BiblioGames(古瀬和人)

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マガジン

  • ボドゲ作りのために読んだ書籍

    ボドゲづくりのために読んだ書籍 ・ゲームデザイン ・批評論 ・哲学(ゲーム、映画等を哲学や美学の観点で考えた物) ・経済学(主に入門書)

  • ボドゲのゲームデザイン

    ボードゲームのゲームデザインについて ・ゲームメカニクスの分類 ・ゲームジャンルの分類 ・ゲームを作るうえで考えるべき事 を書いていきます

  • 拡大再生産について考え中

    拡大再生産について、 大抵一個のゲームを取り上げて自分の遣りたい事、 ゲームの紺瀬ぷtになりそうなものを洗い出しています。 考えながら書いているので結論が出ていない事があります

  • 自作ゲーム

    私の考えたボードゲームです。 無料で遊べるゲームもあるのでぜひ、プレイをお願いいたします

最近の記事

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パタパタ紙ペン説明書【ゲムマ2023秋 チャック袋横丁22】

パタパタ紙ペンの説明書はこちらです また、ルール説明用のスライドも用意いたしました。 通販実施中 メロンブックス様にて取り扱い中です。 https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2260157 レビュー等 説明書更新履歴 2023.11.28 フォアシュピールでゆっくりプレイされた方の方が評価が良かったため 推奨プレイ時間を10~20⇒20分へと変更いたしました 2023.11.12 コ

    • 【ゲームデザイン】ルールは勝者や敗者に味方する。でも作者は公平でありたい

      ”誰か”の味方になるルールとそれを避けたい開発者 ゲーム制作中、ルールは様々な理由でゲームに採用される。 流石に全部は書ききれないが例えば下記のような思惑である。  しかし、採用されたルールの側はそんな私達の考えなんて知ったこっちゃない。ルールはあなたの採用理由通りにではなく、その”特性”の通りに動く。仮にあなたの採用理由通りの仕事をしてくれたとしても、その裏で別の特性を発揮している事はありえる。  特性にはいろいろなものがあるが、今日は「暫定的な勝者」、「暫定的な敗者」の

      • TCGのメカニクス① 戦闘相手の指定

        はじめに ゲームメカニクス大全あたりを参考にしつつ、ゲームメカニクスの整理をしている。  TCGに関しても似たような事を行っているが、ボドゲ以上に進捗が良くない。プレイ済み作品数が圧倒的に少なく、過去作品を触れないのでどうしても書いていて自信が無い。  具体的な解説ができるほどわかっているわけではないけれど、一旦分類だけでも公開してみる事にしました。  もし、この枠組みの外にあるようなメカニクス(≒ルール)を知っている方が教えていただくと助かります  今回は戦闘相手の決

        • プレーヤーの『リアクション』を生成するルール集【ライトなカードゲーム編】

          前書き 普段と違い、ゲームのメカニクス(≒大枠)の話ではなく”細かい実装”部分の話。  短時間で終わる軽いゲームの場合、『このゲームはどうやって人の心を動かすのか?』を意識して作っていきたい。  作っていきたいんですが、テストプレイ時はつい頭でっかちになり「カードごとの強さのバランス≒公平性」の話をしてしまいそうになる。(意識して踏みとどまっているけど。)  自戒も込めて、自分が良いと思っている「考えどころ」ではなく「リアクション」を生むためのルールとそれが良いと思う理由に

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        パタパタ紙ペン説明書【ゲムマ2023秋 チャック袋横丁22】

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        • ボドゲ作りのために読んだ書籍
          3本
        • ボドゲのゲームデザイン
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        • 拡大再生産について考え中
          8本
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          【拡大再生産研究⑧】”拡大再生産”を2つに分けて考える【まとめ】

          ゲムマ出展等のため1年間が空いてしまった。 一回まとめを書いて置きたいと思う。 拡大再生産の大分類 拡大再生産はあまりにも多くのゲームに再利用されている。 拡大再生産自体を魅力としてゲームを場合、拡大は”積み重ねた結果の一喜一憂”である。  今までの記事で紹介してきたゲームだと『街コロ』や『クァックサルバ―』、『宝石の煌めき(水平戦略)』がこれに当たる。  まだ紹介できていないが、『ギズモ』等のカードの効果が劇的に連鎖していくようなエンジンビルドもこれに当たると思う。

          【拡大再生産研究⑧】”拡大再生産”を2つに分けて考える【まとめ】

          フォアシュピール(11/23)合同出展いたします

          出展情報  フォアシュピール2023秋は落選してしまったのですが ゲームNOWA様のご好意により合同出展させていただく事となりました。  ブースでは以下の3つのゲームを試遊可能です。   ゲームNOWA様の、MAKE10、ビンゴテン   BiblioGamesの パタパタ紙ペン (イベントの趣旨の都合上、販売はありません。) 参加にはチケットが必要となります  皆様に試遊していただけることを楽しみにしております パタパタ紙ペンの宣伝 以下のtweetでプレイ中の動

          フォアシュピール(11/23)合同出展いたします

          【自己紹介】Biblio Games

          サークル方針 新しい体験に出会った時の驚きと「どう考えればいいんだろう?」と皆で口にしながらのゲームプレイを最もよい体験として目標に掲げ  ・新しいメカニクス/体験の提示  ・既存のゲームのメカニクスやその楽しみ方の提示/言語化 を行っている個人サークルです。 最低限の客観性は持ちつつも  ・世界観の体験 より ゲームコンセプトの体験  ・データ解析/最善手追及 より メカニクスへの考察  ・メカニクスを複数組み合わせた重厚なゲーム より    メカニクス1本に絞った

          【自己紹介】Biblio Games

          【競りゲー】『相場観』という言葉に頼らず言語化してみた

          前書き 「競りゲームは難しい」とよく言われる。 そしてその理由として「相場観」という言葉が良くも悪くも便利に使われているように感じる。  今日は相場観 という言葉に頼らずに競りゲーについて感じている事、考えてきた事を言語化していきます。  前半はできる限り客観的に、後半に関しては次回作に向けたコンセプト作りと過去作の振り返りを兼ねてかなり主観的に書いていきます そもそも「相場観=公的価値」が問われているゲームは少ない そもそも、『相場観の有無』という要因は”大敗をした人の敗

          【競りゲー】『相場観』という言葉に頼らず言語化してみた

          【ゲムマ秋 チャック袋横丁22】パタパタ紙ペン頒布します

          ゲームマーケット 2023秋 土曜日(12/9)当選いたしました。 パタパタ紙ペンで参加いたします。価格は1000円となります。 現在予約受付中(11/30(金)までを予定しています) 商品の内容コンポーネント カード36枚(裏表で12枚×6ステージ) メモ用紙(A6 30枚) ※同じステージで何度も遊べるゲームです。 +おまけ 名刺カードで追加1ステージ 頒布時の状態(予定) ゲームのコンセプト   頭の中だけで考えるのではなく、「くるくる、パタパタと用紙を動

          【ゲムマ秋 チャック袋横丁22】パタパタ紙ペン頒布します

          オートチェスのアナログ化するには【チャレンジャーズ!】

          先日、気になっていたチャレンジャーズ!をプレイさせていただきました。 『オートチェス系統のアナログ化』というテーマは(構想レベル、テストプレイレベルも含めて)気になっていたのでこの機会に考えをまとめてみました。 チャレンジャーズ! のゲーム自体のレビューが読みたかった人はコチラ がお勧めです ルールやプレイ時の雰囲気が知りたい人はこちらがお勧め プレイ状態 チャレンジャーズ  紙:2023年現在 2回 6人戦  BGA:多数  Autochess系統  オートチェス、

          オートチェスのアナログ化するには【チャレンジャーズ!】

          ゲームデザイン『考えずに打てる強い手を封じる』

          例題(八百長〇×ゲーム) 〇×ゲームは先手が有利なゲームである。ではそれを少し変えた以下のようなゲームはどうだろうか?  ・基本的には〇×ゲーム。   マスの大きさ、自分のターンにできる事は変わらない  ・ただし、勝敗判定が逆である。(3マス揃えた方が負け)  ・あなたは先手 あなたが打つべき手とその勝敗はどうなるか? (考え終わったら下へ) 答えと解き方   初手は真ん中に置く。その後は相手の置いた場所と点対称の位置に置く。 真ん中はそろいやすく危険に見えるがこの方

          ゲームデザイン『考えずに打てる強い手を封じる』

          ゲーム=挑戦とそれに伴う誉め言葉

          はじめに いつもの記事(デザイナーズノートを除く)は自分の意見は入れつつもできる限り客観的に書いてきたつもりです。  ただ、こういう客観的な考えは「ゲームを綺麗にまとめる」上では役立っても「次のゲームの案のコンセプトを作る」、「コンセプトに合わせて取捨選択していく」という今、私がしている段階ではあまり役立たない事が多い  次の作品を作るうえで自分が「ゲームをどう捉えているか?」、「何を大事にしてきたか?」を1度メモ程度にまとめておきます 私にとってのゲーム 私は「挑戦とそれ

          ゲーム=挑戦とそれに伴う誉め言葉

          【拡大再生産研究⑦】運でカジュアルに【クアックサルバー】

          いつもの  自分の作りたい拡大再生産のコンセプトを言語化するためにプレイ済みのゲームから毎回1つ取り上げて整理していきます。  (ゲームの紹介が目的ではないためルールの紹介は省いていきます。) 前回はこちら。 はじめに デッキ構築(やその亜種としてのバッグビルド)に「バーストしない範囲で運試し(あるいはそのリスク管理)ができる要素」を追加したものはいくつかある。今回取り上げるクアックサルバー以外にも「Spirits of The Forest」、「Mystic Vale」

          【拡大再生産研究⑦】運でカジュアルに【クアックサルバー】

          1時間でゲーム案を出すには(ブレスト)

          前書き 1時間で企画をまとめるという事を昨年何度か行ってきた。 感覚がまだ少し残っている今のうちに、自分がどういう思考で案を出しているかメモとしてこのnoteを残しておきたいと思う。 ブレスト(目安30分)  この時点では、良いとか悪いとか考えない事。どうせ採用しないような変な案、ありきたりな案も絶対に書く事。  また、ゲームの案を一個に決めない事。 何を書いていくか? といっても闇雲に書いていくと時間が足りない。ゲームの概要を考えるこの段階で特に重点的に埋めているのは

          1時間でゲーム案を出すには(ブレスト)

          【拡大再生産研究⑥】相手のボトルネックをどう致命的にするか?【M:tG②】

          前書き 自分の作りたい拡大再生産のコンセプトを言語化するためにプレイ済みのゲームから毎回1つ取り上げて整理していきます。  (ゲームの紹介が目的ではないためルールの紹介は省いていきます。) 前回はこちら。 前回からちょっと拡大再生産自体の話では無くなってしまっていますが…。ご意見、ご感想等あればあればtwitterかコメントでお願いいたします。 前置き 第2回でゲーム側から「ボトルネック」を課題として提示しする事で  ・ボトルネックを分析し、無事に拡大する事  ・ボト

          【拡大再生産研究⑥】相手のボトルネックをどう致命的にするか?【M:tG②】

          【拡大再生産研究⑤】除去による阻止【M:tG①】

          前書き 自分の作りたい拡大再生産のコンセプトを言語化するためにプレイ済みのゲームから毎回1つ取り上げて整理していきます。  (ゲームの紹介が目的ではないためルールの紹介は省いていきます。) 前回はこちら 前置き 前々回、ドミニオンを例に”いかに必要以上の拡大をさせないか?” を考えた。  今回はさらに歴史を遡ってM:tGの事例、つまりもっと直接的なケース、「対戦相手の拡大を阻止する」要素についてみていく。M:tG全体だと範囲が広すぎるので今回は盤面にあるパーマネントの除

          【拡大再生産研究⑤】除去による阻止【M:tG①】