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私選・脱線 カガクなニュース

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文字通り。私が選び、勝手に脱線してしまう、科学ニュースの怪説記事です
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記事一覧

自治と連帯(赤潮に記憶とともに)

遅くなりましたが、新年のご挨拶を申し上げます。
今年もよろしくお願いいたします。

新年が潤いある一年となりますように。

元日、帰省先の滋賀で、地元局のテレビを見てたところ、

45年前の、琵琶湖の淡水赤潮と粉石鹸運動の話が出てきました。
その後で、琵琶湖の富栄養化防止条例に長い前文があるのを紹介されたのですが、
知りませんでした。

今から見ても、先進的で格調ある文章です。
今年の抱負に代えて

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【ご注意】鳥インフルエンザ?

今日20時すぎ、四日市市内での観望会からの帰り。

道路脇の深い側溝から、鳥が道へ飛び出してきた。

眼の前の出来事で、動転。

大きさ、場所柄から考え、ゴイサギの若鳥か?

道路に這い出しても、七転八倒し、「グキャー」て感じの悲鳴を上げ続けている。

見る限り、外傷なし。
感染症か何かか?

一人では手におえない。
済まない。

帰宅後、調べてみたところ、
国内で鳥インフルエンザが検出されており

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梅雨空のもとの激闘!関西電力株主提案のすべて(2023)

今年もこの郵便物が届いた。
例年に比べると、薄くなったが、中身がアツいこの封書が。
関西電力の株主総会の案内だ(※1)
実際のところ、今年から電子配布を原則となった(つまり「ネットで見てね」)事業報告書の分だけ封書が薄くなっている。が、油断召さるるな、あるいは、ご安心召されよなのか、ともかく、激闘を予感させる議案書は、分厚いままだ。

まして、この一年の間、関西電力グループは2回不祥事を起こしてい

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ムール貝の貝殻の秘密

ムール貝の貝殻の秘密

そんなに頻繁には食べないけれど、誰もが一度は聞いたことがあるムール貝。美味しい食材としても重宝されていますが、そんなムール貝の貝殻もまだまだ未解明の科学の謎が残っています。

今回はそんなムール貝の貝殻に残された結晶の秘密を紹介していきます。

ムール貝の貝殻これまでも何度か貝殻についての記事は取り上げています。貝殻は昔学校で見かけたチョークと同じ炭酸カルシウムという無機結晶によって構成されていま

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タマテバコの片隅から(リュウグウサンプル見学記)

はやぶさ2のサンプルの展示を、名古屋市科学館に見に行った。(23日までの開催で、比較的空きがあるようです)

1月にも、サンブル格納のカプセルの見学に行ったのに、とか、
黒い砂粒をみることできるだけだろ、とか、言われそうだけど、
最後まで見届けると心に決めた身、そうそうのことで引き下がれませぬ。

会場は、生命館の地下。帰還カプセルの部品と一緒に並べ、見学時間1時間の入替え制とした展示でした。

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あなた泳ぐひと、私歩くひと

なんの変哲もない、2羽のオオバンである。
向こうの方から、2羽仲良く泳いできてた。

この鳥、泳ぐとき左右に首を振るクセがあり、
両脚で交互に蹴るときに、そのように首を振る様子だ。

その様子を見ていると、すれ違う寸前に、岸に近い1羽が岸に上がり、そのまま歩きだした。
あまり後ろへ蹴る感じもない、ヨチヨチした歩き方。

しかし、……意外にも、泳ぐより若干速いようなのだ。
泳いでるもう1羽を置き去り

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紅柱石含有珪線石藍青石黒雲母片麻岩

地質情報展あいち2022にお邪魔してました。

唐突ですが、
本日の王者を発表します。

ドラムロールよろしくっ

紅柱石含有珪線石藍青石黒雲母片麻岩
(from 設楽郡豊根村)

ズラリと並んだ漢字17文字に、この変成岩のドラマを、感じ取ってください

……てか、私も整理しないと、よくわかりません、すごすぎて…

カプセルが、戻ってきた。そして…

カプセルが、戻ってきた。そして…

蒲郡市の生命の海科学館へ、はやぶさ2の帰還カプセルの特別展示を見学に。
打ち上げから7年、長い時間が経ったのだな、と感慨持ちました。
特に時の流れを感じたのは、搭載してた超小型着陸機器のMASCOTのレプリカを見たときでした。

回路基板ボードが、筐体をカットした部分からみえたのですが、
プログラム書き込み用と思われるコネクタに、DVIコネクタを使ってるのです。
PCモニタがデジタル化した当初つか

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【年末吉例】私選版純正・応用サイエンス10大ニュース(2021年)

2021年も、あと半日を切りました。
コロナ禍、そして相次ぐ災害にが日々のニュース報道を占める一年でしたね。
しかし、その中でも、新しく始まる知らせ、未来の鼓動のようなニュースもあります。

ということで、自称サイエンスライター はやしけいじ責任編集による
私選純正・応用サイエンス10大ニュースをお届けします。

これは、今年一年、世に溢れたサイエンス関連の報道の中から、
・学術的なインパクト(学

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リュウグウはなぜに、オレオより黒いのか?―はやぶさ2の届けたもの

12/6、はやぶさ2からのカプセル帰還からの1周年に合わせ、
リュウグウの研究進捗につき、記者会見があった。

成果は小惑星研究における「大発見」
と発言があって、期待が高まるところ。

有機物はすでに検出できている、と9月段階でお聞きしているし(※)、どのようなことが出てくるのだろう
ひと晩寝かせて、注目点を3つ考えてみた。

○注目点
・地上へ届いた同質の隕石(C型隕石)との、構成物質の比較

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やりたいこと

先月、父が突然亡くなった。
90歳近くだったし、パーキンソン病の持病もあったので、覚悟はしていた。が、前夜まで実家の人とも普通に話しており、死の気配もなかったという。
そう、死はいつ来るかわからないのだ。

その上、焦りに拍車かけるのは、50歳台に入って何一つ成し遂げてないこと。
このまま、終わってしまうのか、父のように穏やかな顔をして、死を迎えられるのか、
それを意識すると、丁寧に生きねばと思う

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今日は部分日食です

今日夕方に部分日食があります。

こういう感じで欠けていきます。

コバルトブルーからネイビーへ

コバルトブルーからネイビーへ

唐突だが、日の丸の、赤や白、
色を微妙に色を変て掲揚されたら、みなさん気付くだろうか?
両方、人の目には敏感な色なので、気付くかも知れないですね。
ただ、感覚的な違和感とは別に、法律としては、色の詳細には決めず、ただ「白地に紅色」と決めてあるだけとのこと。
(参議院法制局のホームページ、エッセイによる)

一方、国旗の色に厳密な国があります。
たとえばフランス、と書きかけたら、こんなニュースが、今

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パーキンソン症候群、そして遺骨

父が、急死しました。享年88才、
瀬戸内寂聴師の逝去と同じ日のことでした。

斎場で、父の遺体を焼いてもらい、
昨日夕方、帰宅したところです。

遺骨と対面し、
骨の太さ……とりわけ下半身の骨の太さに驚きました。
パーキンソン症候群をわずらい10年以上、
最期の1ヶ月は、立ち上がるのも困難で、腿の筋肉がほとんどなくなっていたので、もっと細っているかと思ったのですが……。

医学のことをほとんどわか

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