山下健一

音楽、本、映画、旅、バイク、カメラ、居酒屋 etc.… の話。昭和生まれの遊び人が語る…

山下健一

音楽、本、映画、旅、バイク、カメラ、居酒屋 etc.… の話。昭和生まれの遊び人が語る、愛しき70年代のあれこれ…

マガジン

  • 原付ライダー青春グラフィティ

    2スト原付バイクが輝いた愛しき70年代 の記録

  • 旅が教えてくれたこと 1983年夏、ニューヨーク…

    僕の20代から50代までの旅の記録

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本好きが語る読書ライフ ~「速読」「多読」を巡って…

■本が好き!  僕は本を愛している。読書が大好きだ。本を読むことで新しい知識を得られることが楽しいし、何よりも本の中で紡がれる物語を味わう時間が好きだ。本を読んでいる時間、活字に没入している時間はとても幸せだ。だから僕は、「多幸感を味わう」ためにたくさんの本を読む。あらゆるジャンルの本を読む。純文学(小説、散文、詩歌等)、文学評論、自伝、ミステリー・ハードボイルド、ノンフィクション・ドキュメント、旅行記・探検記、思想家・科学者のエッセイ集、歴史・哲学・経済学・文化人類学

    • ロックとカントリー ~若い頃はカントリーに興味がなかったのに…

       僕は、こちらの記事で「アメリカン・ルーツ・ロック」が好きだ…と書いたが、実はルーツ・ロックというジャンルの音楽に本格的にのめり込みレコードを買い漁るようになったのはかなり後のことで、社会人になって30代を過ぎてからだ。そして、それは60代になった現在も続いている。ただし、ルーツ・ロックという音楽ジャンルには厳密な定義があるわけではないようだし、このジャンルに属するミュージシャンが誰と誰なのかも特に決まっているわけではないだろう。なんとなく、集めたアルバムや日常聴く音楽の多く

      • ロック喫茶があった時代

        ■ロック喫茶とは?  昔、…1970年代~80年代にかけて全国各地に「ロック喫茶」なるものが存在した。ロック喫茶がいつ頃生まれ、いつ頃消えていったのかは知らない。僕がロック喫茶によく通っていたのは高校2年~大学1年にかけての頃で、つまり1972年~1974年という時期だ。高校時代は名古屋で、大学に入ってからは東京の店に通った。  ロック喫茶は、当時たくさんあったジャズ喫茶とはある種対極の存在だった。ジャズ喫茶が静かに音楽を聴く「大人の空間」「気取った空間」であったのに

        • 昔のコンデジで遊ぶ(3) ~2011~2012年頃に発売された激安コンデジを試す…

          ■2011~2012年頃のコンデジ市場  「昔のコンデジで遊ぶ」シリーズの3本目の記事である。今回は少し趣を変えて、手持ちの古いコンデジの中から「発売当時の価格が激安」の製品に絞って、撮影テストをしてみたい。  本稿を書いている2024年現在、APSサイズや1インチなどの大型センサーを搭載した高級コンデジや、防水・防塵を強化した特殊用途、そしてレンズ交換式のミラーレス以外に、デジカメの新製品はほぼ売られていない(中華製品やトイデジライクな製品を除く)。国産メーカーの普

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        本好きが語る読書ライフ ~「速読」「多読」を巡って…

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          ピルクルとトランプ

           僕はここ数年、毎日風呂上りに乳酸菌飲料「ピルクル400」を飲んでいる。ピルクル(日清ヨーク)は「ヤクルトの廉価版」のように思われがちで、実際に販売価格にはかなり差がある。僕の場合は、別に安いから飲んでいるわけではない。たまたま同居人が購入してきたピルクルが冷蔵庫に入っていたので、なんとなく飲み始めただけだ。毎日飲むようになってしばらく経ったある日、「やっぱりヤクルトの方が美味しいのでは?」と思い、自分でヤクルトを買ってきて飲んでみた。微妙に味が異なるのだが、ピルクルに慣れて

          ピルクルとトランプ

          見たくても見れない、あの映画 ~DVD化されないから余計に見たい…

           僕は映画が大好きで、中でも1960年代末~70年代のアメリカン・ニューシネマに大きな影響を受けた話は、既にnoteにアップした各稿で書いている。それらの映画については、機会があれば順次書いていくつもりだ。  一方で、かつて見た1960年代末から1970年代に封切りされた映画で、自分の中では「この映画はいい」と力説するほどではないが、なんとなく懐かしく思い出され、もう一度見てみたいという映画がいくつかある。それらの映画のうち、もう映画館で2度と上映されることもなく、TVでも放

          見たくても見れない、あの映画 ~DVD化されないから余計に見たい…

          昔のコンデジで遊ぶ (2) ~たまにはスマホではなくコンデジで撮ってみよう…

           前稿「昔のコンデジで遊ぶ (1) ~15年以上前のデジカメの使い途を探る… 」を書いた後に、このnoteで「昔のコンデジ」「古いコンデジ」で検索してみたら、たくさんの記事がヒットした。いろいろと読んでみたが、古いコンデジを使うことがけっこう流行ってるらしい。中でも、意図的にCCD搭載機種を選んでその発色を楽しんでいるデジカメユーザーが多いことに驚いた。いや、オールドコンデジがちょっとしたブームになっているなんて、全く知らなかった。かつて長くデジカメサイトを運営していたが、こ

          昔のコンデジで遊ぶ (2) ~たまにはスマホではなくコンデジで撮ってみよう…

          昔のコンデジで遊ぶ (1) ~15年以上前のデジカメの使い途を探る…

           ここのところ古いデジカメ、しかも古いコンデジを時々持ち歩いて写真を撮っている。使っているのは特に「高級コンデジ」と呼ばれたジャンルの製品ではない。ローエンド製品でもないが、ハイエンドでもない。まあごく普通の価格帯で売っていた昔のコンデジだ。 ■写真マニアに見られたくない  写真を撮ることが好きな僕は、普段はスマホで撮っているだけだが、たまに無性にカメラで撮影したくなる。日常の散歩時に、月に2~3回ぐらいはデジカメを持って歩く。しかし、最近はミラーレスを持ち歩くのが重く感

          昔のコンデジで遊ぶ (1) ~15年以上前のデジカメの使い途を探る…

          「象の仔」の思ひ出

           かつて池袋の北口に「象の仔」という小さな喫茶店があった。  昭和30年代に開業した、池袋でも最も古い喫茶店のひとつだったらしい。ケーキが美味しいことでも知られていた。  1990年代のいつの頃からか、その「象の仔」は「街角」という名前に変わった。僕が知る象の仔の時代から街角の時代にかけて、切り盛りしていたのは簑島紀男さんと奥さんの明美さんのお二人である。  僕が池袋北口の象の仔に毎日通い出したのは、1984年からである。独立起業して池袋西口にオフィスを借りた年だ。オフ

          「象の仔」の思ひ出

          モノを書く道具(2) ~1990年代の「駄文書き散らし生活」

           前稿(モノを書く道具(1) ~僕の「駄文書き散らし生活」の変遷)で、1980年代から1990年代初頭までの「モノを書く環境・道具」について書いたので、それ以降の話、つまり1990年代半ば以降の話を書こう。およそ30年前の話である。 ■ガリ版から活版印刷へ  ところで、還暦を超えている僕の世代は、商業印刷の主流が活版だった時代を知っている。活字を拾って版を組む現場を見ているし、4号、5号という活字サイズや、組版時の文字間隔調整に使う「クワタ(quad)」や「スペース(sp

          モノを書く道具(2) ~1990年代の「駄文書き散らし生活」

          モノを書く道具(1) ~僕の「駄文書き散らし生活」の変遷

           「読む(読書)」ことの話を書いたので、今度は「書く」ことの話を書こう。まずは40年以上前、1980年代半ば頃の話からだ。 ■Ubuntu(linux)+テキストエディタ  さて、このnoteに投稿している皆さんは、いったいどんな道具を使って文章を書いているのだろうか? 推測に過ぎないが、ボリュームのある長い文章、作品をたくさん書く人はパソコンとワープロソフトを使っている例が多く、短めの文章、雑文を投稿している人はスマホやタブレットで書いている例が多いのではないだろうか。

          モノを書く道具(1) ~僕の「駄文書き散らし生活」の変遷

          えろいおんな

           我ながら妙なタイトルだが、要するに「エロい女」の話である。ただし、均整のとれた身体を持つグラビアアイドルの話でもなければ、セックス絡みの話でもない。いつものように酒を飲みながら書く、とりとめのない退屈な駄文になると思うが、僕にとっての「エロい女」の話を語ろう。「老いの繰り言」ならぬ「老いの戯言」である。 ■山梔(くちなし)  先日いつも通り書店を徘徊していたら、文庫本コーナーに平積みされている野溝七生子の小説「山梔(くちなし)」を見つけた。版元はちくま文庫だが、自分

          えろいおんな

          人種差別を含む社会問題を考えるきっかけ ~子供の頃に読んだ優れた「児童文学」

           この年末から年始にかけて、「人種差別主義者たちの思考法―黒人差別の正当化とアメリカの400年」(ケンディ・イブラム:光文社)を読了した。内容について触れる前に、書籍自体について一言。B5版で664ページ。ともかく重くて大きい。巨大な本である。手に持って読むにはとてつもない体力を必要とする。もっと版を小さくして上下巻の分冊にできなかったのだろうか?  この本の内容だが、「…黒人はいかなる論理で『劣った人種』とされてきたのか。政治・経済・文化的な利己主義から、またときに『性』が

          人種差別を含む社会問題を考えるきっかけ ~子供の頃に読んだ優れた「児童文学」

          多読の方法 ~多読のための環境を整える

           本稿では僕が実践している「多読の方法」「多読環境の作り方」について書こうと思う。実践している…とは言っても、別に強く意識してやっているわけではない。昔から習慣になっている日常の読書行動をそのまま紹介するだけだ。先に断っておくが、「多読のすすめ」なんてものを書くつもりはない。僕自身は月間30〜50冊、年間500冊以上の本を読む「多読家」で「乱読家」であり、それが自分の人生を楽しく豊かにしてきたと思っているが、万人が僕と同じであるとは全く思っていない。しかし、本をたくさん読みた

          多読の方法 ~多読のための環境を整える

          真夜中のカーボーイ ~いつか見たアメリカの光景

          ■アメリカへの憧れ  「アメリカ」という国の存在は、僕らの世代にとっては「愛憎半ばする」部分があった。  1978年に芥川賞を取った村上龍「限りなく透明に近いブルー」は、1970年頃の福生の米軍ハウスが舞台となっている。そこで描かれた「ドラッグとセックス」は、「サマー・オブ・ラブ」に始まるヒッピー文化が最も早い段階で日本に具現したエリアとしての米軍基地周辺の存在を知らしめた。1970年頃は福生や入間など米軍基地周辺に大瀧詠一や細野晴臣、小坂忠など多くのミュージシャンやクリ

          真夜中のカーボーイ ~いつか見たアメリカの光景

          70年代から続くファッションの話

          ■アメリカントラッドの呪縛  僕は格別おしゃれな人間ではない。着るモノにお金をかけることもしない。でも着る服に対するこだわりは少しだけある。例えばユニクロや無印良品などファストファッションの服、特にアウターウェアは、どうしても着る気になれない。価格と素材や縫製を見る限り別に悪くはないと思うし、デザインもベーシックなものが多く、特に欠点はない。でもヒートテックなどの下着やソックス以外は、実際に買って着ようとは思わない。そしてもっと嫌いなのがゴルフウェアだ。ゴルフウェアを普段

          70年代から続くファッションの話