたスットコドッコイな自分

          「この唐変木! おたんこナス! 田吾作! スットコドッコイ!」 自分に言ってやりましたよ。 なんでかって、やっと気がついたからです。 社長なんて、これっぽっちも偉くなんかない とわかったんです。 52歳の誕生日まで一ヶ月を切った、ある日に。 私はこれまで6社で働きました。 その中で疑うことなく思っていたのが 「どんな零細企業だろうが社長は偉い人」 ということでした。 社長の言うことには、無条件で従うのが会社員だと思っていたので 今考えれば、理不尽極まりない、頭が悪

          #004_「社長はちっとも偉くない」と50代でやっと気づいたスットコドッコイな自分

          #003_50代オヤジの「退職代行」後の責められ方

          しっぽを巻いて逃げる、という言い方がありますが 50代の自分が「退職代行」で強行突破したことに対する周囲の反応は、 まさにそれでした。 というのも、自分が役職者だったためです。 それもまあまあ上の方の。 逆の立場になって考えればわかります。 50歳を過ぎた部長クラスの大人が、 ある日突然、会社に来なくなる。 しかも、会社に辞めますと言うのが自分じゃ嫌だから、 弁護士に代わりにやってもらう。 しかも、担当していた仕事について何一つ引き継ぎもせずに、 荷物も全部置き去りにして

          #003_50代オヤジの「退職代行」後の責められ方

          #002_Z世代の方法で退職した50代オヤジの赤っ恥

          50代になって仕事を辞める人は どんな形で会社を去っているのでしょうか? 独立して商売を始めようという人は その前途を応援されたりしているのかもしれません。 部下に慕われていた人は 互いに涙を流しながら別れたりすることもあるでしょう。 しかし、自分は「退職代行」を利用し、 いきなり出社しないという方法を選びました。 「退職代行」を知ったのはテレビ番組でした。 近年、就職したばかりの若者、つまりZ世代は 仕事や会社に対する意識が大きく変化し、 自分の基準に合わないと判断

          #002_Z世代の方法で退職した50代オヤジの赤っ恥

          #001_50歳を過ぎてから「自分は会社勤めに向いてない」と気づいて、フリーで働き始めた猫オヤジの話

          みなさん、はじめまして。 配偶者と息子2人、そして保護猫2頭と暮らしている、 かなり自分勝手な50代野郎です。 コロナ禍が落ち着いて、「さあ! これからだ!」って時に もうすぐ30年になろうかという会社員生活から ドロップアウトしたオッサンでもあります。 辞めたのは2ヶ月前。 辞めた理由は、ただの不満です。 経営者への、他部署への、同僚への、部下への不満。 要は一緒に働いている人たちへの不満という よくある、つまらない理由です。 つまらない理由だけに、周りの人からは 堪

          #001_50歳を過ぎてから「自分は会社勤めに向いてない」と気づいて、フリーで働き始めた猫オヤジの話